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【映画感想文】哀れなるものたち

先日、アカデミー賞が発表され主演女優賞、美術賞、衣装デザイン賞などを獲得した「哀れなるものたち」を見に行った。
公開は1月なので、上映本数が少なかったけれどアカデミー賞のおかげで再注目され何本か増えていた。

不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。「世界を自分の目で見たい」という強い欲望にかられた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカンに誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体を持ちながら新生児の目線で世界を見つめるベラは時代の偏見から解放され、平等や自由を知り、驚くべき成長を遂げていく。

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この映画は映倫でR18に指定されている。公開当初に見に行った友達に聞いてみると、グロというよりエロの方だったと言っていた。でも、ただのエロではなく映画のなかで意味のある演出だったとも言っていた。

私は、ホラー映画やスプラッター映画は苦手なのでそれならと見に行くことにした。

映画を見終わってまず、人間の”狂気”を表現しているのだと思った。それを表現するために使われた音が印象に残った。フランケンシュタインなのかアリスインワンダーランドなのか、そんな不思議な世界観だった。
もちろんR18に入る理由もわかる描写はあったが、確かに友達が言っていたように主人公ベラの成長と人間の狂気を表すためには必要な表現だとも思えたしチープな感じはしなかった。

ベラが食卓について、食事をするシーンや外に出て船に乗るシーンなど多くの場面があった。そのシーンの中で、その場所には響かない音が使われていた。

船の上では、波の音が使われているがその他にも絶対に実際にそこにいると聞こえない機械的な音が流れていた。
それがベラの心情を表しているのか、映画の奇妙さを表現しているのかわからなかったけれど、見ていて不思議で不安になるような感じがした。

ハッピーエンド?かどうかはわからないけれど、見ていると引き込まれる映画だった。全ての人にお勧めできる分けではないけれど、演出や衣装を見るだけでも面白いことは間違いないので機会があったら見てほしい映画の一つだった。


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