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GAFA の後に続くのは「アナログ」? - 「デジタル」と融合の可能性。

 ”メタ▼1.1万人、ツイッター▼5千人、アマゾン▼1万人の大量解雇”

 こういう刺激的な見出しが躍るが、「GAFA」の時代は終わったのか?

 娘(Z世代)に聞いてもフェイスブックは「おじさん達の道具」ツイッターは「つまらない」アマゾンでの買い物も一時よりはかなり減った。実際 ”ババ” =粗悪品を掴まされたこともあったし、特に安いわけでもない。イタズラメールも頻繁に飛んでくるし(苦笑)。

 個人情報をベースにした ”ターゲット広告” 主体の収益モデルも限界に近づいている印象も強く、確かに業績もパッとしない。この辺り、Z世代は敏感に感じ取っているのだろう。パンデミック期に業容を拡大し過ぎた反動もあり、少なくとも「夢」の対象では無くなりつつある

 これで雇用需給が緩和すればFRBにとっては朗報 "いいとこ取り" の米株式市場、特にグロース株中心のNYダウには追い風になる。米国債は ”リセッション” に身構えており「逆イールド」が深化している。

 これまでも「夢の企業」は生まれてきた。「車」「投資銀行」など、時々の経済の中心を成しながら、「当たり前の普通」になっていった「GAFA」も同様で、ネットの "インフラ化" に伴って世の中の「常識」として定着してきた。今後のイノベーションの中心は「AI」「バイオ」か、それとも「水素」なのか。もっと意外な ”何か” かもしれない。

 11/21 イーロンマスク氏:「Twitterは米国中心のように見えるかもしれないが、どちらかといえば日本中心だ」

  こんなニュースが日本のネットを席巻していたが「日本」の可能性はどうなのだろう。筆者も覚えているが、多くの日本人が指摘しているのは「東北大震災」の時にTwitterが大活躍した事。匿名性と合いまって日本で根付くキッカケになったのは間違いない。

 もう一つの隠れた論点はやはり「日本の安さ」Googleも1,000億円投資して千葉にデータセンターを作る計画を明かしていたが、「円安」「低インフレ」は日本国外の経営者にとっては魅力的マスク氏も根っからの商売人なので、同じことを考えているに違いない。5,000~10,000人アメリカでクビを切って、その何割かを日本に再配置すればかなりのコスト軽減になる

 では日本の雇用市場はバラ色なのか? いや、そう簡単ではない様だ。

 11/22 ”就職採用ウェブテストを替え玉受験の疑い 28歳会社員を逮捕”

 就職活動生:「信号無視みたいなレベルでみんなやっている不正だよねぐらいの、別に問題視まではしてないですね」

 このニュースを見て思わず絶句。「外資系」就職・転職を目指す君へ。-「人件費」に対する考え方の違い。|損切丸|note で新卒20人のうち15人が入社試験のカンニングがばれてクビになったエピソードを紹介したが、”誤魔化し" や" 嘘" はいずれ結果となって露呈する。それが今の大学生の間で "信号無視みたいなレベル" と認識されているなら由々しき問題だ。

 少なくとも「高給」の対価として常に「結果」を求められる外資系は止めた方がいいなまじ「お給料」が高い故に、その後の人生が狂ってしまった例をいくつも見ている。

 就職活動が大変なのは判る。だが受験も就職も一種の「適正検査」であり ”あなたの居場所” を決める上で大切な過程だ。昨今の受験業界における「合格するなら何でもアリ」がもたらした弊害か、あるいは "見た目" の業績を上げるために安易に「賃下げ」する経営者②当選するなら何でもアリの政治家のマネをしているだけなのかもしれない。手本となるべき大人の責任は重い。ここに「失われた30年」の根っこがある。

 ”出来ればコンピューターの会社には就職したくない”

 娘は情報系の大学で学んでいるが、彼女の同級生がこんなことを "つぶやいていた" 。確かにITに強い事を前面に出せば*「便利屋」として使われてしまう可能性が高いIT技術やプログラミングはあくまで「武器」の1つであり、 "本当に面白い事" は他にある。その事をこの子は良く判っている。

 筆者が一緒に働いたスタッフはメキシコ在住18年で、英語・スペイン語ともローカル並みに堪能。だが彼女曰く、敢えて語学のことは表へ出さなかったという。「通訳」扱いになってしまうのを怖れたからだ。その反面、日本語では苦しんでいた。筆者が「お金」が少ししか取れなくて「焼け石に水だ」とぼやいたら意味が通じなかった(苦笑)。他人は英語が出来て羨ましいと思うかもしれないが、人にはそれなりに苦労があるものである。

 もう何年かぶりで行ってその変貌ぶりに驚いたのが「回転寿司」機械受付タブレット注文は「当たり前」になりつつあるが、お寿司を注文すると席の横のベルトコンベアーであっという間に運ばれてくる一体どういう仕組みになっているのだろう。厨房の中まで覗いてみたい衝動に駆られた。

  ”外資系はシステム投資をする” と書いたが、これはそれを上回っているパンデミックで「接触リスク」が高まったことが背景にあるとはいえ、これこそ「ピンチはチャンス」。もう立派な「IT産業」だ。

 人のやる事と言えば、お客さんが帰った後のデスクの清掃・片付けぐらいで、人件費は極限まで抑えられる。この「インフレ」下、未だに2貫@100円で提供できているのも頷ける。だから客足が絶えない。

 大学も会社も「リモート」から「平常」に戻るにつれ、人と人が直接顔を合わせる「アナログ」の価値も見直されつつある。外食産業の「IT化」はまさに「デジタル」と「アナログ」の融合と言えるものであり、「GAFA」後の1つのヒントになるかもしれない。マーケットで「お金」がナスダックからNYダウに動いているのも偶然ではあるまい。

 情報系の学生が  ”コンピューター屋” としてではなく、こういう分野に進むのであれば面白い。おっと「カンニング」や「受験代行」は駄目ですよ(苦笑)。自分が苦しむだけです。

 

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