日銀の四半世紀のレビューについて
日銀は1年から1年半かけて四半世紀の金融政策のレビューをすると決定した。これにはいろいろな見方がありうるが、主として2つの側面があると思う。
一つは、学者出身である植田総裁の純粋に研究テーマとしての側面である。1年以上かけてレビューするというのは異例なことであり、学者としての興味関心が高いのだろう。
もう一つはデフレ政策を取っていたと蛇蝎の如く批判される白川元総裁の名誉回復である。四半世紀に渡ってデフレと戦って来たという前提でレビューするということは、当然白川時代にも十分にデフレ対応をしていたと結論づけることが容易に想像できる。
リフレ派の登場でネジ曲がった日銀への誤解を訂正する試みとも言える。
いずれにせよ四半世紀に渡るデフレとの戦いという壮大なテーマは、日本の経済学の大きな足跡となろうことは間違いない。
大変楽しみである。
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