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そのサッカーを疑え!

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2024年1月の記事一覧

想定外の不振に苦しむ日本代表。ポスト森保。探す人もいなければ、新監督候補もいない?

想定外の不振に苦しむ日本代表。ポスト森保。探す人もいなければ、新監督候補もいない?

 日本がアジアカップのグループリーグで敗れたのは、初めて本大会に出場した1988年以来、36年ぶりの出来事だ。1-2でイラクに敗れた第2戦はまさしく事件に相当した。

 4-2で勝利した1戦目のベトナム戦、3-1で勝利した3戦目のインドネシア戦ともに相手の健闘を讃える必要はあるが、日本のデキは3戦連続して低調だった。重要なのはバランスで「アジアは甘くない」と言って、苦戦を外的要因に求めすぎるのはよ

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出ない杭は打たれない?森保監督解任論が出ない日本サッカーを取り巻く構造

出ない杭は打たれない?森保監督解任論が出ない日本サッカーを取り巻く構造

 イラク戦。その1-2の敗戦には、様々な要素が絡んでいることは言うまでもない。目立つのは、あの選手がもう少しこうしていれば失点は防げた等々、敗因を失点シーンに絡んだ選手個々に求めようとする声だ。サッカーの本質から外れた、言うならば今日的な反応だなと思う。

 サッカーは流れのスポーツだ。失点の原因を探ろうとしたとき、遡るべきは1プレー前なのか、2プレー前なのか、さらにその前になるのか。糸を慎重にた

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日本代表、アジアカップ初戦で再認識したカタールW杯以降の成長点

日本代表、アジアカップ初戦で再認識したカタールW杯以降の成長点

 アジアカップ初戦、対ベトナム戦の日本は、いいのか悪いのか評価の難しいサッカーをした。多数派はその4-2の勝利を苦戦とする声だ。トルシエ・マジックに原因ありと、現ベトナム監督=元日本代表監督を持ち上げた。しかしベトナムのサッカーは本当によかったのか。

 日本とベトナムは、2019年アジアカップ準々決勝で1-0、2022年カタールW杯アジア最終予選では、アウェー戦1-0、ホーム戦1-1と過去3戦、

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アジアカップ。グループリーグ突破のオッズは1.01倍。絶対的本命・日本に求められる優勝の飾り方

アジアカップ。グループリーグ突破のオッズは1.01倍。絶対的本命・日本に求められる優勝の飾り方

 昨日、アジアカップが開幕した。しかし本日行われる日本の初戦、対ベトナム戦はテレビ放送がない。3戦目のインドネシア戦、決勝トーナメント1回戦も同様。視聴環境はDAZNに限られる。

 ユーロ、コパ・アメリカ等と同格のれっきとした大陸王座決定戦だ。代表チームのイベントとしてはW杯に次ぐ格式を誇る大会である。驚くべき事態である。従来の概念に基づけば事件と言えるかもしれない。しかしベトナム戦、インドネシ

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