AIC生成AIプロモーション日記2024/03/13

メタネーチャークラブ結成


昨晩はAICで半年ほど生成AIをつかったあたらしいヴィゴツキー型学習環境システムを作ってきたメンバーと今後の方向を議論した後、魚さんで食事。日𠮷の飲み屋はここにつきる。なんと四年半ぶりに通い始めた日𠮷の商店街の夜はキャバクラの客引きというみなれぬ雰囲気が。近くにタワマンもできてきて、サラリーマンも多く乗降する。街の生態系は面白い。生きているね。

さて、今回ははじめは集まる場所もなく有楽町でagbeeが借りることが出来るミーティングスペースで繰り返し議論したことをメンバーでプロトタイプとして作った。かなりの力作だが、実際に活用する人と具体的な開発をしなくてはいけない。また我々の考えだけでこの先開発を続けてもいけないと思って、この研究会をメタネーチャークラブとして再編をして、クエストグループ(探検隊)とすることにして、斉藤賢爾早稲田大学教授(このグループが始まったときには慶應大学の研究所の研究員)を隊長とすることとなった。次は仲間作りの集まりを考えていて、慶應(周辺)の生成AIに興味を持つ人に声をかけることにした。AICは奧出先生の野武士達、ということで入館許可証を出す気満々なんなので、嬉しい次第です。いろいろやりたいことはあって、そのメモも作ったのだが、まずはこの仕組みを使ってくれる人を見つけて、一緒に仕上げることが大切。具体的なサービスでコラボレーションをしてくれるキーパーソンに実質的な提案を含めたお願いをする準備作業をすることに。

あとメタネーチャークラブとしてアカデミズムの論文をいくつも書くというミッションを設定したが、僕が想定していたオープンプラットフォームで引用数(これが論文発行者のステータスであり、論文執筆者のステータスにもなる)で世界第3位のジャーナルがあり、その方針に僕は感銘していたのだが、ハゲタカジャーナルの可能性が高いという。引用した記事はハゲタカジャーナル認定の話をきいたので調べたもの。慶應もこの雑誌をハゲタカジャーナルに近いという認定をすることにした学部もあるという。

このプラットフォームでメタネーチャークラブの学術雑誌を出そうと思っていたが、これはまずいな。ということで伝統的な学会に応募することに。ということで20年ぶりにCHIを目指すお勉強会もやろうと考えている。あのときはそもそも学術論文かけないSFC 大学院生を対象に始めて、KMDになってついに書けて掲載された、となったわけで、同じようなことをします。違いは当時の学生で研究職についているものは継続してCHIに論文が採択されているので、いわゆるトップジャーナルつまり掲載されることが名誉になるようなところへの実績があるので、ここからAICでの研究を学術論文にしていくことに。

でフロンティアが限りなくハゲタカジャーナルに近い、となって、でも自分たちの雑誌はいるよね、となっていろいろ模索中。まあネーチャーも学術雑誌というかエッセイ雑誌+論文みたいな始まりなので、案外学術より「雑誌」を前に出しながらやっていって、将来学術雑誌になっても、マガジン的なところは別に残してもいいな、ということで検討をすることに。大学が出している紀要って、学術の最先端からはほど遠いとか、査読がないから意味はないとかディスられてきたここ30年だが、大学の教員が好きなことを書いているので結構味がある。そんな感じを目指します。

さて、メタネーチャークラブは、それなりに生成AIの最先端を目指しますが、同時に企業とコンソーシアムを組もうと思っている。今日の2時からはその打ち合わせ。ChatGPTをつかってヴィゴツキー型の学習を行う、というメタネーチャークラブの方針は教育システムの再構築というミッションの他に、大学と企業が共同で生成AIをヴィゴツキー型で使うことで組織の活性化を目指すということも目的としている。組織のインテグリティを新しいインテグリティに置き換える、ということで、大学に対しては新しいアカデミックインテグリティの構築(こう書くと意味のない標語にしか思えないだろうが、いま世界の高等教育機関はここに大注目で大忙し。報告も沢山でている)で当然、同じことが企業に新しいインテグリティを創造する、という動きになっている。古い時代のインテグリティもろくに守れない最近日本の企業だが、実は40年くらい前はしっかりとしていた。企業人にはインテグリティがあった。それが崩れてしまった。それをくずしたのはアメリカのトップコンサルティング会社による経営指導であり、株主中心主義というハゲタカであり、大きな企業の持つ雇用責任を免除することを許可した動きであり、流動化した労働者という、アメリカでもあり得ないような仕組みを入れて、それでぼろもうけした会社をうみだした仕組みの改革である。アメリカはホワイトカラーの流動性は高いが、ブルーカラーは労働組合が流動性を生まないように守っている。企業が従業員を、歯の浮くような言葉だが幸せに出来るかは、経営者の矜持であり、エリート経営者はこの教えを実行することと経営を行うことが強く求められていた。僕の世代の父親達の時代ね。まあ製造業での経営のインテグリティを現代の経営に生かせるわけはないが、それでも新しい経営の方向は探さないといけない。この方向にも生成AIとヴィゴツキー型学習のシステムは有効なのだ。そのあたりを今日は午後2時からじっくりと話すつもりである。

生成AIというとどうしてもエンジニアの話を聞きたくなる。だが、製造ラインのマネージメントで管理工学ではなくて、トヨタ方式が圧倒的だったように、生成AIの活用は技術導入の話ではなくて、マネージメントの話である。マネージメントへの視線がなくて、エンジニアの話を講演できいて分かったような気になるのが一番いけない。技術を経営に使った管理工学とオペレーションリサーチがマネージメントにおいて破綻したように同じことが起こる。じゃあどうすればいいのか、状況の中でみんなで行動しているうちに気がついて問題がとけているというのがいい。これが現象学をシステムに応用したウィノグラードであり、民族誌をデザインに応用したサッチマンの仕事である。40年近く前だ。この学問を若いときに勉強した世代がいまは中堅の教授である。工学部でもこのあたりを勉強した人は多い。このあたりの巻き込みも大切だなあと思う。これをメタネーチャークラブでやりたい。慶應だけでも若き研究時代の講演をたのみたい研究者は沢山いる。また弁護士になる制度がかわって大学時代電子工学などを勉強した後、ロースクールにいかないで、弁護士試験を受ける制度で勉強して弁護士になった人も多い。この人達に生成AIとヴィゴツキー型学習でいろいろ考えたり試したりしてほしい。そのお手伝いもしたい。

とまあやりたいことはいっぱいあるのだが、とりあえずメタネーチャークラブ探検隊長に斉藤賢爾早稲田大学教授をお願いした。もう10年以上KMDでSFC研究所研究員としての斉藤君と共同で研究をやってきて、クラブのコンセプトの提唱者でもある。運営は僕がやるので、両輪で頑張っていきたいと思う。まだ、自分たちで冒険クラブ作った、万歳と飲み屋でやっただけですが、そこがいいと思う。椎名誠『わしらは怪しい探検隊』ののりでいきたいと思います。

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