見出し画像

詩のご紹介 333 こども部屋(小黒恵子詩)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今日は、月刊 こども部屋(こどものためのおとなのほん)に掲載されていた詩をご紹介します。

 月刊 こども部屋は、1959(昭和34)年頃から、株式会社 こども部屋社で発行されていた月刊誌です。タイトルには「こどものためのおとなのほん」という副題がついています。

 小黒恵子は、1960(昭和35)年頃、渋谷で喫茶店「ラ・セーヌ」を経営しています。そして、1961(昭和36)年~1967(昭和42)年は、サトウハチロー氏に師事し、詩を勉強しています。1966(昭和41)年~1971(昭和46)年頃には「月刊しぶや」「月刊渋谷手帖」「月刊渋谷」に執筆し、その後1972(昭和47)年~1976(昭和51)年頃まで「こども部屋」の巻頭に「今月の詩」として、詩を掲載しています。

 月刊 こども部屋 1974年6月号(株式会社こども部屋社/通算192号 1974年6月1日発行)の記事は、下記の通りです。

1)今月の詩……小黒恵子 
2)気になること その11……緒方安雄
   こどもと熱
3)あたまの整理・こころの体操/その20……筧三智子
   小学校をめぐる諸問題(一)
  こどものコツ(1)(2)
4)おたずねします・おこたえします
  マイナス一才児・卵巣嚢腫の手術は
             出来たら帝王切開と同時に……長橋千代
  〇才児・梅雨どきの寝具は
        タオルケットにキルティングパッドを……川崎憲一
  一才児・偏食の活し方
           「選択」を要求する人間です……品川不二郎
  二才児・「内斜視」の手術は
             「調節性内斜視」でしょう……宗保人
  三才児・気弱なこどもの鍛え方
                   親の責任です……高野清純
  四才児・ひざが痛いのです
                「成長痛」でしょう……上村菊朗
  五才児・知能の高すぎるこども
             どんな学校でもよろしい……品川不二郎
  六才児・爪をかむ癖
                   根本的対策を……平井信義
  七才児以上・*物を粗末にします
                物を与えないのです……深谷和子
5)こどものコツ(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)
         (10)(11)(12)(13)(14)(15)
6)既刊こども部屋紹介             

                       小黒恵子 詩
梅雨の はれまに

雨あがりの
くちなしの花の 白さと匂いに
めまいをおこしてる とんぼ

紫陽花は 美しい花帽子を乾かし
洗濯物の白い旗は 風に踊って
蟻はせっせと 荷物をはこび

わたしは
思いきり のびをして
青い空と あくしゅしてから
あわてて電話を かけたくなる
梅雨のはれまの ひととき

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 次回は、「月刊誌 こども部屋」7月号(1974年)から、子ども向けの詩をご紹介します。(S)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?