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好きかも。

朝、通学するときに、バス停で彼女を見かけた。
特に仲がいいわけではないので、声はかけなかった。

購買で、ノートを買った後、階段から降りてくる彼女を見かけた。
すれ違い、離れていく。なんとなく振り向いていた。

放課後、ヨーカドーの駐輪所で自転車をとめている彼女を見かけた。私服。オレンジのシャツに、白いスカート。
「……」

よく見かけるなぁと、思った。

塾の帰り、バスに乗っていたら、彼女が乗ってきた。
彼女も座っている僕に気づき、
「こんにちは」
と、言った。
「あ、こんちは」
と、僕も答え、そして、後ろの空いている席に座った彼女のことが気になってしょうがなかった。

好きかも。

認識されるだけで、胸がときめく。
そんな年ごろ。

バスを降りるとき、ふと彼女の方へ目を向けた。
軽くお辞儀をしてみると、彼女もお辞儀をしてくれた。
バスを降りて、
「……」
速足で、歩きながら、

学校ではない、二人だけの秘密を抱えたような気持になっていた。
好きかも。

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