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笑にもすがる思いで

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自身のガン治療中は藁にもすがる思いでしたが、笑にもすがることが多かったです。ガン治療実体験の中でクスッと笑える出来事や面白話をまとめてみました。時には全く治療に関係ないのもありま… もっと読む
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#1 41歳お笑い芸人が「ガン」になりまして・・・

************************** 「下咽頭がんの疑いがあります」 え?かりんとう?お菓子の? 違う! かいんとう?がん?えっ? 岡安は突然「ガン」と闘うことになりました。 ************************** 世界中がコロナウイルスで大混乱の2020年。 イベント、ロケ、お笑いライブなどの相次ぐ中止が重なり仕事が大激減。そんな芸歴20年のお笑い芸人に追い打ちをかけて襲い掛かってきた病魔が… 「ガン」でした。 もう何が何だか分か

#2 喉の違和感が気になり病院へ行くと…

2020年 11月のある夜 その夜ベットに入ったのは午前1時くらい… 一睡も出来きなかった。 気になっていた首のしこりと喉の違和感をネットで念入りに調べいた。 重病系の画像やクリニックサイトで 咽喉頭異常感症… 特発性食道拡張症… 頸部リンパ節炎… なんだか怖い文字の羅列を見ては、 この前見つけた脂肪瘤や粉瘤、ヒステリー球に戻って安心したりを繰り返した。 あーーー!もうやめだ! よし!今日病院に行って診てもらおう! 横で寝ているゆうちゃんを起こし、病院に行きたいと伝

#3 喉元に突きつけられた鋭利な言葉

※タイトルちょっとカッコつけました笑 先「岡安さんお入り下さい」 番号ではなく名前で呼ばれ診察室へ。 神妙な面持ちの先生はすぐに話し始めた。 先「色々病院で検査をしてもらった方がいいですね、 明後日金曜はどうですか?」 岡「その日は仕事ですね」 先「では来週の月曜日は?」 岡「月曜日は大丈夫です」 先「そこで胃カメラとMRI検査予約します」 更に血液検査・レントゲン•造影CT•PET検査。 名前もやり方も内容もよくわからない検査があったが 次々に決まって行く。

#4 「病院出たら泣いてもいいよ」

先生から説明を受けて全ての検査の日程が決まり、 その先の入院・手術・治療の事も頭に入れて置くようにと言われ診察室を後にした。 岡「やっちったぁ」 これが診察室から出て一番最初の言葉。 ニュアンス的には何かとんでもない事をやらかした感じだった。 今の状況がまだ把握してきれてないが、とりあえずマネージャーと弟にはそれとなく連絡をした。 まだわからないけどがんの疑いがあるみたいだと。 ゆ「病院出たら泣いてもいいよ」 ゆうちゃんはそっと手を握って言ってくれたが 正直涙はない

#5 付き纏うネガティブとコタツ

一睡も出来ない。 検索で【下咽頭癌】の次に出てくるワードは、、ステージ4余命、生存率、死亡率、ガン患者の最後、ガン転移。 全てが簡単に『死んじゃう』に繋がっていく。 調べれば調べるほど死の恐怖に苛まれ、急に男が泣きじゃくる。 その度に寄り添ってくれるゆうちゃん。 ゆ「大丈夫だよ、泣きたい時泣いていいよ」 泣きながら思う事はいつも一緒だった。 なんでだ?なんでだよー!?なんで? 生きたいよ!まだ生きたいよ! やりたい事も沢山あるのに悔しい!悔しいよ! なんで俺がこんな目

#6 『闘う』の幕が開く

散歩、買い物以外は家で過ごす。 『ガン』が確定した訳ではないのでお世話になってる先輩、後輩や友達にもまだ何も伝えられないし遊びにも行けない。必然的に家にいるしかない。 家で過ごす時、テレビは特に見たくなかった。 〇〇さんが亡くなったとか、 あの俳優さん〇〇ガンが見つかった… こう言うのでネガティブ思考に陥る。 そこに追い討ちをかけて流れくるがん保険のCMからの葬儀屋さんのCM。 ネガティブコンボが決まる! ドラマや映画も見たくなかった。 気分転換にいいかなと見たドラマのク

#7 気持ちの切り替え作業

ベッドに入り恐る恐るサイトを見てみる。自分診療所。 でも違う。今は気持ちが全く違う。 ゆ「見るのやめれば?また寝れなくなるよ」 でも見たい。 この柔らかい変わりたての気持ちで病気のことを検索したい。 深夜の自分診療所。 ガンの性質、怖さももちろん見ていたが、 精神的な事が書かれているサイトを見つける。 うん、うん。 なるほど、確かにそうだな。 何でも知らないと怖い。 正直、ガンの事もよくわかってないで怖がってたな。 例えば、お化け屋敷。内容を知らないから怖い。 ど

#8 癌封じのお守りを買った時、恥ずかしいミスをする

朝起きて本当に気分が良いい。 何でもない日常が暖かな太陽にたくさん照らされたようだった。 16億ニトくらいはあったかと思う。 (↑使ってみたいだけ) 朝の動き、顔付きで調子がわかったのだろう。 ゆ「岡ちゃんどうしたの?」 岡「うん、なんかガンが怖くなくなったよ」 ゆ「えっ?すごいじゃん!」 岡「ガンがわからなかったから怖かったんだ!もう今は闘えるよ!大丈夫!」 (※ここら辺のお話をゆうちゃんがnoteに書いています。 ゆうちゃんサイド奥さんサイドの思いも見てくだ

#9 治療費などの不安と500円玉貯金箱のお話

あの舞台やお笑い動画のおかげで少しずつ気持ちがネガティブに 持っていかれなくなってきたが、新たな問題や不安が出てきた。 コロナで仕事激減中(現在進行形)の岡安ん家は金銭面の不安が出てくるのだった。 『ガン』が確定したらきっと色んなお金がかかるだろう。手術、薬、検査、入院。まるで予想もつかない。 違う方面から違うネガティブがやってくる。 どうしよう… 緊急の家族会議が始まる。 一体いくらかかるのか。 ネットで検索するも人によりけり、病院によりけりで 全く参考にならない。

#10 人生初の胃カメラ。緊張したの割にはあっさり終わりました。

朝ごはんを抜き、昨日書いた問診票をバッグに入れて、人生初の胃カメラ検査に挑むためバスで病院へ。 『ガンかもしれない』と言われて以来の病院。 座席に着き窓を見ると、流れる景色の中に硬い表情が揺られていた。 病院に到着、受付を済ませ大きな吹き抜けロビーを通過し検査エリアに向かった。 待合所には他にも胃カメラに挑む猛者達?が連なり椅子に座り、時を待つ。 これでもかと言うくらい時間通りに事が進む。 家を出る前に色々調べていたら、今はカメラを飲むタイプの検査方法もあるようだった

#11 造影剤の注射。偉そうにしてすいません

胃カメラで経験値を獲得したその日。 レベルが上がった岡安は次なる検査へ向かった。 NEXTステージ! 【造影剤MRI検査】胃カメラの部屋からすぐの場所に、その検査室はあった。 難しいなぁ… とにかく体を詳しく調べる感じだ。 要は 「健康診断もろくにやってこなかった不健康まっしぐら男41歳」 の全身を徹底的に調べ上げて行くという事。 どこに病魔がいてもおかしくない状態だと言う事。 反省…みんなも健康診断受けましょう…普通は受けてるか… 名前を呼ばれて検査室へ。そ

#12 MRI検査の音がクラブミュージックに聞こえちゃう件

造影剤を終え、生まれて初めてのMRIの説明を技師の先生から受ける。 磁場と電波を用いて…ん…んと… どうやら未知なる世界で体内を撮影するみたいだ。 更に持ち込み注意事項、チェックシートを渡された。 全部当てはまらないな。チェックOK! いや待って!テレホンカード!! いや持ってないよおーー!っていうか懐かしいな。 多分高1の時にポケベルが流行ってたくらいの頃が最後じゃないかなぁ。 なんて思っていると急に ノルスパンテーププ!? ニコチネルTTSってなに!? 何?知

#13 CT検査の前にスパムおにぎり食べてテンパる41歳

気持ちの良い朝、検査3Days2日目。CT検査はお昼過ぎで時間にも余裕があるので病院まで歩いて行く事に。 今日はゆうちゃんも付き添い。冬の暖かい日差しが2人の足を軽くした。 少しお腹が減ったので途中コンビニでおにぎりを買って食べながらウォーキング。 ゆ「いいねぇ食べ歩き。ちょっと岡ちゃん!おにぎりこぼれそうだよ」                            岡「粗挽きソーセージおにぎりは食べ歩きに向いてないな」 初日の検査の緊張感も無く、時間も心にも余裕があり

#14 PET-CT検査。ガンよ!隠れても無駄だぜ!

全く聞きなれない検査。ペット検査。 周りの友達や知り合いにもこれをやったという話は聞かない。 名前だけで見ると岡安家の愛犬モハが検査してくれるの? 全く違かった。 難しい・・・ とりあえずガンの有無の検査。 岡安簡単解釈はこうだ! ガンが反応する薬を注射して ワーってなってるか、ならないかを見る感じ。 先生の話だと検査後の写真にガンがある場所は すごく光って見えるらしい。 何それ…怖いな。 PET検査する場所は今までの建物ではなく 別館にあった。 建物同士を繋