ツルガキAWKWAFINA1

全米映画興行収入ランキング(6/8~10編)

おまっとさんでした!

毎週月曜恒例のBOX OFFICE全米映画興行収入ランキング!

6月8日~10日のトップ10はこちら!


1)Ocean's Eight

$41.5M($41.5M)1週目

2)Solo: A Star Wars Story

$15.2M($176.1M)3週目 

3)Deadpool 2

$13.7M($278.7M)4週目 

4)Hereditary

$13.0M($13.0M)1週目

5)Avengers: Infinity War

$6.8M($654.7M)7週目

6)Adrift

$5.1M($21.7M)2週目 

7)Book Club

$4.2M($56.9M)4週目 

8)Hotel Artemis

$3.2M($3.2M)1週目

9)Upgrade

$2.2M($9.2M)2週目 

10)Life of the Party

$2.1M($50.3M)5週目 


1位は『オーシャンズ8』だい!

「女だらけ」のオーシャンズ11やな。

2016年の『女だらけのゴーストバスターズ』は赤字ぶっこいて散々な目にあったけど、こっちの「女だらけリブート」はどないやろか?

そこまで宣伝費をかけてないから赤字になることはないんじゃない?

どんな8人のお姉さんたちなの?

教えて、おかえもん!

OK!

まずは主人公デビー・オーシャンを演じるのが、ハリウッドで最も肝っ玉が据わった女、サンドラ・ブロック。

肝っ玉?

彼女は数ある映画賞の中で最も不名誉とされる「ゴールデンラズベリー賞(RAZZIE AWARD)」で主演女優賞を受賞した際に、なんと授賞式に現れて受賞スピーチをしたんだ。

しかも受賞作の台本と大量のDVDを持参して…


ゴールデンラズベリー賞に?

その年の映画の中で最もダメな女優に贈られる賞だから、普通本人は授賞式に参加しないよね…

今まで授賞式に参加した人は何人かいたんだけどね。ポール・バーホーベンやハル・ベリーとか。

だけどサンドラ・ブロックが凄いのは、この授賞式の翌日、なんとアカデミー賞で主演女優賞を獲得しちゃったんだよ。

同じ年にラズベリー賞とアカデミー賞を受賞した人は、彼女しかいないんだ。しかも両方で受賞スピーチしてるから凄い。

確かに肝っ玉据わってる…

エイトの二人目は、ケイト・ブランシェットだ。

アカデミー賞の常連で代表作も山ほどある。もう説明不要だよね。

先週も紹介したウディ・アレン監督の『ブルージャスミン』で、嘘つきオバサンを演じてアカデミー主演女優賞を獲得した。

文句なしの大女優だな。

そして三人目のエイトは、アン・ハサウェイ。彼女も説明不要だね。

アカデミー助演女優賞を受賞した『レ・ミゼラブル』での歌唱シーンをどうぞ。

圧巻!

エイトの四人目は、ヘレナ・ボナム=カーターだ。

今回ウィキを見て驚いたんだけど、彼女はアカデミー主演女優賞も助演女優賞も受賞したことなかったんだね。

あんなに数々の名作映画に出演してるから、てっきり受賞したことあるもんだと思っていた…

確かに意外やな。非アメリカ資本の映画が多いからとちゃうか?

だろうね。

さて、エイトの五人目はリアーナだよ。

こちらも言わずと知れた世界的大スターだ。ビルボードでNo1を獲得した曲の数14という記録を持つ。これは、ビートルズ、プレスリー、マライア・キャリーに次ぐ4位の記録だね。

出身地バルバドスの国民的英雄でもある。

去年公開されたリュック・ベッソンの『ヴァレリアン』でもセクシーなダンスを披露してたっけ!

映画がコケたのが残念だったな。

さて、エイトの六人目はサラ・ポールソンだ。

サラ・ポールソン?

誰?

日本ではイマイチ知名度が低いんだけど、海外では超有名な女優なんだ。

スピルバーグの『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』ではトム・ハンクスの奥さん役を演じてたね。

だけど彼女は映画よりTVドラマでの活躍が目立つ。

2016年には超話題作の2作品で全くタイプの異なる役を演じて話題になった。

超話題作の2作品?

その独特の世界観とレディ・ガガの濃厚セックスシーンが話題になった『アメリカン・ホラー・ストーリー:ホテル』では、謎のホテルに住み着くヤク中の娼婦を演じた。

そして『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』では、アメリカの国民的英雄OJを起訴する辣腕女検事を演じた。

そして後者で、ゴールデングローブ賞とエミー賞の助演女優賞をダブル受賞したんだよ。

そんなの全然知らなかった…

僕は飛行機の中で両方観たけど、彼女の演技には鳥肌立ったね。

要注目女優だよ。

さて、エイトの七人目はミンディ・カリングだ。

またしても誰?

でも有名な女優さんなんでしょ?

もちろん。

彼女はコメディ女優なんで、出演作がなかなか日本で公開されることが少ないんだよね。

でも声優として出演したディズニーの『インサイド・ヘッド』は日本でもヒットしたね。彼女は「ムカムカ(Disgust)」を演じていた。

ああ、あの声の人か!

声がキュートだよね。

さて、エイトの最後のひとりは、オークワフィナだ。

大桑陽菜?日本人?

「Awkwafina」って芸名のラッパーだよ。

中国系アメリカ人の父と韓国人の母のもとに生まれて、ニューヨークのクイーンズで育った彼女は、アジア系のラッパーを描いた『BAD RAP』というNetflixのドキュメンタリーに出演し注目されるようになった。

彼女の芸風は、アメリカ社会で差別され、同時に性的アイコンとして消費されるアジア系女性を皮肉的に歌うスタイルだ。

同じくアジア系でコメディアンとして活躍してるマーガレット・チョーと共演した『GREEN TEA』は、その過激な歌詞で話題となった。

なんちゅう歌詞やねん…

彼女の代表作は、ほとんど女性器についての歌なんだ。

ラッパー版「ろくでなし子」みたいな感じだね。

かたや逮捕されたり「ゲテ物」扱いされてるのに、こっちは錚々たる大女優たちと肩を並べてスターの仲間入りか!

文化の違いがあるとはいえ、ずいぶんな差だよね。

彼女がMCをしてる番組とか超下品なんだ。ポルノ女優アサ・アキラがゲストの回なんて酷いもんだよ。もちろん、いい意味でね…

・・・・・

ということで『オーシャンズ8』は注目の作品だ。

日本でも戦う女性たちを描いた作品が増えるといいな。

日本人は「自立心が高くて我の強い女」が嫌いやさかい、難しいんとちゃうか?

物語のヒロインは「けなげ」で「頑張り屋さん」で「きちんと男を立てる」と相場が決まっとる。

そうなんだけどね。

この話は長くなりそうんでやめておこう。

じゃあランキングに戻るよ。2位は『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリ―』だ!

前回たっぷりと紹介したね!

やっぱ数字がアカンな…

まあ仕方ないよ。

これだけ立て続けに似たような「キャラもの映画」が公開されたら、普通の人は「お腹いっぱい」になってしまう。

そして3位は日本でも俺ちゃんブームで大人気の『デッドプール2』!

オイラは観れないけど(笑)

これも莫大な宣伝費がかかってるから、ちょっと厳しい数字だよね。

やっぱり公開の過密スケジュールが響いてると思うよ。

4位はサンダンス映画祭で「2018年最高のホラー」と注目を集めた『ヘレディタリー』がランクインやで!

お母さんも怖いけど、この女の子も怖い…

今注目の女優ミリー・シャピロだね。

彼女は9歳の時にブロードウェイミュージカル『MATILDA』に出演し、その演技力と独特の雰囲気が話題になったんだ。

確かに幼い頃からちょっと独特の雰囲気やな。

『ア・クワイエット・プレイス』のミリセント・シモンズと、ちょっとタイプが似てるよね。

ミリセント共々、これからの活躍が楽しみな女優だ。

5位は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』がまたまたランクイン!

興行記録はどうなった?

世界歴代3位の『スターウォーズ/フォースの覚醒』には届かない感じになって来たな。

20憶ドルには届きそうだけど…

1)27.8憶$ Avatar
2)21.8憶$ Titanic
3)20.6憶$ Star Wars: The Force Awakens

4)19.8憶$ Avengers: Infinity War

それでも十分凄い!

だね。

さて、あと初登場なのは、8位に入った『ホテル・アルテミス』だね。

ジョディ・フォスターが、おばあちゃんナース!?

最近はプロデューサーや監督業の多かったジョディ・フォスターが、久しぶりに女優として銀幕に帰ってくるというんで話題になっていた作品だ。

そして注目の脚本家ドリュー・ピアースが監督デビューすることも話題になっていた。

誰?

『アイアンマン3』や『ミッション:インポッシブル/ローグネイション』を手掛けて注目されていたイギリス人の脚本家だよ。

だけどロッテントマトを見ると、かなり厳しい評価になってるね。

期待が大きかっただけに、ちょっと肩透かしになってしまったようだ。

次回作に期待だね。

まあ仕方ないな。

さて毎週月曜の日課も終わったし、コーエン兄弟の80年代作品徹底解説を早く片付けちゃおう。

あんな衝撃事実を突きつけられて、続きが超気になってるから!


でもその前に、どうしても解説を書いておきたい作品があるんだ。

また!?今度は何!?

ジム・キャリーの名作『ライアー・ライアー』だよ。

懐かしい!でもなぜこれを?

この映画、どの紹介記事を見ても「ハートウォーミングな家族愛」だとか「最後はほっこりの結末」とか書かれているんだけど、全然違うんだよね。

本当は超ブラックユーモアの映画なんだ。

こんなに物語を誤読されている映画も珍しいんじゃないかな?

ええ?そうなの…

ジム・キャリーの顔芸しか覚えてないけど…

強烈だからね(笑)

だけどそれ以上に、この映画は脚本というかプロットがよくできた映画なんだ。そこをみんな見落としている。だから僕はそこをきちんと解説しておきたい。

嘘つきは主人公のジム・キャリーだけじゃないんだよ。実はこの映画、主要登場人物が、みんな「嘘つき」なんだよね。

元奥さんも、その新しい彼氏も、そして息子も…

ええ!?

ということでサクッと『ライアー・ライアー』を片付けちゃうからね。

それでは皆さん、またお会いしましょう。さようなら。


『オーシャンズ8』

脚本・監督:ゲイリー・ロス
製作:スティーブン・ソダーバーグ、ジョージ・クルーニー
出演:サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイ、ミンディ・カリング、サラ・ポールソン、ヘレナ・ボナム=カーター、リアーナ、オークワフィナほか

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?