見出し画像

春よ、こい。

心のお花見をした。

NewsPicksの企画 Creative GINZA開催のため、東急プラザに毎週通う日々が続いている。スクール会場のある東急プラザ銀座7FにはNewsPicksのカフェNew Cafeがあり、2〜3月は茶人 松村宗亮さんのお茶道具の展示が行われている。
(2月は「旧正月」をテーマにした牛づくしが素敵だった!)

3月のテーマは、能楽『桜川』。
https://ginza.tokyu-plaza.com/news/news.html?_id=1555

松村さんの新解釈によって約400年差のある新旧茶道具を取り混ぜた展示となっていた。

軸:⼭本太郎「掃除機」
茶碗:対州御本茶碗 増⽥鈍翁 横井夜⾬
箱書「花筐」
茶杓:裏千家⼗四代 碩叟宗室 淡々斎「さくら狩」

画像1

画像10


お軸の掃除機が桜川!
? ポップで可愛い絵柄と、やさしく暖かな春を連想する淡い色合いにホワっとした気分になって、桜が香った気がした。

画像5

画像6

画像3

画像4

画像5


松村さんのお取り合わせ、伝統的なものと新しいものが調和して1つの場に共存してお互いを称え合っている感じが素敵だなぁとうっとりしてしまう(お道具同士が仲良く遊んでいるように見えてこちらも嬉しくなるというか・・・)。
今年もお花見宴会は難しいから、なおのことこうして春を味わえるのは嬉しいもの。そして、想像力が掻き立てられることで、実際にお花見に行って宴会するより感じられるものもあるのかもしれない。


____

『桜川』って、離れ離れになった母娘が再会する、お能の演目としては珍しい現世でハピエンもの。
貧しい母子家庭で、母の労苦に心を痛めた子供(桜子)が自ら身を売り、その子を探す母が心を乱して家を飛び出して桜子を訪ねる旅に出る物語。母をいたわる健気な子供、子を思うあまり狂ってしまう母親。
愛情ゆえの思いが繊細に描かれる作品には、いまのご時世で会いたくても会えない、出かけられない私たちの心情ともリンクすることがある気がして、同時に桜川に乗せた「また会えますように」という祈りのようでもあるなぁと感じて、もう少し私たちの春を待っていようと思ったのでした。(掃除機かけながらこのお軸を思い出したら、それもまたお花見気分になれそう。笑)

____

2月の展示はこんな牛ちゃん祭りだったよ!

画像7

画像8

画像9


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?