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新規事業立ち上げのプロセスについて

起業家や、起業コンサルタントの職業に就く等ない限りは、中々体験する機会もないのが事業立ち上げのプロセスかと思われます。新規事業の立ち上げに際しては、早期の安定稼働と、適切な時期での黒字化を目指します。事業には、それぞれに立ち上げに際して考慮すべき側面があり、(それは案件毎にも異なりますが)そこに必要とされる基本的なフレームワークを理解し、事業立ち上げのプロセスを段階的に捉える視点を持つことは、あらゆるプロジェクト管理の要点を抑えることにも繋がります。

新規事業立ち上げにおける、段階的なアプローチ

1. 立ち上げ:事業の土台を築く

新しい事業を立ち上げる最初のステップは、事業のビジョン、目的、目標を明確に定義することから始まります。この段階では、市場調査を行い、ターゲットとなる顧客を特定し、事業計画を作成します。初動として捉えられる顧客は誰でしょうか。その顧客の満足の向こう側に、未来の顧客があるとすれば、どのような体制や仕組みが必要でしょうか。目先の利益に留まらず、チームを構築することもこのフェーズで重要な要素であり、ここで、携わる各メンバーの役割と責任を明確にします。成功への基盤を築くために、初期のリスク評価と予算計画を行ないます。

2. 計画と構築:戦略的なロードマップ

事業計画が完成したら、具体的な戦略と行動計画を策定します。この段階での目的は、事業の目標を達成するための詳細な計画を立て、初期のビジネスモデルやサービスを開発することです。これには、資源の配分やマイルストーンの設定、そして実行に向けた計画が含まれます。また、リスク管理の計画を策定し、プロジェクトの進行の可視性を前提にコミュニケーション戦略を構築します。

3. 実行と評価::効果的な運営と成果の測定

計画に基づいて事業プロジェクトに着手します。この段階では、タスクの割り当てや、プロジェクトの進捗をモニタリングし、品質と成果の評価を実施します。大切になるのは、一過性ではない継続的なレビューで、それをもとに計画の調整を行い、適宜、目標達成に向けた戦略を微調整します。このフェーズで重要なのは、継続的な課題管理とフィードバックを活用し、事業の遂行に必要な洞察を得ることです。

4. スキルの底上げと再現性の付与:成果の確保

プロジェクトの安定稼働が見え始めたなら、運用を通じて獲得した認識や知見を組織全体へ共有し、スキルや品質の向上を促します。結果として有効であった戦略やプロセス、発生した課題の解決方法、事業に有効なツールの活用を標準化し、マニュアル化することで、再現性を高めます。この段階の目的は、プロジェクトの成果を組織全体の振り返りとすることで、獲得した知見を事業の運用に活かすことです。経験を共有することで、組織は成長し、今後の事業展開においても成功を積み上げる確率を高めることができます。

おわりに

この度は、新規事業の立ち上げから目標達成に至るまでに必要となるフェーズを4つの段階に分けて概観しました。事業の成功は、明らかになった各段階でのキーポイントとアプローチに依存しており、このフレームワークは事業だけに留まらず、プロジェクトを効果的に管理し、目標を達成するための基盤を形成します。

私の作成する、プロジェクト管理を題材とする一連の記事は、私自身の認識の整理と共に、何かしらご縁のある皆さんを含めた社会への価値観の提供を意図しています。必要が生じる場合には、コメント欄を通しても、手元の課題感をお知らせください。❀

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