人生最後の担当美容師

人は必ずいつか死ぬ。 今日か明日か、１０年後か５０年後か 寿命なのか事故なのか、「その時」は誰にもわからないけれど その命が終わる最後の担当美容師としてお客様に携われたら どれだけ名誉なことだろう。 もちろん転勤や引っ越し、介護などやむなしの事情もあるけれど いろんな理由を加味して、その時の髪を託されたのは最後の担当美容師だ。 昨年、担当させてもらっていたお客様が亡くなった。 急な脳出血だったようだ。 ご友人のお客様から連絡をいただき、そのことを知った。

フリーランスとして始動し、３ヶ月が経ちました

ご無沙汰の投稿になります。 7月よりスタートしたフリーランス美容師、気づけば３ヶ月を終えました。 この３ヶ月、かなり濃厚な時間でした。 感謝まずはご来店くださったお客様方、ならびに応援してくださった方々、本当にありがとうございます。 ただひたすらに感謝感謝の毎日でございました。 勤めていた頃よりも仕事が生活とより密接になり、「お客様がお任せくださること」のありがたみが増しました。 それゆえに、ヘアスタイル作りに対しより一層厳しい目になりました。 新しくご紹介いただ

12年間、カットを考え続けて

ふと思えば美容専門学校の２年生からエフィラージュカットを始めて１２年が経ちました。 当時は学校の同級生や先生から、「カラー、パーマもできないのにドライカットを練習するの？そもそも免許すら取れてないのに…意識高いね(笑)」と。 当時の僕は「カットを主軸に飯を食っていく」と決めていたので、そんな周りの声など気にもせず師匠(名古屋のGa・La hair)のところへ通っていました。 カットを教えてもらえなかったエフィラージュカットというのは明確なマニュアル化がされておらず(出来

ショートヘアが垢抜けるポイント

いつもご覧いただきありがとうございます！ cee aoyamaにて美容師をしております、オグスです。 今回はご新規のお客様からよく伺うお悩みについて書こうかと思います。 それは、、、 「なんとなく野暮ったい…でも理由がわからない…」という抽象的なお悩みデス。 「こんなぼんやりした伝え方ですみません…」と仰る方も多いですが、問題ありません！大丈夫ですよ。 (具体的に「ここがこうだから、こうしてほしい！」と自分自身で分かっていらっしゃる方は、もうすでに担当の美容師さんに伝え

10年間お世話になった美容室を辞め、表参道にて独立することに決めました

今回は担当させて頂いているお客様、並びに小楠幸二朗を応援、見守って頂いている皆様へのご報告になります。 この度私、小楠幸二朗は１０年間お世話になった下北沢RealClothesを6月末日をもって退職いたします。 経緯２年前の新型コロナ禍に突入する前くらいから今後の活動方向について色々な案を考えておりました。 やはり担当させていただいているお客様達のほとんどが髪質の難しい方が多く、「嫌いだった髪質がこんなになるなんて嬉しい」というお声を頂けると僕も本当に嬉しくてついつい時間

最近なかなか更新出来ず忍びないです… 近々、重大な発表がありますので少々お待ちください！🙇‍♂️

美容院への来店周期が延びれば延びる程、僕は嬉しい

商売をしている方から「何言ってるんだ！」と怒られてしまいそうですね。 でもやっぱり本音です。 ショートヘアでも３ヶ月~４ヶ月、なるべく綺麗に崩れてくれるよう、自分の出来得る限りを施していきたい。 デザイナーやアーティスト、フォトグラファーの残す作品は永久に残るのに対し、僕ら美容師がお客様に作る「髪型」という作品は時間経過と共に崩れゆく。 だからこそ 切り立てのショートヘア １ヶ月後のショートヘア ２ヶ月後のショートヘア ３ヶ月後のショートヘア ４ヶ月後のショートヘア

髪型は「生活環境」と「ライフスタイル」、どちらに合わせるかで変わる

最近、疑問に思うことが増えてきました。お客様が、少し髪の毛で遊んでみたい、と思っても ・仕事が堅めだから、髪型もおとなしめでないといけない ・生活圏内で接する人が保守的だから、自分もあまり攻めないようにする ・自身の変化に家族があまり良い顔をしない のような理由からやらずに終わってしまうパターンが多かったです。 僕もそういった理由なら、と諦めてしまうケースも多々ありました。 お客様も僕も、生活環境を考えていたから、 それがライフスタイルなのだ、と考えていたからですね

美容室で「いつもと同じ」は大丈夫？

これはお客様ではなく美容師さん達に向けた問いです。 美容師・・・「今日はいかがいたしましょうか？」 お客様・・・「いつもと同じ感じで〜」 美容師・・・「わかりました〜」 ↑お互いに長年の信頼関係があってこその会話だと思います。 しかし果たして「いつもと同じ」が良い髪型なのでしょうか？ 季節も変わればトレンドも変わる。年代が変われば髪の状態も変わる。 今の状態に合っているだろうか？ そろそろ気分転換の時期ではないか？ ダメージをもっと減らせるのではないか？

梳きバサミが悪いわけじゃない

ハサミ一本でカットをしていると、お客様から 「やっぱり梳きバサミって良くないんですか？」 なんて質問をされたりします。 僕の答えはNo。決して梳きバサミが悪いわけではありません。 使い方によっては良くも悪くもなり得ます。 要するに使い手の問題ですね。 普通のハサミも梳きバサミも同じ「ハサミ」なに当たり前のことを言っておるんじゃと突っ込まれそうなのですが、僕が何を伝えたいかと言いますと 普通のカットバサミはハサミを閉じたラインで全ての髪の毛が切れる。 梳きバサミは

思春期に髪のコンプレックスを植え付けない

担当させていただくお客様には、小学校高学年〜大学生くらいまでの多感な時期のお子さんをお持ちの親御さんが多いです。 ご自身の髪をご満足いただける仕上がりと信頼が出来てきますと、次にご相談を受けるのがお子さんの髪についてです。 親の髪の悩みがそのまま遺伝するパターンもありますし、隔世遺伝する場合もあります。 それに加え、思春期や大学生くらいの年代ともなりますと生命力溢れる時期でありますので毛が太かったり、量が多い、癖が強い…など、髪、爪、肌などタンパク質によって作られる部分

美容院に切り抜きを持っていく

イメージやビジュアルを口頭で伝えるのは案外難しい。 美容師の僕でさえ、自分の髪を切ってもらう時に、思っていたこと考えていたことの半分くらいしか伝えられずモジモジしてしまいます。 そんな時は 気になる髪型の切り抜きや画像を持っていく古風だな、と思われるかもしれないですがイメージを伝えるには一番手っ取り早いです。 まるっきりドンピシャの髪型を見つけなくても良いです。 この髪型の前髪の部分が好き、この髪型のカール感が好き、この髪型のここは嫌い、、、 部分的にでもイメージが伝わ