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雌阿寒岳

日程:2005年6月24日
メンバー:ぼく、Tさん

今日は、雌阿寒岳へ(1,499m)。

今回は、ホントウに登山の初心者であるTさんを連れての2人での登山です。

天候晴れ、気温22℃。(ちなみに昨日、北見市で34.2℃を記録しました)
9時00分、登山口を出発。距離は片道4.2kmの登山路のコースです。
登山ポストに記入し、階段のキツイ坂を登るも続かず、アカエゾマツの明るい林の中では平坦な径と「木の根の階段」を登ります。
しかし、この3~4合目辺りで、すでに暑くてバテバテのぼく…
新鮮に「なんか探検気分で楽しい~」と云う"Tさん"。おそるべし…

やがて、ハイマツ帯を抜けると森林限界の6合目に着きます。
風が吹き、目の前の視界が一気に広がります。
右隣には阿寒富士(1,476m)が、まるで石炭のズリ山のように黒く端正に、そそりたっています。
振り返れば、一面の濃緑の森林帯の中に、まるで蒼い瞳を浮かべたようなオンネトーが望めます。
周辺の砂礫地には、高山植物の女王"コマクサ"や、可憐な"メアカンキンバイ"が、今が旬で開花中です。

ここからは、本格登山靴のぼくが、"Tさん"よりも有利にてくてくと歩調よろしく順調に登山。
メアカンフスマの咲くズリ路にゆっくりと足を踏みしめながら、8合目からはロープ沿いの火口縁をたどりつつ頂上に到着。
腕時計の時刻は、予定通りなのか、途中でお花たちに立ち止まりすぎたせいなのか、12時前です。

噴煙上げる大火口を足元に、中マチネシリ火口、阿寒湖、雄阿寒岳、藻琴山までの大パノラマです。
ここで、"Tさん"と、のんびり昼食休憩。
すいすいとイワツバメが飛び交っています。 

木漏れ日の暑いアカエゾマツの森林帯の「木の根の階段」を、楽しく降りてきました。 

今回の登山途中の会話での
「山は活きているんだね~」
は、"Tさん"の名言です。

天候や高山植物にも恵まれ、ケガ等もなく、とても心に残る良い登山でありました。
"Tさん、お疲れさまでした!
よく登りきりましたね!

雌阿寒岳へは幾度と登ってきていますが、印象深いのは、高体連新人戦への審査員での参加のとき。
生徒たちにネイチャーゲームをしてあげたこと、それを喜んだ当時北見柏陽高校顧問・故寛先生
が宿営地で夜に酔っぱらいつつ、ぼくの頭を撫でながら、とてもほめてくださったことです。
(今だから云えますが、当時、大学生のぼくに5千円ものお小遣いをいただきました) 

山と生徒たち、酒を愛し、酔うと手拍子よく陽気に唄う先生でしたが、ご定年後すぐに急逝されました。
秋雨降るお通夜にも駆けつけさせていただきましたが、今でもとても残念でなりません…
先生と仲良しで共にネパールをも歩いた羅臼岳木下小屋管理人のHさんに会いたくなってきました。 

コマクサ
メアカンキンバイ
阿寒富士を望んで

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