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【第4期_第5回講義】地域の課題を解決する事例紹介とケーススタディ(ゲスト講師:石川 貴志、一般社団法人 Work Design Lab 代表理事)

皆様こんにちは。
10月8日に行われた第5回講義のレポートを学生受講生の堀江が担当させていただきます。
今回は、Work Design Lab代表理事の石川貴志氏をお招きして、地域の課題と解決する事例紹介とケーススタディというテーマで講演していただきました。

【講師紹介】
石川貴志氏

1978年7月11日生 広島県出身
一般社団法人Work Design Lab代表理事

主な経歴
2001年 関西大学経済学部 卒業
同年  SCSKに新卒入社(システム開発)
2006年 リクルートに入社(事業開発)
2010年 大手出版流通企業入社(経営企画)
2012年 SVP東京へ参画(社会起業家に対する投資や協賛)
2013年 Work Design Labの活動開始
イキイキと働く大人で溢れる社会、
そんな大人を見て子供が未来に夢を描く社会を創りたい
というビジョンのもと活動している。

実現までの道筋とWork Design Labの活動

はじめに、講演では地方活性化のためのプロジェクトを実現するうえで重要な道筋について4つの道筋を踏んで行うことが重要だとお話がありました。

実現に向けた4つの道筋 
① ビジョン → ② 問題意識 → ③ 根本原因 → ④ 解決策
 

この4つの道筋において、ビジョンを描くことになる切っ掛けは問題意識を持つことから始まります。実際に感じるモヤモヤを分析してみることで、根本原因が見えてきます。そうやって見つかった根本原因に対する解決策を見つけることでビジネスとして循環することができます。
ここでWork Design Labの活動に置き換えてみましょう。
Work Design Labのビジョンとは、「イキイキ働く大人で溢れる社会そんな大人をみて子供が未来に夢を描く社会を創りたい」ということです。
問題意識は、誰が困っているのかを分析し、サラリーマンが対象であることを掴みました。
問題意識の根本原因とは、「やりたいこと」と「お金」のバランスがわからないことや実現できていないところにあると言います。「やりたいこと」が必ずしも「お金」になるとは限りません。それに生計を立てるには安定した収入が必要ですが、それが「やりたいこと」で実現できる保証もないことが課題でした。
そこで出て来た解決策は、やりたいことについて複業で探求し、お金については学びの機会を民主化することで未来を理由に変化できる機会を作るということでした。
以上のような道筋を立てて実際に、イノベーション事業を行っている企業とコラボレーションして、例えば「京都の『働く』をよりよくしていく」ということを目的にチームを組み、課題解決に取り組んでいます。
そのほかにも、数多くの企業や自治体と連携協定を結んでいます。
ただ、複業人材とプロジェクトをマッチングすることは簡単ではありません。特に、複業人材と地方課題に取り組む地元のメンバーの間を取り持つ、中間支援が大切となります。プロジェクトと人をマッチングするのではなくミクロな視点で見てみると人と人がマッチングしているのです。また、企業と手を組む際には企業の課題解決も掛け合わせて地域の課題を解決しなければなりません。
講義を聞いていて、Work Design Labと自分を比べてみると様々なところで至らない点があることがわかりました。例えば、チームを組むという意識だけでも、これまでの私の常識とはまったく異なりました。私は何においても一人ですることが多く、チームを組んで取り組んでいくという発想をしてきませんでした。
私自身も、塾をやってみようというとき、一人で取り組むことの限界を感じて、集客の面で困り、事業が頓挫して挫折した経験があります。今思い返すと、チームを組むことで新しい視点を得ることができて、課題を解決できたのではと考えています。他にも道筋の話では、問題意識から解決策に飛んでしまうことで根本原因が見えておらず誰のために何をしているのかがわからなくなったこともあります。これから道筋を大切に一つ一つ分析していきたいと自分の行動を見直すことができました。

非金銭的価値

地方での複業の場合、Work Design Labではお金を第一目標にする人が少ないといいます。複業人材に活躍してもらうためには、非金銭的価値を地域側で作ることができることが大切になります。例えば、東京在住の大分出身の人であれば「大分の活動を応援したい」と考えることで金銭的価値よりも非金銭的価値を重要視して少ないお金でプロジェクトに協力してもらえることがあります。
また、転職はとても魅力的だが過去の経験でしか見てもらえないことから新しいことを始めることが難しくなっています。マーケティングがしたいのに長年営業しかしていないのであれば、転職でマーケティング担当ができることはほとんどありません。
しかし、複業であれば経験がないことでも非金銭的価値を優先させることにより学ぶことができます。これらのように何をするにしても自分のことだけを考えると上手くいかないことがわかります。

感想

自分のやりたいことは、誰の役に立ってどんな人が手助けしてくれるのかということをビジネス構築の中で考えていかなければならないことを学びました。また、企業や商工会議所などの組織と関わることがあったときには、自分のメリットばかりを押しつけるのではなく、お互いの問題が同時に解決できるような相互に利益のある案を出すことの重要性に気が付くことができました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

他の受講生が執筆した過去の講義レポートも公開されています。読んでいただけると幸いです。今後ともよろしくお願いします。

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