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ワインとフランス@人生を豊かにするワイン

ワインと言えばフランス。
今回の記事では、なぜ「フランス」がワインの代名詞となっているか解説していきたいと思います。


ワイン大国が「フランス」である理由

フランスの国土は日本の約2倍であり、北部を除いた大部分の土地でワインが生産されています。
ワインの年間生産量は、世界ランキングでも常に1位〜3位に入り、量の面では間違いなくワイン大国といえます。

また、フランスにはボルドー・ブルゴーニュ・シャンパーニュといった3大ワイン産地もあり、それぞれの土地ならではの土壌・気候・葡萄品種・醸造方法があるため、多種多様な特色を活かしたワインが生産されています。

3大産地以外にも、コート・デュ・ローヌ地方やロワール渓谷地方、プロヴァンス地方など(他にも多数)魅力溢れる産地があります。

フランスでは、手頃な価格のワインから高級なワイン、酸味が魅力のワインから力強い重みを持ったワインまで、バリエーションに富んだワインが生産されています。

つまり量の面から見ても、質の面からも見ても、フランスが「ワイン大国」であることが良くわかります。

国が法律でワインを守っている

「A.O.C(アペラシオン・ドリジーヌ・コントローレ)」という言葉はご存知ですか?

これはフランスで1935年に制定されたワイン法であり、日本語に訳すと「原産地統制呼称」となります。土地に対して「お墨付き」を与える法律と理解していただければと思います。

ワイン法「A.O.C」の制定目的

①産地偽装の防止のため
→19世紀後半から有名産地を騙るワインが大量に出回ったという背景がある

②ワイン品質を維持するため
→産地の特性を明確に反映したワインを出荷するため

つまり、ボルドーやブルゴーニュといった「ブランド」を守るための法律です。
フランスワイン法A.O.Cは、ヨーロッパ内でワイン法を制定する際の基準にもなりました。

E Uでは、AOPやPDUなど様々な呼称がありますが、細かく挙げていくとキリが無いので、本記事では「A.O.C = ブランドを守るための法律」というところまでをお伝えしたいと思います。

ワインに「格付け」が生まれた

法律によってワインの品質保証をすることで、そこに「格付け」が生まれました。
「格付け」には品質の基準が必要であり、それをワイン法が担っているというわけです。

生産者にとっては、より良い品質のワイン基準が明確になり、努力をする原動力になります。
消費者にとっては、ワインを信頼する基準ができることになり、選定する目安となります。

ワイン法は、世界各国により独自に決められています。
つまり、ワイン法と関連付く「格付け」も地域によって様々な「基準」を持っているということです。

ちなみに、2009年8月にEUに加盟しているワイン産地は、新たなワイン法の規定が発令されました。
それによりこれまで、A.O.C.、V.D.Q.S.、Vin de Pays、Vin de Tableに分かれていたフランスワインの品質分類も、新たなワイン法により、「A.O.P. 」「I.G.P」「地理的表示のないワイン」の3階層に変更になりました。

階級や基本用語については、以前に株式会社myコンサルティングさんと共同執筆した記事をぜひご覧になってください。

【まとめ】

・フランスのワイン生産量は、イタリア・スペインと並び世界トップクラス
・個性や価格ともに幅広いワインを生産してきている
・厳格なワイン法「A.O.C」のもと、品質に磨きをかけ、国としてブランドを守ってきた
・ワイン法ができたからこそ「格付け」が生まれた


本日の記事は以上です。
フランスは、多種多様な品種・地形・気候から地域独自の高レベルワインをたくさん生産してきたことで「ワイン大国」となりました。
そしてそのブランドを守るために法律の整備を行い、そこから「格付け」が生まれたんですね。

こうした知識を知ることで、口にするワインの背景が少し気になりませんか?

ワインのエチケット(ラベル)には、様々な情報が記載されているので、ボトルで飲まれる際には、ぜひ目を通してみてください。

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