マガジンのカバー画像

そのサッカーを疑え!

スポーツライター杉山茂樹が月4回程度発行する有料記事
¥540 / 月 初月無料
運営しているクリエイター

2023年5月の記事一覧

国内組で最も期待できる若手、細谷真大はCF兼ウイングの多機能型選手になれるか

国内組で最も期待できる若手、細谷真大はCF兼ウイングの多機能型選手になれるか

 6月の日本代表戦(エルサルバドル戦、ペルー戦)のメンバー発表記者会見で「落選した大迫勇也(神戸)、伊藤涼太朗(新潟)、町野修斗(湘南)」はボーダーライン上だったのか」との質問が森保一監督に向けられた。例によって森保監督が噛み合いのいい答えを返すことはなかった。

 しかし国内組である彼らが落選したことで、26人中国内組はわずか3人(大迫敬介/広島、森下隆矢/名古屋、川﨑颯太/京都)となった。欧州

もっとみる
G大阪、柏、鹿島。Jリーグ各クラブで次々に発生する諸問題の病巣とは

G大阪、柏、鹿島。Jリーグ各クラブで次々に発生する諸問題の病巣とは

 1993年5月にスタートしたJリーグ。今月はちょうど30周年目に当たる。祝賀ムードに包まれた1ヶ月だった。しかし、開幕当時と現在を比較したとき、変化なし、進歩なしと嘆きたくなるものがいくつかある。この記念すべき1ヶ月間にもそれが深く関係する問題が起きた。

 前週、最下位に沈むガンバ大阪のサポーター連合という組織は、横浜F・マリノス戦(5月20日)を前に、試合中の集団的な応援をしないとの声明を出

もっとみる
30年間のベスト11は日本人ばかり。外国人枠も満たしていない。国際性の低下著しいJリーグを心配する

30年間のベスト11は日本人ばかり。外国人枠も満たしていない。国際性の低下著しいJリーグを心配する

 30周年を迎えたJリーグ。先日、過去30年間のベスト11とMVPが以下のように発表された。

●ベスト11

GK川口能活、DF井原正巳、内田篤人、田中マルクス闘莉王、中澤佑二、松田直樹、MF遠藤保仁、小野伸二、中村憲剛、中村俊輔、三浦知良

●MVP

遠藤保仁

 ファン投票をもとに選考委員会で決定されたものだという。ヤフー・ジャパン、サッカーマガジン、サッカーダイジェスト、サッカーキング、

もっとみる
市場価値の低下、人材流出……Jリーグのレベルは2,3年前から下降線を辿っている

市場価値の低下、人材流出……Jリーグのレベルは2,3年前から下降線を辿っている

 先日、スタートして30周年を迎えたJリーグ。喜びたい気持ちは半分だ。サッカーの特性上、手放しでお祝いする気にはなれないのである。過去と比較すればよくなっているに決まっている。Jリーグはましてやゼロからのスタートだった。ノスタルジーに浸り隔世の感を禁じ得ないと前向きに捉えることは簡単だ。しかしサッカーは世界と深く繋がっていて、どの国もライバルに四方を囲まれている。

 日本代表にはW杯という世界的

もっとみる
大卒の三笘薫〔25)と高卒の久保建英(21)。4学年差の両者に見る、大卒選手が急増する日本の問題点

大卒の三笘薫〔25)と高卒の久保建英(21)。4学年差の両者に見る、大卒選手が急増する日本の問題点

 ブライトンはプレミアで現在8位。勝ち点は52だ。5位で勝ち点54のトッテナムホットスパーより消化試合が2試合少ないので、実際の順位はもう少し上である可能性がある。チャンピオンズリーグ(CL)出場(4位以内)は難しそうだが、ヨーロッパリーグ(EL)出場は見えている。

 UEFAランキングで首位を行くプレミアに対して、スペインリーグ(ラ・リーガ)は2位だ。そこでレアル・ソシエは、現在5位のビジャレ

もっとみる