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迷彩模様【奥入瀬 23/12/24】

イヴの夜に投稿する記事とは思えない、地味な写真だ…笑

さて、
皆さんはこの迷彩模様、何か分かるでしょうか?

著名な画家が描きましたと言われたら
そう見えなくもないような…

自然と親しむ機会が少ない人にとっては全然知らないものだと思います。
けれど、気付いていないだけで、よく似た仲間には出会っているかも…。え、ホラー系?笑


適当にバツ印を書いておけば
宝の地図にでも見えてきそう

特に触れていないだけで、実は私のnoteにも幾度となく登場しています。

一体何かと言うと、これは樹木の表面、樹皮をクローズアップして撮影したもの。
雪国の森を代表する樹木、ブナの樹皮です。

ブナはとっても美肌な樹木で、ヒビ割れがほとんどない、手触り滑らかな樹皮を持ちます。
そして、最も特徴的だと言える部分がこの独特な迷彩模様です。

色彩がなくなる冬の貴重な彩り

一部、特徴の似た樹木も存在しますが、この樹皮だけでブナだと判別できるぐらいの大事なアイデンティティです。

でも、この迷彩模様はブナ自身が己の意志で作り上げるものではなく、別の生き物達がブナの表面に着生することで生まれます。

驚くべきことに、模様ひとつひとつがそれぞれ別の生き物なんです。
それらのほとんどは地衣類【ちいるい】と呼ばれる生き物たち。
環境によっては苔が混ざることも。
昔は地衣類も苔だと思われていたことがあり、その当時は木に生える髪の毛で木毛や、小さな毛の小毛と書いてこけと読んでいたそうです。

今日の写真からは毛のような印象はまったく受けませんが、これはきっと別の種類の地衣類。
このnoteで初めて地衣類を紹介した時に登場した仲間は、木毛と呼ぶのも納得です。

今回掲載している4枚の写真、実は1本のブナを四方から撮影したものです。
流し見では同じにしか見えませんが、じっくり観賞すると芸術を感じさせる個性が見えてきます。

私が森を滑るとき、ブナの森の中を歩いて登ることが多いのですが、息を整える為に立ち止まった時によく観賞しています。
標高の変化で模様の個性も変わるので、なかなかに面白いのです。


明日の朝は出勤前にひと滑りの予定(^^)
赤い衣装のオジサマが良い雪をプレゼントしてくれることを期待しながら寝床に入ります…。


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