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ランジャタイ中毒。

「この世には2種類の人間がいる。俺か、俺以外か。」これはホスト界の帝王と呼ばれるROLANDさんの名言である。

最近になって、私にもこの世には2種類の人間がいるという価値観が湧いてきた。
ただし、私の場合は「私の理解の範囲内にいる人間か、その外にいる人間か。」という分け方だ。
前から、その私の理解の遙か外側に位置するところに気になる人がいる。お笑い芸人のランジャタイだ。


簡単に見た目で紹介しておくと、よく黄色い服を着ている方がボケの国崎和也さん。黒ずくめの方がツッコミの伊藤幸司さんである。
お笑いコンビなので、ボケとツッコミという説明をした。だけど彼らのネタを見れば見るほど、このコンビは『狂気と傍観者』と説明する方が適している気がしてくる。いや『狂気と狂気』でも間違ってない。


所属事務所はグレープカンパニー。サンドウィッチマンが稼ぎ頭として看板を背負っているのだろうか。
公式サイトには、越後製菓のCMで年末年始は早押しに勤しむ高橋英樹を抑えて最も大きく写真が載せられていた。
その他は永野やあぁ〜しらきといった、1度見たら最後記憶に住み着くこと間違いなしの芸人さんが多数所属している。


ランジャタイを初めてテレビで見た時、私にはなにが起きているか分からなかった。持ち時間いっぱい「ウッチャン、ナンチャン」をそれはリズミカルに繰り返すのである。見てはいけないものを見たのかもしれないとすら思った。

しかし、ランジャタイが恐ろしいのはこの後だった。
ふとした時に、国崎さんが私の頭の中であの絶妙なリズムとテンポと声で縦横無尽にはね回るようになったのである。

蘭奢待と言えば、数々の歴史上の権力者が欲しがった香木である。話によれば、歴史の教科書に出てくる正倉院という由緒正しき倉庫に収められているらしい。
そんな貴重な香木の名をあやかった芸人は、私にとってとんでもない中毒を起こす危険物質だった。
しかも、見れば見るほどに蓄積され一定の笑いに達する致死量を超えた瞬間、コンビ名を聞くだけで笑いが耐えられないほどになる。この威力たるや劇物指定モノである。


もはや私は「ランジャタイか、ランジャタイじゃないか」とまで言った、立川志らくさんと並ぶ中毒者になりつつある。
その証拠に、国崎さんと伊藤さんが各々出しているエッセイ本まで購入してしまった。明らかにもう後戻りができないところまで来ている。

余談だが、この後私はヨネダ2000にもハマってしまい。志らくさんと笑いのツボを共有しているとしか思えなくなった。
THE WやM-1の時点で既に笑いグセがつけられていたのだが、その後に見た愛さんの「全て分かっているゾウのモノマネ」で笑いの致死量ラインを一気に超えられてしまった。
M-1で見た「餅つき」(誠さん役)を一度フル尺でやってみたいのだが、実行する勇気もなければ相方もいない。


そんな彼らのなんともご陽気な名前のYouTubeチャンネル『ランジャタイぽんぽこちゃんねる』を覗いた。
「まっちゃん はまちゃん」もあった。はまちゃんに至っては、カリカチュアの技法を生み出した人もそこまでやれとは言ってない!と止めてもおかしくないほど誇張されていた。


ダメだ、このnoteを書くだけでも私は何度か思い出し笑いに中断させられた。
ロケの途中で角刈りになったりとか、深夜の2時に小学校の校庭に温泉を作るネタとか、もう考え出してしまったら私が負ける。
先日放送された、『千鳥のクセスゴ!』でマヂカルラブリーとのコラボで披露したネタ「ズレカツFIGHT!!!」はもう致命傷級の大笑いだった。

その上、伊藤さん扮する「さらしパジャマ工事現場のミキ」という得体の知れない女の胸が見えてしまった瞬間、思春期男子のような反応をしてしまった私が間違いなくいた。


もし叶うなら、私はランジャタイの笑いに体も心も全てを侵されてみたい。内臓から五感から私の何もかもを、彼らの世界観でめちゃくちゃにされたい。そんなことを考えながら、今日もネタを見ている。

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こぼれ話。
エッセイ本、お勧めです。
著者の頭の中が文章として知れます。
私が本を買う決め手になったのは、国崎和也さんの著書『へんなの』での一人称が「あたくし」だと知ったから。
あたくしって・・・そんなのどうしたって惹かれてしまうじゃないですか。
国ちゃん、あなたは何から何まで人前で見せる全てが面白すぎ。
そんな国ちゃんが相方に選んだ人の本なら、伊藤幸司さんの著者『激ヤバ』も面白いだろうと即決で2冊同購入したわけです。

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