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幸せへの階段 憧れに捧げる喜び

語学の検定と国家資格、調理師免許を取得したのも、婚活に登録するための必須事項でした。
実は、幼い頃に芽生えた思いを達成する具体的方法の最初のステップだったのです。

大学を卒業し、しがない総合商社で働きそろそろ5年ほどになります。
それなりに充実していました。
一見は、普通のどこにでもいるような青年でした。
普段の生活の中で結婚話などがかわされる環境にありましたが、
僕が頭に思い描くのは、極めて普通の結婚ではありませんでした。
自分の将来の夢など決して誰にも口にすることなどできませんでした。

子供心にマゾヒストである自覚を持って以来、常にこだわってきたことがあります。
崇拝できる対象は、知的であること、上品であること、フォーマルであること、清潔であることです。
僕にとっては、どの要素も決して欠けてはならないものでした。
それは、激しいセックスによる最終結果の瞬間、往ってしまうような快楽ではありませんでした。
夜に舞い上がっても、朝になり陽が射した瞬間に興ざめすることがってはなりません。

対象は、ネットで興味のあるサイトを見つけて自分が望んでいる形が次第に形つくられていきました。
ネットの他に、高校の頃から大人の女性雑誌のグラビアに収められたブライダル特集や豪華な着物などに心躍りました。
フォーマルなドレスや舞踏会、クラシックな装いの特集本を密かに集めていました。
なぜなら、美しい印刷された写真は、決してネットでは得られぬ満足感があったからです。
フォーマルドレス、ロングドレス、着物フェチでもありました。
反対にに十代にかわいいなどと感じるようなアイドルに関心を持つとは少しもありませんでした。

フェティシストであると同時に、マゾヒストの嗜好性が自分そのものでした。
成長するにつれ次第に自覚していきました。

いつも夢見るのは、知性と教養溢れる気品がほとばしる背の高く美しく着飾った女性の存在でした。
只々絶対的な存在に深々と平伏し、崇拝の対象としたかったのです。

絶対的な存在として君臨する方の所有物になりたいと心の底から願いました。
お言葉が丁寧でも、冷徹で無慈悲なご命令に憧れていました。

どっぷりと浸ってしまう現実的な方法を考え続けました。

妥協した趣味としてなら、考えつく様々な方法が会ったのかもしれません。
例えばそういったサロンやクラブなどに出入りするとか、専門店へ行き、それなりのお金を対価を支払う方法でした。
僕は、そんな一時的な快楽を求めていませんでした。

きっとどこかに、鏡のように半対に本当に自分が望む嗜好性を求める女性がいるに違いないと確信していました。
完璧な崇拝対象としての女性を求めていました。

普通のマッチングアプリやSNSを使いましたが、事は上手く動きません。

遂に特殊性癖も考慮に入れる婚活業者を見つけ早速登録しました。

刹那的な欲求を満たすだけではない相手探しとはいえ、規定に従い数度、紹介された方々に会う機会を持てました。
しかしながら、残念なことに会ってみると5分もしないうちにすぐにわかります。
知性と教養は、最低の絶対必須条件なのです。

数ヶ月が経ち、大概の男を門前払いの扱いをするような女性から突然指名がありました。

僕の調書に興味を持ったのは、語学と料理ができる点との事。
話は着々とすすみ、実際に会ってみることになりました。
彼女が指定した喫茶店へ約束時間よりも早く行き待っていました。
30分ほど遅れて現れました。想像したよりも年上の成熟した女姓でした。
洋服のセンスも素晴らしく、一見するとSであるとはとても信じられないほど控えめな方でした。

但し、一旦口を開けば、出てきた条件は極めてシンプル且つ率直でした。
僕に求めるのは、絶対服従のハウスボーイであることだというのです。
セックスにおける挿入すら、ずっとできないかもしれない。
私は彼女の命令に常に完璧に従い、それ以外は必ず許しを請う努めをしなければならない。
それでも全ての条件を受け入れるなら、詳しい条件の摺合せをしましょうというのです。
眉毛一つ動かすこともなく、ことなげなく簡単に言い放ちました。

すぐに、彼女の発するオーラと魅力に取り込まれてしまいました。

ゆくゆくは、表面的には、どこにでもあるような普通の結婚式を執り行い、法的な手続きを踏みたいというのです。

人目には、どこまでもどこにでもいるような夫婦の形ですが、家の中では性奴隷として彼女を崇める。
さらに、24時間に貞操具を着け、僕の身勝手な射精は決して許されません。
普段はなんとお呼びすればいいのでしょうかと問いました。
外では名前でなんと呼んでも差し支えるありません。が、内では、聞くに及ばずでした。

彼女は1年後を目処に海外へ赴任することになるので、上手く事が運べば、正式な結婚に辿り着けるでしょう。
それまでは、じっくりと時間をかけて調教して頂けるとおっしゃっていました。
僕は、彼女の希望に添えるようにし、自分の身辺整理もそれまで終えなければならないでしょう。

自由に勃起できるのも、もう少しだけです。
只々、彼女の奴隷になれる喜びに打ち震えるばかりでした。

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