Atsuko Kamino

法政大学スポーツ健康学部→栄養士科専門学校卒 長崎県で働くJSPO-AT/栄養士(25…

Atsuko Kamino

法政大学スポーツ健康学部→栄養士科専門学校卒 長崎県で働くJSPO-AT/栄養士(25) 疲労骨折や貧血、スポーツ障害を減らすために栄養ができることを。最大限に。 根拠のある情報をわかりやすく、 さまざまな人のためになるように幅広く書きます🍙 ブロッコリーとかぼちゃと鮭が好きです

最近の記事

”ナチュラルシュガーは身体によさそう”は本当か?について(要約)

今日もAsker Jeukendrupさん(大ファン)の記事をかみ砕いて落とし込んでいきます。 砂糖の種類について。 白砂糖・黒砂糖のような精製糖に対して、アガペー、はちみつ、メープルシロップのような”ナチュラルシュガー”は身体に良いと言えるのか?というテーマ。 前提として 糖はまず添加糖と、無添加に分けられる。 添加糖は砂糖を精製して作られ、調味料などとして風味をより高めるために食品や飲み物の調理製造の段階で使用されるもの。さとうきびや甜菜から抽出し精製された白砂糖

    • アスリートと糖

      少し前のものですが、再読。 めちゃくちゃ要約すると ・アスリートにとって糖は重要なエネルギー源。 ・一般レベルの人にとっては過剰で生活習慣病のリスクを高める量でも、アスリートは運動の際のエネルギーとリカバリーに利用できる。 ・↑当然ながら消費エネルギーにもよる。 ・運動により血中グルコースの慢性的な上昇が抑えられることで、肥満や生活習慣病リスクを抑制するから、運動習慣+糖分摂取≠疾病リスク ・エネルギーバランスが-であるとき、糖分の摂取が健康被害を及ぼすことは証明さ

      • 疲労骨折の再発をいかに抑えるか

        https://www.rinspo.jp/journal/2020/files/28-1/160-166.pdf 文献では、競技復帰後自己ベストを更新できた例は 複数回の骨折経験者よりも、1回の骨折が圧倒的に多い。 疲労骨折のみならず、長期の練習離脱明けの練習強度設定が上手くいかず 再発を繰り返してしまう選手が多いと思う。 高校生は早く全体練習に合流したいがために段階を踏めていなかったり、 それこそ怖さにより練習強度があげられなかったり・・・ さらに走れなかった期間

        • 運動誘発性筋痙攣に関して

          Miller KC, McDermott BP, Yeargin SW, Fiol A, Schwellnus MP. An Evidence-Based Review of the Pathophysiology, Treatment, and Prevention of Exercise-Associated Muscle Cramps. J Athl Train. 2022 Jan 1;57(1):5-15. doi: 10.4085/1062-6050-0696.20

        ”ナチュラルシュガーは身体によさそう”は本当か?について(要約)

          再稼働

          一日一個学ぶこと。 アウトプットしていくこと。 頑張ります。 神野温子

          スポーツ障害と栄養

          お久しぶりです🙇🏻‍♂️ 今回の話題はスポーツ障害の治癒と栄養についてです。 この分野については研究途中のところが多く正確なエビデンスは少ないですが、 少しでも参考にしていただけると幸いです! 1.リハビリ中は食事を減らすべき??怪我のリハビリ中でしばらく走ることができない時、食事の量を減らしたことがある人は多いのではないでしょうか。 通常の練習ができていた時よりも運動量が少なくなるため、いつもよりも空腹を感じなかったり、普段通りに食事を摂ったら体重が増加してしまう

          スポーツ障害と栄養

          アフターバーンとは?

           アフターバーンとは何か、ご存じでしょうか。アフター(後)バーン(燃える)という言葉が表すように、運動後に消費されるエネルギーのことを指します。 アフターバーンを理解して継続的に運動を行えば、代謝量の高い状態を維持することができ、有酸素運動以外のトレーニングでもダイエット効果をもたらすことが期待できます。今回はこのアフターバーンの効果について、お伝えしていきたいと思います。 1.何もしなくてもエネルギーを消費している?  まず初めにエネルギーの消費について簡単にお話したいと

          アフターバーンとは?

          ごあいさつ2

          こんばんは、お久しぶりです。 コロナによりいつ学校が始まらない、バイトもできない中、 このままではほんとにニートになってしまう、あかん、、、 ということで強制的にお勉強をするために始めたnoteでしたが、 最近は登校とオンライン授業も始まり、滞ってしまっていました😅 今回、もっと発信力を高めてアウトプットしていこうと 考え直すきっかけをいただき、再始動することに決めました。 自分の勉強のためであることは変わりませんが、より人に見ていただくことをことを考えて、ニー

          ごあいさつ2

          脂質とは!

          かなり久しぶりになってしまいました! 今回は脂質について、特にエネルギー供給源としての代謝に焦点をあてて書いていきたいと思います。 脂質の体内における役割には大きく ・エネルギー源 ・脂肪組織として断熱、緩衝材 ・脂肪細胞の細胞膜 ・ホルモンの前駆体 などがあります。決して悪者ではないということがわかります。 脂質にもいくつか種類がありますが、エネルギー源として使われるものにトリグリセリド(TG)があります。 トリグリセリドとは!トリグリセリドは中性脂肪と呼

          脂質とは!

          糖質と体重について

          今回はこれまでの糖についての話を踏まえて、 最も書きたかった糖質制限に関して書いていきたいと思います。 ①糖質制限とは?今ではダイエットの手段としてよく聞かれる「糖質制限」ですが、もともとは2型糖尿病患者さんへの食事療法として行われていたものです。 食事で糖質を摂取したことにより、血糖値が急激に上昇する「食後高血糖」が、心筋梗塞や脳梗塞などの危険因子となるためその予防策として利用されたようです。 文献①によると糖質制限は血糖値を減少させ、薬を使わずに治療効果を求めるこ

          糖質と体重について

          乳酸とは!

          糖の代謝に付随して乳酸についてまとめていきたいと思います。 「乳酸は疲労物質ではない」 というのはよく聞かれると思いますが、じゃあなんなのか説明しろといわれると少し難しいという方、多いのではないでしょうか。 ここでは整理して頭に入れていただけるように、簡略化しつつ解説していきたいと思います。 ①乳酸って何?乳酸とは、一言でいうと 「グルコースがピルビン酸まで分解される段階でできるもの」です。 ピルビン酸とは?という方、ぜひ糖とは!④をご覧ください。 グルコースが

          乳酸とは!

          糖とは!⑤

          糖シリーズも終盤、 今回は糖新生についてです。 糖新生を説明するにあたって乳酸のお話もしなくてはならないので、乳酸の方もどうぞご覧ください!☞乳酸とは! 糖新生とは! 糖を新しく生む、ことです。 どこにおいて、どのように起こっているのでしょう、、、。 糖新生は複数パターンありますが、今回は3つ紹介します。 1つは骨格筋において、解糖系のほぼ逆反応で行われます。 2つ目は、血中に放出された乳酸を肝臓が回収しグルコースを合成するコーリ回路です。 そして3つめは、

          糖とは!⑤

          糖とは!【補足】

          前回の糖とは!⑤で解糖系についてお話をいたしましたが、 ATPについての説明を少し補足したいと思います。 ①ATPはいつ使われるのか?ATPは筋収縮のためのエネルギー源であるといいました。 それを少し掘り下げて説明します。 そもそも筋収縮はどうやって起きているのか?簡単に説明します。 ①まず筋収縮の指令は、脳から神経系を通じて出されます。  指令を伝える信号が、神経伝達物質を伝い筋繊維へ。 ②筋繊維の表面の膜で信号を受け取ります。 ③②をきっかけに、筋小胞体内

          糖とは!【補足】

          糖とは!④

          こんにちは。 今回は骨格筋におけるグルコースの活躍をみていきます。 前回まとめた通り、グリコーゲンが貯蔵されている場所は骨格筋と肝臓。常に存在しているのは血中でしたね。 人間が運動をする際、骨格筋を収縮させるためのエネルギーを生み出すのに、ATPを使う。ATPを作るにはグリコーゲンが必要になります。 その過程を見ていきましょう。 解糖系糖を分解してエネルギーを作る、解糖系という仕組みです。 骨格筋の細胞質ゾルというところで起きています。 簡単に言うと、グルコース

          糖とは!④

          糖とは!③

          今度こそ続きを書きます。 貯蔵から入っていきたいのですがその前に。前回、唾液などのアミラーゼにより分解が始まると書きました。 そこをもう少しだけ述べたいと思います。 1.酵素による分解(食道~小腸)咀嚼された食べ物は食道から胃、小腸へ向かいます。 小腸はあらゆる栄養素が吸収される場所。 ここで前回のこれを思い出していただきたいのですが、 食べ物は吸収されるために分解されるんでしたね。なので、この画像の矢印とは逆向きに動きます。 分解は勝手に起こるわけではなく、体

          糖とは!③

          糖とは!②

          ①の続きを書いていきたいのですが、、、 買い出しのついでに、ちょろっと寄った本屋さんであるお医者さんが書いた食事療法の本を読んでみたのですが。 運動では脂肪は減らないとか、中性脂肪の高さは肥満と関係ないとか、、、 とにかくエビデンスがないことが書かれていて、言ってることもすごく極端で、 恐ろしくなりました。。 根拠のない情報が、健康になりたい人・なるべき人の健康を害してしまう、、、 偉そうなことを言える身分ではないですが、絶対に責任のあることを発信しないといけない

          糖とは!②