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【似非フェミAV発禁騒動】 三者三様の失策が重なった図式だが、解きほぐして考えれば実にシンプルな事案

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言い訳からスタート!

まず先にお詫び申し上げておきます。

今年7月の二度目のコロナ当選以降、どうにもこうにも体調がひたすら悪く、これは俗に言う "コロナ後遺症ガチャ" でロクでもないSSRを引き当てちゃったのかなと途方に暮れる日々を送っております。

そんな体調が延々と続いているせいで、書き方の難しい社会性の強い記事がなかなか書けずにおります。わざわざマガジンを買って下さっている方々には本当に申し訳ないの一言しかございません。

そんな謝罪から始まる今回の記事、テーマは似非フェミAVの発禁騒動についてである。

本来なら誰よりも早く食いつくべき事案なのだが、重ね重ねになるけれどもとにかく体調が悪く、という事はメンタルの具合もよろしくなく、そんな状態で迂闊な事を書き散らかすとリスクばかり膨れ上がってしまうため、考えすぎて遅々として筆が進まず。

それでもやっとこんがらがった糸を解きほぐす事が出来たので、今回から何回かに分けて「何がどう問題なのか」を可能な限り分かりやすく解説していこうと思う。

何があったのよ?

X(Twitter)などを見ていてくれている方ならば経緯はご存知の事と思うが、手短に言うと「とあるAVメーカーが作った商品がフェミ一派に噛みつかれて大炎上し、販売サイトにクレームが相次いで販売中止になってしまっている」というお話。

※とりあえずtogetterを置いておきます

正式な発売日は11/9との事なので、実はまだまだ日があるのだが、そんな状況でなぜか「内容を理由に鬼クレームを受ける」という意味の分からない展開になっているのである。

AV新法の兼ね合いもあり、今やAVは撮って出し的なスピード感ある対応が不可能(宣伝・告知含む)なので、現時点では制作者以外は誰も内容を知らないはずなのに、なぜ「内容に問題がある!」と大騒ぎになってしまうのか。

私としてはまずこのはじめの一歩からして狂ってるなあとしか思えない。

炎上時点で外に伝わっていた情報は、AVの表1と表4、いわゆるDVDパッケージの表と裏に使われる写真とテキストだけである。たったそれだけの情報しかないのに、フェミ活動家を含めた "あの界隈のひとびと" は、これをcolaboや仁藤夢乃に対する名誉毀損であると断定し、DMM(FANZA)や配信サイトなどにクレームを入れ、またそうするように扇動し、実際に殆どの販売・配信ページから消される事となった。

メーカーのツイートなどを読む限りでは、amazonも含めて取り扱い中止の対応をされている疑いが強い……のだが、現時点では正式な通達が届いておらず、メーカーも何が何だか状況が把握し切れていないようだ。

ちなみに、現状でまだ商品ページが残っているのはSODプライムくらいのようだ。

※18禁注意

という訳で、雑で恐縮だが状況説明はこの程度で終わらせたい。ようはいつもの面々の数を頼みのキャンセル攻撃によって、AVが発禁になったよという流れである。

さて、この騒動では様々な方が十人十色な主張をしているのだけれども、一言で表現するならば "超絶カオス" である。根底にあるのは憎悪なのかイデオロギーなのか、全てが混沌としていてどこが争点なのかも見えにくくなってしまっている。

という訳で、当noteではこれをシンプルな形にする作業から始めたい。


誰の何が悪かったのか

この事案がこうまでカオスになってしまった理由について無責任な言い方をすると、「失策と失策の三つ巴のぶつかり合いが起きたから」である。

(1)演者・メーカー
(2)クレーマー
(3)販売サイト

これまた雑に3つに分けると、この三者がそれぞれマズイ動きをしたがために、関わる連中すべてに憎悪が向けられるというヘイトホイホイになってしまった。

ちなみにこの(1)~(3)の順番については、時系列を元にしたものであり、悪者ランキングなどではない点を予めご了承いただきたい。

(1)演者・メーカー

この件がどうしてこうまで炎上したのか。実は過去にも女性団体やフェミニストをテーマにしたAVは色々と出ているのだが、それらがこうまで炎上したという話は聞いた覚えがない。

ではなぜ今回に限ってこうなったのか。それは演者がAV新法騒動の頃からフェミ活動家達に嫌われていたからである。

この作品に出演している月島さくらと稲森美優は、AV新法騒動の際にAV女優の立場から強く反対の声を挙げており、その事でフェミ活動家達から "名誉男性" もしくは "男の盾にされている哀れなバカ女" 的な扱いを受け続けていた。

そういう下地があるところに月島・稲森両氏が作品の告知を出したというのがまず最初の火種になった。この時の月島氏の煽り口調と、余計な事を言い過ぎてしまった点が、その火種に油を注ぐ結果となった事は否めない。

そのせいで敵に回さなくていい人達まで敵に回してしまった事は猛省すべきだろう。どちらかと言うとフェミ活動家らを非難している人達からも「なんだアイツ」と思われてしまったのは流石に失敗とジャッジするしかない。

(2)クレーマー

そうかと思うと、AVの情報を聞きつけて食いついたクレーマー達の言動にもさらに大きな問題があった。

先に述べたように、このAVはまだ発売前であり、今はサンプル動画も出回っているが、それを見たところで作品全体の内容は分からない。特に「名誉毀損だ!」と騒いでいる連中に限って言えば、現時点でこのAVが名誉毀損なのかどうかは誰にも断じる事は不可能である。

したがって、それをハッキリさせるためにも発売日を待ち、現物を手に入れ、中身を確認し、その上で訴えるなりなんなりという正当な手段で白黒ハッキリさせるべきであった。

それなのに、発売前にヒステリックに騒ぎ立て、さも現時点で名誉毀損が確定しているかのような口調でクレームを入れてまわり、また他人にもそうするようにクレームのフローを拡散するなど煽ったことは、業務妨害とみなされる可能性がある。

現状で言うならば、AVが名誉毀損かどうかはまだ中身を見てみない事には判断できないが、業務妨害かどうかはメーカーがその気になればすぐにでも「法の専門家に判断を預ける事が可能」だ。

その点では、現時点で一歩やり過ぎているのはクレーマー側であると断じる事ができる。

もっと余計な事を言うと、こうした(業務妨害の疑いのある)キャンセル活動によって作品が世に出ないようにしてしまっては、本当に名誉毀損レベルの内容だったのかどうか誰にも確認が出来なくなってしまう。

問題があったならメーカーにそれ相応の社会的責任を負わせるべきだし、それによってキレイな結論が出せるのに、一体何がやりたかったのだろうか。どうして何かある度に感情任せに事を急いて自力救済(というか憂さ晴らし)を最優先してしまうのだろうか。

(3)販売サイト

最後に、クレームを受けて商品を引っ込めた販売サイトにも問題がある。特に真っ先に商品を引っ込めたDMM(FANZA)は心底軽蔑する。

AV新法の時にも言った話だが、DMM(あえてこう呼びます)はAVによって財を築いた会社であり、今でも業界の最大手として知られている。

であるならば、AV出演強要騒動や、AV新法騒動など、業界全体を巻き込む事案が起きた際に誰よりもリスクを背負って戦う責任があると思うのだが、実際にはこいつらは何かあるたびに真っ先に逃げる。

AV新法の際にも複数のAV女優及び関係者(私の知人含む)がDMMをせっついたが、返って来た言葉はかなり絶望的なものだった。ようはAV新法が通れば、その条件で商売が続けられるメーカーなんかいないから、結果的に一番経済的に体力のある自分達だけが生き残れると。こんな美味しい話に乗らない手はないと。DMMという連中はそういう考え方をしているのだ。

よって、今回のケースでも真っ先に商品を落とし、未だにメーカーに対して「何がどうしてダメなのか」といった理由も伝えていないそうな。こんな無責任な我が身可愛さだけのヤツらが適正AV業界の最大手なのである。

このDMMに続いて配信系のサイトやamazonなども次々と販売ページを落としてしまったので、現時点では先に挙げたSODプライムくらいしか注文を受け付けている場所がない。

だがまた同じ話をするけれども、現時点ではこの作品が法的に問題なのかどうか、本当に名誉毀損が成立しているのかどうか、「その資格のある専門家が正規の手続きを経た結論を出していない」のである。

そんな状況でクレームがあったからと言ってホイホイ商品を落としてしまっては、言論弾圧に手を貸すも同然の愚策であるし、何よりもメーカーにすらハッキリとした言葉で正しい情報を伝えないというのは不誠実が過ぎる。

いくらAVとはいえ、これでは「弊社は権力者の事前検閲に屈します」と宣言しているも同然だ。


とりあえずまとめ

このように、まだ発売まで2週間もあるAVだというのに、三者三様に失策を重ねているせいで、話が意味不明なサイズにまで膨れ上がってしまっている。

元AV屋である私からすると、こんなに発売前から話題沸騰のAVなんてここ10年聞いた覚えがない。しかも元芸能人のデビュー作などではなく、AV女優としてはすでに一通りの活動を経て来て、話題性の乏しくなった演者しか出演していないのに、こうまで情報拡散がされた作品など20年前まで遡っても無かったのではないだろうか。

そういう意味では、この商品は「売ることさえできれば大儲けできる商材に化けた」と言える。

セルAVは、昔は1万本売らねばヒット作とは言えないというビジネス規模だったが、今では寂しいことに「1000本売れたら嬉しいな」というしみったれたサイズ感にまで縮小してしまっている。

それに伴って1本あたりの予算もだいぶ減っていると思われるので、「DMMでもamazonでも発禁の超問題作!」という最強のキャッチコピーを手に入れた以上、黒字は確定したも同然なのではないだろうか。

何だったら出演女優達の手売り会だけでもトントンに持って行けるかもしれない。問題はAVメーカーや出演者、協力者達に、どれだけの手数があるかだ。手数さえあれば、この作品は間違いなく大きな儲けが出るし、何だったら今後こういう商法を確立させられるかもしれない。

この件については今後もまだ記事を書くつもりでいるが、どういう流れになって行くのか観察を続けたいと思う。


ちなみに、11月6日に「私達は燃やされた展」こと、似非フェミAV発売記念イベントが新宿のロフトプラスワンで開催されます。

メイキング集入り特別版の似非フェミAVも買えるそうなので、お暇な方はぜひ足をお運びください。

※ 本文ここまで
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