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非伝統的金融政策とカクテル効果

1月の金融政策決定会合の議事要旨が公開された。マイナス金利解除についてどんな議論がされたのかについて注目が集まっているが、個人的には別の論点が目についた。

非伝統的金融政策に対する評価についてである。

日銀は「多角的レビュー」と称して、ここ25年の金融政策について多面的に検討している。その途中経過についての記述があったのだ。

過去25年間を①1999年から2006年までの局面②世界金融危機の影響を受けた2008年から2012年までの局面③デフレ対応が強化された2013年以降の局面、と3つに期間を分けているのだが、③の局面で非伝統的金融政策が効果があったとしているのだ。

異次元緩和について批判する人は非伝統的金融政策自体意味がなかったと主張しがちなのだが、多角的レビューでは意味があったという結論になりそうなのだ。

非伝統的金融政策と言っても多岐にわたる。それが複合的に効果を発揮したのではないかというトーンである。エイズは死ぬ病気じゃなくなったが様々な薬を合わせる「カクテル療法」が効果的だとされる。

非伝統的金融政策は「カクテル効果」的に効いたのではないだろうか。

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