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息子が夢にまで見た"幼児あるある"を体験させてくれた記念日

突然でなんですが、息子様に以前から夢に見ていた「ちっちゃな子供あるある」を体験させていただきました。本日はその感動を、皆様と分かち合いたく、記事をアップさせていただいた次第でございます。

さて、私の夢実現の舞台となったのは、先日の親バカ記事
『2018年夏 オレと息子』 https://note.mu/oharan/n/nbefe53351252
でも紹介した、墨田区の大黒湯さん。

見てください、ヌケがスカイツリーという卑怯極まりない立地。

この銭湯の詳しい説明は前回の記事にも書きましたが、ここは外観こそ古臭い街の銭湯だけど、中身は天然温泉を使用したスーパー銭湯であり、日替わりではあるものの外観からは想像できない立派な大露天風呂まであるというスグレモノ。

で、今日は男湯は高濃度炭酸泉の日(大露天・歩行湯・低温サウナの日と、炭酸泉・半露天・高温サウナの日とがある)だったので、息子と2人ぬるめの炭酸泉に浸かってグッタリしていたのですが、そこに下町名物の全身に見事な絵が描いてあるオジちゃんが!

そう、下町の銭湯のお約束みたいなもんだけど、この銭湯は身体に絵が描いてある人でも普通に入れ、なんだったらオフィシャルサイトにその旨がハッキリ明記されているという、下町根性全開の営業方針なのです。

その兄さんの姿を見て、オレは瞬間的にこう思った。

(これ来るだろ? これ遂にあのお約束が来るだろ!? ウチの息子こういうの目ざといもん、考えるより先に言葉が出ちゃうアホだもん、絶対に絶対に……)


「ととー、なんであのオジちゃんお絵かきしてるの?」


キターーーーーーーーーーー!!!!!


ウチの子アホで良かった!

一昔前のTVドラマ(例えば "時間ですよ" とか)に、必ずあったじゃんこのお約束シーン。でもさ、近頃うるさくなっちゃって、ヤクザのおっちゃんを銭湯で見かける機会なんか無くなっちゃったじゃん。

まさか、それがまさか、この歳になってリアルに体験できるだなんて!!

ほんと子供が持てて良かった。
家にこんなカワイイ息子がやって来てくれて良かった。
息子への愛がダダ漏れた。

が、問題なのはここからである。

絶対に来るぞ来るぞと覚悟はしていたので、色々と熟考に熟考を重ね、選択肢を絞り込んではいたのだが、この後の対処を間違うと非常に気まずい事になる。

ここはオジちゃんを不快にさせず、周囲に波風を立てない、ジェントルかつウィットに富んだ収め方をしてみせねばならない。

という訳で、オレ様が選んだ返答は
「オシャレだねえ。息子ちゃんだったらどんな絵がいい?」
という、オジちゃんの絵を誉めつつも、息子に考え事をさせて気を散らすという一手。これならば、息子がどんな絵がいいか考えている間は、オジちゃんに対して余計な追撃をしないでくれる。

「ボク、パトレンジャーにする!」
そうかそうか、入れなはれ入れなはれ、思う存分身体にパトレンジャーの絵を入れなはれ。なんだったらオマケでヘドリアン女王を足しなはれ。

この息子の無邪気な発言のお陰でオジちゃんも怒ることなく、そして周囲のじい様連中にも可愛がられ、なんともwinwinな展開になったのでありました。

風呂上りのアイスキャンディーを齧りながら、悪びれる事なく、母親にさっきの出来事を報告する息子氏。

[店名] 大黒湯
[住所] 東京都墨田区横川3-12-14
[開店時間] 平日15時 土曜14時 祝日13時
[閉店時間] 午前10時(夜通しやってます)
[定休日] 火曜日
[備考] 詳細はオフィシャルサイトで
http://www.daikokuyu.com/


で、この後は大人しく家に直帰する予定だったのだが、女房が素晴らしい店を発見してくれた。

「さだおちゃん、この近くにブリュワリーあるよ?」

え、マジで?

息子を騒がせないようにするため、写真を撮っているヒマは無かったのだが、とても美味しいペールエールを良心的な価格でいただけた。風呂上りにこれはヤバイ。テンション上がり倒す。

[店名] 宮多麦酒
[住所] 東京都墨田区横川3-12-19
[営業時間] 金17時~23時 土日祝15時~23時
[定休日] ※金土日のみ営業
[備考] 詳細はオフィシャルサイトで
http://www.miyatabeer.com/

なんか大黒湯を中心として、この辺りの文化レベルの高さがとんでもない事になっているんだが、なんぞこれ。もっと両国界隈にもこういう夢のようなスポットが欲しいんですけれども。

両国だと観光地過ぎて地価が高いのかなあ……。
それともテナントがもう空いてないのかねえ……。


で、今回の徘徊はこれだけでは終わらない。

続いて立ち寄ったのは、これまたヌケにスカイツリーというお煎餅屋さん。
たまたま通りかかっただけだったんだが、あまりにナイスなビジュアルをしていらっしゃったので、街灯にたかる羽虫のごとく引き寄せられてみた。

[店名] 加賀屋東出商店
[住所] 東京都墨田区横川2-7-2
[営業時間] 不明
[定休日] 不明
[備考] 押上と錦糸町のちょうど中間。春日通りに近い。
ルートとしては、押上方面からだと目印が少ないので、錦糸町からの方が道が簡単。錦糸町駅を北口から出て、駅を背に左に進んでバーガーキング錦糸町店を目指す。その脇の路地をひたすら直進した右手。この通りはスカイツリーがど真ん中に見えるので、それを目印にするといいかも。

なんせネットに殆ど情報がなく、営業時間すら分からないのだが、おばあちゃんがひとりでやっているっぽいので、ごく常識的な時間帯のはず。

で、お値段はとても良心的で、大判のお煎餅が1枚70円~180円、袋入りでも300円程度のものが目立った。

ここでとても悪い商品を見付けてしまった。これは「揚げもちはじけ玉」という商品で、いわゆる揚げもちの揚げカス……というと言葉が悪いか。
通常サイズの揚げモチより小さな物が袋にパンパンに入っていて、お値段120円という夢のような逸品である。

だってキミらさ、これってようは駄菓子屋の定番商品だった『餅太郎』のハイグレード版だぞ? 職人さんがマジメに餅太郎作ったらどうなるかって答えがここにあるんだぞ。

そりゃ家に帰るなり息子が血走った目で抱え込んで喰らったさ。

さっきのお絵かきのオジちゃんのくだりでは天使のように可愛かった息子が、サイコ映画の登場人物かのようなキャラに豹変したぞこのやろう。

という訳で、これはお父さんのお酒のアテの定番商品になると思います。味がビッとしててとてもよろしいです。家の酒を飲み尽くしたので、コンビニにお酒買いに行ってきます。

いやあ、親子3人で銭湯に行って帰るだけのつもりだったのに、なんだこの充実感。

皆様からの金銭サポートがあると、子育てに追われる哀れなオッサンの生活がいくらか楽になると思わせておいて、息子の玩具やお菓子や遊園地代で殆ど溶けます。