辞典は死なない

 中学校のとき、毎年恒例の行事として、「辞典引き大会」があった。

 国語辞典と英和辞典の二つの部門があって、決められた時間内で、配られたシートに記された「単語が何ページに載ってるか」を各辞典を引きながら解答していくというもの。

 ボクはこれが得意で毎年両部門で一位をとっていた。当時は電子辞書を持ってなかったので、辞典を引かざるをえなかった。毎日のように使っていると、「か行は単語が多い」とか「xで始まる単語は少ない」とかあんばいが分かるようになる。すると、ページの目安をつけやすく、辞書引きはおのずと早くなっていく。

 なんらカラクリもなく、あのときは(主に英語の)勉強が好きだったから、他の人よりも辞典に触れる頻度が多く、ただただ"慣れ"の成果で入賞できていたのだと思う。

 そんな記憶を探りながらふと思ったのが、最近は辞典を引かなくなったなぁ、ということ。スマホで調べりゃすぐに検索に引っ掛かる時代だ。辞典ってのは、無駄が多くて非効率な検索ツールなのかもしれない。

 無駄は排除して、より効率的にいきましょう。もう機械に任せられるものは、機械に任せりゃあいいの。と、ホリエモンがよく言ってそうな台詞だが、現代の方針自体がその方向な気がする。

 ちょっと前は、ボクらの数倍以上の大きさがあったコンピュータも、技術革新のおかげで日々サイズダウンし、今では手のひらに乗せられるほどコンパクトにまとまっている。

 スリムに、スマートに、シンプルに。"3S"が意識される時代に抗うつもりは微塵もないが、やっぱり辞典というものには惹かれるものがある。なぜだろう。

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大見謝らじを

ケケケという屋号でカクテルつくったり企画したり / 芸能と民俗と風俗 / ことばと思想とコミュニケーション / 元ライター

大見謝の頭の馬鹿

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