奇跡の連続。

生まれ持った5感も、

いいようにも悪いようにも姿を変える。

耳から入るものに流され、

口にするものは執着となり、

目から幻想を広げ、

触覚でリアル化させる。

鼻はチャンネルを切り替えるリモコンだ。

神秘的なものを持って生まれたことが

奇跡で在る。

そして、外の世界からの刺激はすべて決まってる。

選ぶことはできないのだろう。

五感をもって、遊びを始めよう。

ごっこ遊びのように。

リアルに深めた体も心も

疲弊し、狂い始める。

そんな彼女眠りについた。

ここは。

彼女は空気の澄んだ場所に吹かれて、

夢見心地のごっこ遊びから抜け出した。

息ができる軽やかな世界。

根源に戻れたんだ、

あるがままで浮遊できるのが嬉しいのか

笑顔を見せている。

安心した私は、水を一口飲んだ。

oli