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disappearing

電車に乗っていたら、街がビュンビュン流れて行ってそれがとても綺麗で、終点なんてないまま景色が続いていくような気がしていました。貴方とはどんどんはなれていって、私はすでに、色づきが変わり続ける景色からしたらまるで異邦人のような気分でいました。ああ、これが希望なのか。私は直感しました。流れていく時間のなかで、貴方に背負われていくこと、これこそが希望なのでしょう。今こそ私は確信を持って言えます。子供の時代は終わったのだ、と。途中の停車場で私は降りて、そこがどこかも知れないままに運賃

    • 僕が白人だったら2(ツー) / 足立健

      white privilegeでナンパに成功した白人がいた。顔貌は彼の人種にしては醜くアジア人の特質を兼ね備えているように見えたが、とにかく白人だった。彼はこう言った。 「うんうん、それは大東亜戦争に君の帝国が負けたのがいけないね じゃ、挿れるね…」 そこに突如として北野武が現れた。白人のように整った鼻梁に剣呑な空気を纏っていた。 「バンッ!バンッ! ……fuckin japくらい分かるよこの野郎」 白人の男は死んだ。今にも白人に犯されそうになっていた北野の妹は珍宝が

      • 『男磨きtips』Attachken流、最強のモテ男になる方法【期間限定無料】

        みなさん 男磨き してますか? 僕は その道10年の男磨きマスター Attachkenです❗️ 小さい頃からどうしても 『最強』の漢になりたい その思いで一心不乱に 男磨きに取り組んできました みなさん モテたいですよね⁉️ 僕の実践する手法を完璧に取り組めば あなたはモテるし、世界は変わります 心配しないでください 僕も昔は みんなと同じでした でも自分を変え 真の道に到達し 今では女優の彼女と 一億円の年収と 197センチの身長が

        • 新しい聖書 第一章 陰茎

          そこは砂漠だった。痩せ細った男がオアシスを求めて歩き回っていたが、「水はみな枯れ果ててつぶやきも失せた」という言葉を最後に斃れるところだった。 そこにわたしが現れた。わたしは神である。 「チャンス 陰茎を晒せ」 男は首を振ろうとしたがそこに女が現れた。まるで一塊りの巨大な肉のようだった。 「不適切なお告げだ あなたは神ではない」 不遜な肉は、わたしの神性を否定した。男は思わず、 「これが世界か」とつぶやいた。 そこでわたしは、ヒントを与えることにした。 「ヒント:わたした

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          ためらいのない夜を目指して ぼくらはオールを漕ぎ続ける 魚たちは跳ね 海はかき回される ためらいのない夜では きみもぼくももう隠すことはなくなり 抱き合うことだけで すべてが伝わるようになる そんな日には平均的な夕暮れも だんだん紫に色を変えて ぼくらを迎え入れてくれるはずだから

          以上。

          ためらいのない夜を目指して ぼくらはオールを漕ぎ続ける 魚たちは跳ね 海はかき回される ためらいのない夜では きみもぼくももう隠すことはなくなり 抱き合うことだけで すべてが伝わるようになる そんな日には平均的な夕暮れも だんだん紫に色を変えて ぼくらを迎え入れてくれるはずだから

          『頂』女子りりちゃんの獄中記【改稿】

          『頂』女子りりちゃんは雲の上で暮らしていた。なんで雲の上かって?もし彼女がエベレストの頂上で暮らしていたとする。富士山で暮らしていたとする。頂上から滑落すればそれまでだ。雲の上なら、雲からずり落ちても下の雲で暮らせばよい。 下界にはいろいろな男がいる。わたしを搾取する男。わたしを傷つける男。わたしが傷つけた男。わたしに金をくれる男(おじ)。いろいろな男がいたけれど、わたしの「顔」を見ていないと言うことだけはみな共通していた。男だって顔を見られていないじゃないか!それはキミが

          『頂』女子りりちゃんの獄中記【改稿】

          必ずお前は救われる

          必ずお前は救われる それは雨が降る日に救われる 風が吹く日に救われる 泥に塗れた日に救われる 盗みを冒した日に救われる 一人寂しい夜に救われる 人を殺した日に救われる 人を愛した日に救われる 必ずお前は救われる 誰に拒絶されようとも 光を見失おうとも 神の意に背こうとも 神がお前を救う日が来る 必ずお前は救われる お前が神を信じずとも お前が神を見つけられずとも 神はいないが ここにいる 神は必ずお前を救う 妻に愛されている者 お前は幸運である 夫に愛されている者 お前

          必ずお前は救われる

          全てが直線になる

          ご飯を食べていると裏側の数字がちらつくようになった。 AIの進歩によるものだ。わたしたちは端末をからだの中に身につけて、思考も情動もすべてAIが補助してくれるようになった。 たまにこういう不具合が生じるらしい。AIの思考には必ず計算という過程が含まれている。ものごとを線形化して、回帰分析みたいなやつをすごく複雑化させたやつをやっているのだ。 さいきんは不具合の回数が多すぎる。建物をみても、恋人の肢体をみても、食べものを食うときですら裏側の回帰式ばかりがチラついて、頭がお

          全てが直線になる

          お前が好きだから生きていけるの❗️

          ひろちゃんへ 忘れていくことに救いを見出していたかもしれなません。あなたを忘れて、忘れて、忘れて、ぜんぶ思い出せなくなったときそれでもあなたのことを愛していた記憶がどこかに残っているかもしれません。 そうですよね?ねえ、ひろちゃん。あなたの少し盛り上がった鼻梁の下から流れ出るわたしの愛を、それでもあなたは軽薄そうに、「うーん、喉奥発射するやつ、全員バカです!w」って、笑い飛ばしてくれましたね。あの夜の美しさ。涙と体液でぐしゃぐしゃになったあなたの顔の、それでも艶かしい唇と

          お前が好きだから生きていけるの❗️

          レコードに針を落とす(2019年5月頃執筆)

           区画整理された水面に輝くのは君のすがただけではない。内側から覗くタイルは空気の面に向かって光を伸ばし、鋭角60度でバラまかれた結晶が君の肌を照らす。遠影のビーチのトビウオたちは、夜毎昼毎バカみたいに飛びはねており、その騒ぎはいずれ全天を覆って雨を降らせるのだろう。この世の営みは僕よりも歩幅が広く、追いすがろうとしても、とうとう背中さえ見えなくなってきた。  ハワイ、1982年6月。ホテル備えつけの使い古されたスピーカーから「君は天然色」が流れている。  君の名を呼びかけ

          レコードに針を落とす(2019年5月頃執筆)

          オフパコ乞食の少年

          「ボキュウにオフパコを恵んでくれまへんか?」 オフパコ乞食の少年は、今日も街で大声を上げていました。 だけど、誰もが通りすぎ行くばかり。少年の悲痛な叫びに、誰も耳を傾けません。しんしんと積もる大雪とすっかり暗くなった空に少年はもうくじけそうでした。 「あのぉ!このイケメン・イケヴォ・あと、頭とか性格とかもいいボキュウの遺伝子をおまんちょうに注入しませんかー?」 「バカじゃないの?」「キモ」「見ちゃいけません!」 少年はそれでも諦めませんでした。すると一人の中年男性が

          オフパコ乞食の少年

          成し遂げて死ぬ

          すべての歯車があやまたずに回り、俺もオフパコすることができた。 それは抜けるような空の天辺に太陽が輝いていて、ちょうど今日のような日だった。 俺は歩いていると、石ころにつまづいた。 俺以外の世界は正しく回っているのに俺だけはあやまっている。そう思ったから、オフパコすることにした。 東京にはたくさんの女性がいる。媚びたような女も、自立していそうな女もいたが、全員ベッドの上では媚態を浮かべるのだろう。興奮で、俺の男性器は風船のように怒張してしまった。 まず俺は、演説を始

          成し遂げて死ぬ

          セクハラやパワハラって本当に減ったの?【メモ】

          統計を見れば「答え」があるが別にそんな話をしたいわけではない。相談件数で言えば右肩上がりで増えているらしい。なぜ増えているのかといえば、社会が悪くなったからではなくて「セクハラ」「パワハラ」が悪事として認識されるようになったからだ。セクハラやパワハラに厳しくなった社会の裏返しであり、社会は少しずつ浄化されていると言えるだろう。 筆者が思うのは、セクハラやパワハラに厳しい社会になったという事自体への疑いだ。社会の上層が働く職場でそういう扱いが減ったから不可視化されているという

          セクハラやパワハラって本当に減ったの?【メモ】

          「カゲロウデイズ」は2010年代最大の名曲の一つである【メモ】

          筆者が小学生だったころは『カゲロウプロジェクト』の小説が恐ろしいほどに流行っていて、誇張なしにクラスの半分以上が読んでいた記憶がある。捻くれたガキだった筆者は正直言って読んでいるクラスメイトたちを内心馬鹿にしていたが、今思うと『カゲロウプロジェクト』及び『カゲロウデイズ』は、現代の邦楽シーンに最も影響を与えたプロジェクト、曲の一つのように思える。 現在、YOASOBIやヨルシカを代表とする新進気鋭のミュージシャンはみな小説的なリリックを書くようになった。それは、ボーカロイド

          「カゲロウデイズ」は2010年代最大の名曲の一つである【メモ】

          『サード・サマー・オブ・ラブ』BLM(ブラック・ライブズ・マター運動)の失敗はなにを意味しているのか?

          極めてショッキングなニュースが流れてきた。 イスラエルのシンガーがラップに載せてパレスチナ人へのジェノサイドを煽るといった内容の曲がイスラエルでは大人気だという。一応筆者も聴いてみたが、格好いいトラックに言葉は知らないが格好いいフローが載っており、文脈を知らなければお気に入りにしてしまいそうだ。アドリブ的なshoot!がいい味を出している。共有して再生数にさらに貢献してしまうのは癪なのでリンクは載せないが、興味のある方は調べて聴いてみると良いかもしれない。 要は、普通にい

          『サード・サマー・オブ・ラブ』BLM(ブラック・ライブズ・マター運動)の失敗はなにを意味しているのか?

          『ジャニーズ問題と一億総芸能人化』大人になれない「タレント」たちと、売春婦化する私たち

          むかし、子供ながらに香取慎吾のコメントにギョッとしたことがある。確かSMAP時代の彼が27時間テレビかなにかに出たときに、「解散はあるのか?」と聞かれたときの回答だ。 「大人たちに強制されない限り解散しません」 たしかそんな感じのコメントだったはずだ。私たちが知る通りその後SMAPは「大人たち」の手によって解散させられて、メンバーは各々の道を進んだわけだが、筆者は決して後の時代の崩壊を幻視してギョッとしたのではない。当時子どもだった筆者は、「いやお前も大人だろ」という至極

          『ジャニーズ問題と一億総芸能人化』大人になれない「タレント」たちと、売春婦化する私たち