見出し画像

【観劇感想】ミュージカル「明日への扉」2023 第2幕(1)

有料記事ですが、全文公開しています。読んでよかったなと思われたら 購入していただけるとうれしいです。


第1幕の感想はこちらです。



2幕の冒頭は、遥の夢の中から始まりました。

夢の中で、彼女はハーミアを演じていました。
森の大王から、森を汚した人間の命を奪うように迫られ「私にはできない!」と叫ぶ遥。

人間を助けてあげてほしいと頼む遥に、「森を汚した人間どもをどうしてかばう?」と問う大王。

「過ちは誰にでもあるわ。でもいつかきっと気づいてくれるはずよ」と遥は言います。

そして、「明日への扉」のナンバーへ。

1幕で優二とデュエットした時とは異なり、遥役の学生さんのソロでした。
歌詞も一部変更されていて、新鮮に聞くことができました。

夢の中の出来事を通して、いつもの明るさを取り戻していく遥が印象に残っています。

続いて、遥がダンススクールの仲間たちに会う場面。
病院の先生に外出許可をもらったのでしょう。
優二に支えられて、みんなの前にやってきます。

「出歩いたりして大丈夫なの?」と聞くメンバーの1人に、「うん、大丈夫。今日はどうしてもみんなに会いたくて」と答える遥。

これまでのことをみんなに謝り、「私のために頑張ってくれていたんだよね」という遥。

そして、同じ病気で亡くなった夏目雅子さんの話をします。

「もっと生きたいって思っているのは、私だけじゃないんだって。たくさんの人が私と同じように苦しんでいて、それでも精一杯希望を見失わないように頑張ってる。そしてそれを支えてくれる人がいる」という遥。

遥の話を聞いた仲間たちが、次々に骨髄バンクへの登録を決意。その輪が徐々に大きくなっていく場面は感動的でした。

しかし、麻春だけは麻酔事故の懸念から ドナー登録を考えたいと言います。

「麻春の不安な気持ちもわかるわ。誰だって、怖いの。私も…。白血病だってわかった時は怖くて、苦しかった。でも私はもう逃げ出さない。先のことを思い悩むより、今を精一杯生きていくだけ。笑顔でいたいから」という遥。

「遥、病気なんかに負けちゃダメだぞ。みんなが応援してくれてるんだから」と、励ます優二。

「うん。生きるっていうことは、希望を持つことなんだもの。どんなに重い扉でも、明日に繋がる扉は自分の力で開けなきゃ」と、遥。

ここで歌われる「Chain of love」。

この歌の場面は公演を見るたびに、毎回泣いてしまいます。

歌詞がグッとくる歌詞で、いつもハンカチが手放せません。

もう何度も見ているし、歌詞も変わっていないだろうから 今回は泣かずに見られるかな?と思いましたが…。

なんと、歌詞の一部が変わっていました。

変わった歌詞部分に、心の琴線が触れたようで 今回も泣いてしまいました。

麻春もドナー登録への理解を示し、遥と抱き合うのが印象的でした。


続いて、ゆかりに骨髄財団の人から電話がかかってくる場面です。

ゆかりのHLA型と一致した患者さんがいたので 登録への同意を求めにきたのです。

1幕での啓子とのやりとりがゆかりのドナー登録につながったのでした。

ゆかりがドナー登録したことを何も知らなかったお姉さんは驚いてしまいます。

お姉さんは麻酔事故などの懸念からゆかりを止めようとしますが、ゆかりの意志はかたく 最終的にお姉さんも了承してくれます。

「ありがとう」というゆかりに「あなたが選んだことだもの。信じているわ」と答えるお姉さん。

骨髄採取日は20日に決まりました。

一方、大川先生は『明日への扉』の最終オーディションが今月の20日であることを真弓に伝えます。
「頑張ってね」と真弓に言葉をかけて立ち去ります。

遥の病院の場面。

病院の庭で、お見舞いに来たダンススクールのメンバーと話している遥。

「レッスンは順調?」と聞く遥。
「まあ後、5ヶ月もあるんだから間に合うんじゃない」と答えるメンバーの1人。

そこにゆかりがやってきます。

「ゆかりさん」
「具合はどう?」

クマのぬいぐるみを遥に手渡すゆかり。

「ありがとうございます。今はやっと前向きに考えられるようになって。1日も早くドナーがあらわれてくれるのを待ってるんです」と遥。

「希望を捨てちゃダメよ」と、やさしく遥を励ますゆかり。

ゆかりのやさしさが垣間見られる場面でした。

「実は今月の20日に私ね」とゆかりが言いかけたところへ優二がやってきます。

「見つかったんだ。遥に骨髄を提供してくれるドナーが見つかったんだ!」という優二。

「遥、おめでとう」というゆかりに、「ありがとうございます」と返す遥。

ダンススクールの先生もお見舞いにやってきます。

メンバーから遥のドナーが見つかったことを聞いた先生は「お見舞いじゃなくてお祝いね」と、遥にプレゼントの包みを渡します。

「移植はいつ?」と聞く先生。
「そうだ遥。20日だって」と答える優二。
「20日!?」と驚くゆかり。

「20日って、『明日への扉』最終オーディションの日よ」という先生。

「最終オーディション!?」と驚くみんな。

「急すぎるのよね。大川先生からたった今連絡があったの。俊江にはもう連絡したけど、真弓、ゆかり、2人とも頑張ってね」という先生。

骨髄移植日と最終オーディションの日が重なってしまい、ゆかりは愕然とします。

「先生…。実は私、20日に…!」

そう言い残して、ゆかりは姿を消してしまいます。

感想(2)に続きます。


・関連マガジン


・自己紹介

・サイトマップ


ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 150

この記事が参加している募集

舞台感想

よろしければ、サポートお願いします。いただいた費用は活動資金として、大切に使わせていただきます。