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そのサッカーを疑え!

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2018年8月の記事一覧

日本に欠如する俯瞰する文化と森保ジャパン誕生の因果関係

日本に欠如する俯瞰する文化と森保ジャパン誕生の因果関係

 ロシアW杯。広大な国土面積を誇るロシアを1ヶ月強、右往左往したその観戦旅行で、疲労困憊、ヘロヘロに陥りながらも、スタジアムを目指す足が軽かったのは、その観戦環境が秀逸だったからに他ならない。

 全12会場中、僕は実際10のスタジアムで観戦したが、視角はすべてパーフェクト。ゲーム性を存分に堪能できる環境を整えていた。

 ピッチを眺める視角は、スタンドの傾斜角に比例する。よいスタジアムの定義には

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サイドバックがいない(森保)サッカーを、日本に適したスタイルだと思わない理由

サイドバックがいない(森保)サッカーを、日本に適したスタイルだと思わない理由

 サイドバックをいかに有効に使うか。近代サッカーでは、サイドバックが活躍した方が勝つ、と言われる。しかし、森保監督が採用する3-4-2-1には、その肝心のサイドバックがいない。サイドバックとは4バックの両サイドを指すので、3バック、5バックには最初から存在しないわけだが、森保式の3バックを見ていると、サイドバックが存在するサッカーを切望したくなる。やはり、サイドバックがいた方がサッカーは面白い。サ

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岐路に立たされているという自覚がない日本サッカーを心配する

岐路に立たされているという自覚がない日本サッカーを心配する

 東京五輪を目指すU−21監督兼日本代表監督。兼任監督はフィリップ・トルシエ以来となるが、2002年日韓共催W杯を目指した当時の代表チームは、開催国特権で予選が免除されていた。過去にない大きな責務を背負ってしまった監督。森保氏に対して多くの人が抱く不安だが、その就任に際して、それ以上に問題視すべきは、激変しそうなサッカーのスタイルだ。彼が従来通りのサッカーをするならば、日本代表のサッカーは守備的サ

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