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日本国憲法、変えていいの?vol.1 (前文)

憲法が変わる?
1947年にできた憲法。
もう時代遅れになっているとも言える。
日本は唯一の原爆被爆国でもある。
変えるべき?変えないほうがいい?

私は、弁護士でもなければ、法学部も出ていない。
ただの日本国民。
言うがまま、指を咥えてみているのは嫌だ。
インターネットでこんなページを見つけたことから、
現在の日本国憲法と変更しようとしている草案を見比べてみた。

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・論点1「国民主権の宣言」が消える?

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。(1文目)

現在の日本国憲法には、「ここに主権が国民に存することを宣言し」と記載がある。これは、大日本帝国憲法では、「天皇主権」だったことから、強調されているように思える。
草案を見てみる。

日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越え発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持て自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる 。日本国民は、良き伝統と我々の国家を末長く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。

草案には宣言はされていない。(今更する必要はない?)
国民主権でなくなるとは書いていない。むしろ国民主権は当たり前のように見える。

・論点2「政府による戦争をしない決意」が消える?

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。(1文目)

日本国憲法は、太平洋戦争が終わり作られた。ここで戦争はもうしない!!と決意したことを前文の1行目に入れている。

日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越え発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持て自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる 。日本国民は、良き伝統と我々の国家を末長く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。

草案では、「平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界平和と繁栄に貢献する」と書いている。
平和主義でいきます〜!でも他が戦争仕掛けてきたら?
世界の平和と繁栄のために戦争するってことはあり得る?
いかなる場合においても、戦争という手段は取らないと言ってほしいな〜。

・私の感想

現在の日本国憲法・前文は、「日本国民は、」で始まる。
清々しい気持ちになった。
ちなみに草案は、「日本国は、」で始まる。
最終文に「日本国民は、」で締めくくる。

「人類普遍の原理」、「平和を愛する諸国民の公正と信義」、「政治道徳の法則は、普遍的なものであり」「崇高な理想」と解釈がずれそうな言葉を使わないようにしている。言葉としては気持ちの良い言葉だが、実際それがどういう姿であるかは時代によって人によって異なることが多い。時代によって合わせていくことが可能なように作られたとも言える。
一方で多様性が高まり、日本はこうであると言わないで済む現状から少し具体的な言葉にしたことでわかりやすくはなっているが、堅苦しく感じることも否めない

日本国憲法・前文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。
われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

憲法草案・前文

日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、国民統合の象徴である天皇を戴く国家であって、国民主権の下、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治される。
我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越え発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。
日本国民は、国と郷土を誇りと気概を持て自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させる 。
日本国民は、良き伝統と我々の国家を末長く子孫に継承するため、ここに、この憲法を制定する。


このサイトから参考にさせて頂きました。

https://drive.google.com/file/d/10sc-7OqOEptL5tsyJK8T5d88DhgI1xLI/view?fbclid=IwAR1H8jTLKP_C7P2eQmOyOfZQBcLJ6LP6K_ChpGEfEDjupTraNbTlWczhPAg

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