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もうなんか恋愛したくねぇなって日の話

26歳の時、もうほんとにこれ以上無いってくらい沼になった男の人がいました。
ちなみに私は恋愛的には男性しか好きにならないタイプです。

どこが好きだったかって自分大好きなナルシスト具合と高い学歴から繰り広げられる多彩なお話のレパートリー。加えてかなりのフットワークの軽さで色々な経験を経てきたという人生。
全てひっくるめて大好きでしたね。

まぁしかし1年ほど交際したある夏の日。
数ヶ月前からそっけないなと思っていた悪い予感が的中し、「もっと自由でいたい」とかいうバンドマンみたいな理由で振られました。
いやアナタわたしと1週間に1回もまともにデートしてくれず、自分の趣味に没頭してたやん??
ってツッコミを入れたくなる理由でした。

まーーー落ち込みました。
身体から水分全部なくなるんじゃない?って漫画みたいな事思うくらいには泣き通しましたネ。
もう私一生幸せになれないんだ、彼とはもう会えなくて、話もできないんだ。っていう気持ちで。

1週間で体重が3キロ落ち、酒しか飲めないアホになっていたある日。ふと目に止まった小説を読みます。

「愛がなんだ」著角田光代

どうやったって少々ネタバレを含みますのでご注意ですが、
主人公テルコはマモちゃんが好きで仕方ない。決してめちゃくちゃイケメンで高学歴!とかじゃないマモちゃんがどうしようもなく好き。
その好きは周りがドン引きするレベルなのです。
マモちゃんは結構なクズ描写も多いんだけど、あーーーいるいるこういう男…ってなるタイプで、テルコはただ彼のそばに張り付いていたい。という驚異的なまでの片想いをします。
人生の最優先がマモちゃん。
その気持ちめちゃわかる。

けどテルコほど彼のこと好きだったか???
と、ふと我に帰るのです。

小説を読む時、私は自分に置き換えて読むタイプです。

自分に置き換え、自分の恋愛を振り返ると
いかに彼が私を大切にしてくれなかったかが露見しました。

愛情表現は少なく、付き合う前はたくさんくれた連絡も付き合ってからはグングン減り、自分の興味があることは話すけど私の話は聞かない。
なんで私って彼のこと好きだったんだろう?

多分当時の私は学歴も職業も申し分無い男の人と付き合っているということに執着していたんでしょう。

愛がなんだの主人公テルコのように、見返りなく相手が好き、なんてことはなかったね。

単純な私は小説を自己解釈して元気を出せる人間です。もう恋愛なんてしたくねぇ、愛がなんだ!と思っていたけど、たった1週間足らずで次行こうぜ!ってなれるから、本はいいよ?

愛がなんだ、は映画化もしてて非常にオススメ。
どうしようもない映画、好きな方はぜひ。

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