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No.631 小黒恵子氏の詩-51 (ひとりぼっちの午前二時)

 こんにちは。小黒恵子童謡記念館です。

 今回も、「日本詩謡集」より小黒恵子氏の詩をご紹介いたします。

ひとりぼっちの午前二時
                  小黒恵子 詩

思いきり 泣いてみたい
涙のいずみの 枯れるまで
むいたリンゴ みつめてる
ひとりぼっちの 午前二時

すがっても 行ってしまった
あなたは気まぐれ 通り雨
捨てたわけを 知りたいの
ひとりぼっちの 午前二時

どしゃぶりの 雨に濡れて
誰にも知られず 死にたいの
こんな気持 伝えたい
ひとりぼっちの 午前二時

逢えないと 知っていても
近ずく足音 気になるの
ならない電話 なでてみる
ひとりぼっちの 午前二時

1973年(昭和48年)5月20日発行 日本詩謡集1973年版 第9集 日本詩人連盟

小黒恵子童謡記念館は、現在、川崎市に遺贈され、リニューアルしてオープンしています。色々とイベントも行っていますので、当館ホームページでご確認ください。

  最後までお読みいただき、ありがとうございました。
  次回も、「日本詩謡集」より小黒恵子氏の詩をご紹介します。(S)

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