【感想】エトセトラ vol.1

三寒四温、だんだん暖かくなってきて冬眠から春眠を迎えそうです。
こんにちは、たまご(おきな)です。

私をnoteに引きずり込んだ張本人のま先輩がついに記事を書きまして、またたく間に3本も出してて、
(やはり卒論をスパートで書き上げた先輩はさすがだな……)
などと思ったり。

で、それに負けじとこうして書いてるわけですが、今日は読書感想文です。
本は『エトセトラ VOL.1 特集 コンビニからエロ本がなくなる日』。
「フェミマガジン」エトセトラの1号目です。
AVについて熱く語ってた先輩に対抗していくスタイル。
それでは以下、本題。

扱ってるテーマ

今号が扱っているのは、2019年1月にコンビニ大手各社が同8月末までに「成人向け雑誌」を撤去すると発表したという話題(同書初版が同年5月のため、撤去は過去形ではない)。
オリンピックもある、売り上げも落ちてる、みたいにいろいろな要因はあれど、エロ本撤去というある意味での「一時代の終わり」に際して、この話題に関して寄せられた「声」を収録して一冊にしたような本になっている。

読後の感想

読んで感心したというか、ちゃんとしてるなと思ったのは、撤去に賛成している人の意見だけじゃなくて、反対したり、両論書いてたりみたいな意見を、男女の別なく並べてることですね。
インターネット界隈、対立意見をガン無視したり、差別のレッテル貼りしたりでまともに聞いてないイメージが先行してたので、多様な意見をしっかり反映させてるのは純粋に偉いと思います。

あと、エロ本を作ってる側の話もちゃんと聞いてる。これもいいところ。売れなくなって失業した、みたいなのは大事な語りでしょう。

全体的にバランスがいい。会田誠の作品(ジューサーミキサー)を見て心を殺されたといい、アーティストに「アートと断れば何でも通ると思うな」と声を上げるエッセーもあれば、「創作物を単なる嫌悪感で排除する」ことに反対する投稿も載っている。
もちろん撤去を喜ぶ声が多いけど、だからと言って少数の意見を握りつぶすのなら、それはこれまで嫌悪してきたマジョリティの姿勢と同じ。
多様性が尊重されたいい本だな、と思いました。

テーマに関する感想

といっても、私自身はコンビニでエロ本とか買ったことも読んだこともない人なので、コンビニエロ本に関していえば「客」でも「消費者」でもなかったわけですが(AVも見たことがない。先輩いわく「めずらしい いきもの」)、それゆえに撤去されてようが何も思わなかったなーと。
じっさい、Twitterにも「an・an」のSEX特集がらみで触れた程度(これまた中身読んだことはない)で、考えたこともほとんどなかった気がする。

売れなくなって置かなくなったのをイメージアップに使うのはどうかと思うけど、結果的に女性の権利の向上につながったのであればいいことなんじゃないかと思います。本自体は、(製作に関わってる人たちのためにも)コンビニ以外の場所で売れてるといいなぁ、ぐらい。

ただ最近でもそれっぽいの売ってるとかって話もあるし、そう簡単に全部消えてないのかもしれない。しぶとい。

おわりに

こういう本読まずにツイフェミがー!とかやるのもよくないなと思ったので読んでみましたけど、全然普通の本だったので拍子抜けでしたね(それでいい)。一応シリーズそろえたのでちょくちょく読んではここに感想書いていこうと思います。

それではこの記事はこの辺で。
お読みくださりありがとうございました。

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