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■メンバーシップについて 小説を書いているオオキユーヒを応援していただける方向けのメンバーシップです。 プランはひとつだけ。スリーコイン(300円) ■活動・頻度 ・小説 毎日:三題噺 月1:季節をテーマにした短編 不定期:長編小説、掌編小説、エッセイ、つぶやき 月1と不定期の作品は段階的に非公開にしていきますので、いつでも全作品を読みたいと思ってくれた方にメンバーシップはオススメです。 長編小説は、カクヨムという小説投稿サイトに公開する前や、自費出版をする前に先行公開することもあるかもしれません。 ・絵 頻度は低めですが、公開するかもしれません。 こちらはサンプル作品を除いて基本的にメンバーシップ限定公開です。 ・エッセイ 私が普段考えてること、ふとしたときに思ったことから書いた文章をエッセイとして書くことがあります。 ※制作の進行などによっては更新が低い月もあります。 ■どんな人に来てほしいか オオキユーヒの応援をしたい、ファンになりたいと思った方に加入いただけたら嬉しいです。 ■どのように参加してほしいか 作品を楽しんでいただけるだけで嬉しいです。

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    • 200.三題噺「現状維持、クエスト、小躍り」

       放課後、僕は先輩と一緒に帰っていた。 「もうすぐ11月も終わりだね〜」  先輩はなんとはなしに呟いた。  12月がやってきて冬休みが明けてしまうと、三年生はほとんど登校しなくなる。  一緒に帰れるのは、あと何回あるだろう。  そんなことを考えると切なくなる。  このまま卒業してしまって、疎遠になってしまうのかもしれない。  時々近づく時はあるけど、僕と先輩の間はいつも拳ひとつ分。  まるで心の距離を表しているようだ。  そこを冬に近づいた風が吹き抜けていった

      • 199.三題噺「土踏まず、短歌、二度死ぬ」

        「あはは、怒られちゃったね」 「先輩のせいですからね?」  僕はとぼとぼと先輩の隣を歩いていた。  放課後、先輩の遊びに付き合わされていつのまにか下校時刻を過ぎていたのだ。  そして先生に怒られたという経緯だ。 「ねえねえ、後輩くん」 「なんですか?」 「ちょっと夜遊びしない?」 「まだ遊ぶんですか……」  断りきれなかった僕は先輩に連れられ、夜の遊園地にやってきた。  いくつもの乗り物を休憩なしに梯子する。 「次はあれ乗ろうよ!」  はしゃぐ先輩が指

        • 198.三題噺「全知全能、畑違い、経験値」

          「おはようございます。先輩」 「うんっ。おはよう。後輩くん」  今日は日曜。先輩とお出かけする予定だ。 「ていっ」  先輩の拳が僕のお腹に突き刺さった。 「僕、怒られてます?」 「ううん。今、経験値集めしてるの」  先輩の中では僕はRPGの序盤の敵か何かに見えているのだろうか。  とりあえず倒されたフリをしておこう。 「今日も後輩くんのノリがいいねぇ。よきかなよきかな」  満足そうだからこれで正解だったようだ。  勝利BGMを口ずさんだ先輩と一緒に歩く。

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          197.三題噺「帰宅、ひとこと、闇の中」

           土曜授業の今日、元生徒会長の俺は重たいため息をついた。  その原因は……。 「先生の左手の小指に指輪……。やっぱりそういうことなんだろうか」  左手の薬指は結婚、小指は彼氏彼女。  そういうことだってあり得る。  真相は確かめない限り闇の中。  俺は覚悟を決め、教室を飛び出した。 「先生!」 「……君か。どうした? そんなに慌てて」  先生は何故か嬉しそうに口角を上げた。 「放課後、大事な話があります。校舎裏に来てください」 「……へ? そ、それって……

          197.三題噺「帰宅、ひとこと、闇の中」

          196.三題噺「やわらかい、ライダー、甘い匂い」

           僕たち二年生は修学旅行明けで休みだ。  前から約束をしていた通り、僕は後輩ちゃんと遊んでいた。  一年生の後輩ちゃんが何故休みなのか気になるところだけど……。 「ズル休みしちゃいました。先輩と早く会いたくて。寂しかったんですよ……?」  そんな顔で言われたら何も言えない。 「後輩ちゃんはいけない子なんだね」  かろうじて出たのはそんな言葉だった。 「はい。知りませんでした? 私、先輩が思ってるより、いけない子なんです」  後輩ちゃんは、えへっと笑って舌を出す

          196.三題噺「やわらかい、ライダー、甘い匂い」

          195.三題噺「つらい、置物、もち」

           修学旅行最終日。  僕はお店に入り、商品を手に取った。 「お土産選んでるの?」  同クラさんの綺麗な顔が急に視界に飛び込んできて僕の体が驚きに跳ねる。 「ど、同クラさんはナル君にお土産?」 「うん。弟はお姉ちゃん離れできてないから、帰ったらかまってかまってされるんだろうなぁ……。あはは……」  力なく笑うも、その横顔はどこか嬉しそう。  僕も帰ったら妹を存分に甘やかしてあげようと思った。 「妹は何が嬉しいかなぁ」  僕は頭を悩ませる。  変なのを買ってドン引

          195.三題噺「つらい、置物、もち」

          194.三題噺「幸せ、ハプニング、一挙両得」

           修学旅行三日目。今日は集団観光だ。  バスに乗って観光スポットへ行くと、大勢の人で賑わっていた。  その一因となっているのが、撮影に来た芸能人らしい。  みんなはこんな偶然があるんだ、とはしゃいで野次馬の一人になっていた。 「芸能人って綺麗な人が多いよなあ……」  僕ら一般人より人に見られる機会が多いから色々気を付けてるのかな。 「……綺麗なお姉さんが好きなの?」  隣にいた同クラさんが話しかけてきた。 「まぁ……。うん」  僕も男の子だ。素直に頷いた。

          194.三題噺「幸せ、ハプニング、一挙両得」

          193.三題噺「待ち合わせ、揺れる、百万年後」

          「知らない天井だ」  朝日の眩しさで僕は目を覚ました。  ここは百万年後の世界だろうか、なんてボケてみる。 「ひゃっ!?」  目を声の方向に向けると、なぜか同クラさんのびっくりした顔がドアップ。  そうだった。昨日から修学旅行だ。  僕は時間を確認した。寝坊だった。 「やばっ!」  僕は慌てて体を起こす。 「っ……!?」  ゴチンッ、と僕と同クラさんの額がぶつかり、僕は悶絶した。 「ごめん! 私石頭だから痛かったよね?」  同クラさんは涙目になりながらも真

          193.三題噺「待ち合わせ、揺れる、百万年後」

          192.三題噺「露天風呂、縫い糸、取り寄せ」

           今日から修学旅行。  旅行先は海外の案もあったらしいけど、国内になった。  その分宿泊するところにお金がかかっているようだ。  今日は移動と歴史的建造物を巡る一日だったから、疲れを癒すために僕はゆっくり露天風呂を堪能した。  夕飯もとてもおいしかった。  家族にも食べて欲しいし、取り寄せするのもアリかもしれない。  知らない土地の夜。  体が緊張しているのか、僕は眠ることができなかった。 「あれ、同クラさん?」  僕がこっそり部屋を出ると、同クラさんと出会った。

          192.三題噺「露天風呂、縫い糸、取り寄せ」

          191.三題噺「暇つぶし、文明、付き人」

           明日からの修学旅行に備えて忘れ物の確認をした後、することもなかったから暇つぶしを求めて僕は家を出た。  家にいるのもソワソワするし、出かけることで気を紛らわしたかったのだ。  休日のショッピングモールに一歩を足を踏み入れると喧騒。僕は文明に感謝をする。 「あれ? 先輩だ」  そこには後輩ちゃんがいた。 「後輩ちゃんもひとり?」 「はい。もしかして、先輩もですか?」 「うん。明日から修学旅行だって思うと、落ち着くかなくってさ……」  僕は、あははと渇いた笑いを

          191.三題噺「暇つぶし、文明、付き人」

          190.三題噺「シャンパンタワー、気温、流しそうめん」

           僕は先輩に誘われ、先輩の家の庭で流しそうめんをしていた。 「後輩くん、早くたべよーよ」 「はい……」  季節外れじゃないだろうか。室内でもいいんじゃないだろうか。と思ったものの、先輩がそういう気分だったんだろう。  お腹が空いていたこともあり、それほど時間をかけずに完食した。  陽が落ちるにつれ気温が低くなる。  寒さから先輩は小さく可愛らしいくしゃみをした。 「大丈夫ですか?」  僕はティッシュを渡した。先輩は鼻をかむ。 「体が冷えちゃった。家に入ろっか」

          190.三題噺「シャンパンタワー、気温、流しそうめん」

          189.三題噺「ボディーガード、本当の自分、金平糖」

           通学路を歩きながら、僕はあくびを噛み殺す。  電車に乗るために駅のホームに立つと、少し離れたところで男子がソワソワしていた。  その複数の視線の先には……。 「後輩ちゃん?」  目が合ったと思ったら、後輩ちゃんはぷいと顔を逸らした。  なんか後輩ちゃんの様子が変だな。  それは休み時間になっても続いた。 「こ、後輩ちゃん……?」  教室にやってきて前の席に座って僕の方を向いて頬杖。  目線はずっと僕を捉えている。  僕は焦る。  なんでずっと監視されているん

          189.三題噺「ボディーガード、本当の自分、金平糖」

          188.三題噺「女遊び、藪から棒、B級映画」

          「好きです」  僕は人気のない場所で、先生にそう言った。 「そうか。わかった」  先生はひとつ頷く。  その時、ガタッと後ろで物音がした。  先生はその気配の主に心当たりがあるのか、「私はお邪魔のようだ」と耳打ちし、片手を上げて歩いて行ってしまった。 「誰ですか……?」  こっそりと出てきたのは先輩。  僕はヤバいと血の気がひく。 「き、聞いてました……?」 「こ、後輩くん、先生が好きなの……?」  先輩は質問を返してきた。 「え?」  藪から棒にどうし

          188.三題噺「女遊び、藪から棒、B級映画」

          187.三題噺「流行歌、裏切り者、無害」

           早朝の教室。有線イヤホンからは流行歌。  元生徒会長の俺は一人で勉強をしようと早めに登校をしていた。  問題集のページをまたひとつ捲り、ペンを走らせていたが、ふと止まった。  頭によぎったのは好きな女性。 「はぁ……。どうしたものか……」  俺は腕を組み、眉間に皺を寄せた。  未だこの恋に進展はなく、年の差があるからか、人畜無害な子供としか見られていないような気がしてならない。  悩んでいると、頬に温かいものが触れた。 「え?」 「やあ、おはよう」  顔

          187.三題噺「流行歌、裏切り者、無害」

          186.三題噺「青信号、睡眠不足、ハンググライダー」

           朝、登校すると同クラさんが席に座って船を漕いでいた。 「あ……。おはよ……」  僕に気づいた同クラさんは顔を上げた。 「隈が凄いけど、どうしたの?」 「今期アニメをね、追いかけようと思ったの……。そしたら最新話まで一気見しちゃって、気づいたら日が昇ってて……」  なるほど、睡眠不足か。 「起こしちゃってごめんね。朝のHRになったら起こすから寝ててもいいよ」 「う、うん。そうする……」  限界だったのか、同クラさんは腕を枕にして突っ伏した。  授業が始まって

          186.三題噺「青信号、睡眠不足、ハンググライダー」