ぼっち法務の現在地(後編・退職エントリ)

皆様あけましておめでとうございます!とうとう2020年になってしまいましたね。

昨日は、下記のようなエントリを投稿しましたが、個人的には「一人法務」を一旦まとめておきたかったという思いに基づくものです。

というのも、2019年12月31日を持ってメーカーの一人法務を退職し、本日2020年1月1日付けでHubble(ハブル)にジョインすることになったからです!

法務のキャリアに関して個人的にも悩んでいた中でしたし、現に悩まれている方も多いと思いますので、企業法務→リーガルテックへの転職という決断に至った背景を記すのが、この後編のエントリです。

1.これまで

前職では、化学メーカーの一人法務担当(ぼっち法務)として契約書やコンプラなど幅広く企業法務を担当してきました。企業の特性上、知財や輸出管理なども薄く広く見ることが必要でした。昨日のエントリにも記載した通り、入門編的側面と応用編的側面双方の体験ができる一人法務は、非常に刺激的で素晴らしい環境でした。

こうした多岐に渡る業務従事する中でどこまで行っても感じるのが、法務も「労働集約型業務」だということでした。当たり前ですが、一人の人間が一度に二通の契約書をレビューすることはできません。
このため、弁護士などの外部専門家と業務改善システムを駆使することが、一定の水準で法務業務を適切に回していくための必要条件でした。法務の皆様も同じ問題意識をお持ちかと思います。


2.リーガルテックとの出会い

上記の問題意識のもとで、Twitterを通じてリーガルテックなるものの存在を知ったのは、2018年頃でした。
まず入り口は、日本におけるリーガルテックのパイオニア、クラウドサインでした。こちらのサービスを最初に使用したときは、効率化という観点もさることながら「驚き」や「面白い!」といった感情が強かったのを覚えています。

2019年初に、リーガルテックのイベントでHubbleのCEO早川さん(@peishin914)、CLO酒井さん(@t_sakai_Hubble)にお会いする機会がありました。そこで従来のHubbleに対して持っていたイメージが少し変わり、前職の会社でも使ってみようという流れになりました。

詳細は別エントリで書こうと思いますが、令和の時代のリーガルテックは「効率化」の追求はしつつも、ユーザーの心を動かす体験をどれだけ提供できるかにかかっていると思います(いわゆるUXなのですが、個人的には「使いやすいなー」という感情よりももっと根源的な感情に訴えかけられると良いのだろうなと考えています)。

私は、従来のWordをベースした法務業務を尊重した上で、その半歩〜一歩先を行こうとするHubbleにも、同じように「驚き」や「面白さ」を感じました。

3.なぜHubbleだったのか

2019年に前職で自分が関わっていた新規事業のプロジェクトに一つの区切りがつき、少し刺激に飢えていたこともあって、そろそろ転職かなと考えるようになりました。

既に諸先輩方が考察されているように、弁護士等法曹資格を有さない法務担当者のキャリアパスは悩ましいものがあります。

もっとも、向こう10年や20年のスパンで無資格法務の仕事が全てインハウスローヤーに流れ、無資格法務の仕事がゼロになるということは、考えにくいのが現状です(以前のエントリには、少し古いですが数字も入っています)。

こうした背景から考えれば、規模感や業界の異なる企業に転職して法務のキャリアを深めたりマネジメントを経験する、というのが当然ながら法務としてキャリアアップの王道だと思います。
私もそういったルートで転職し、より法務としての成長を目指そうと思っていました。

その一方で、少し違った視点から使命感を持って仕事ができないかと考えている自分もいました。

結論からいえば、そんな使命感を持てて、かつ私に身近だったのは、法務の業務の中での非効率を改善したり、面白いと思わせるような仕組みを纏ったリーガルテックだったということです。

こういった思いで悶々としていたところ、ちょうどタイミングよく、前出の早川さん、酒井さんそれぞれと僭越ながら意見交換させて頂き(盃も交わした結果、泥酔もし)ました。ここで、リーガルテックを使った「効率化」と「新しい体験」を法務の皆様に提供することを使命として働くことに大きな魅力を感じました。

無論リーガルテック業界は、これから更に認知度と信頼を勝ち取っていかなければならないフェーズです。その成長に貢献したい、業界とともに法務の皆様が見る景色を変えたいという気持ちを発散できるのは「今のHubble」なのではないか、と感じました。

そして何よりも(自分でも現に使った結果)いいなと思えるプロダクトを提供できる環境で働くことは素晴らしいなと感じたのが大きかったです。特にバックオフィスは自社の商品を好きになるというきっかけを得られないことも多いと思うので、私はそれが新鮮でもありました。

4.これから

私は、Hubbleでカスタマーサクセス(CS)を担当する予定です。
CSに関しては日本においても既に先駆者が数多くいらっしゃいますので、まずは日々勉強です。
これと並行してということにはなりますが、一日でも早く、また一回でも多く、リーガルテックを活用することによって、法務業務がより効率的になり、質が高まれば最高だと思っています!

ということで、2020年1月6日(月)から間髪入れずに働きます。

前職でお世話になった皆様、本当にありがとうございました。
王道コースの転職ではないので、皆様には何と思われるかよくわかりませんが、法務の新しいキャリアパスの一つの形になっていければ面白いなと密かに思っています。

そして、Hubbleユーザーの皆様、1月以降に導入される予定の皆様、貴社にお邪魔することもあると思いますので、その時は、ぜひ宜しくお願い致します!

(ほとんど脈絡のない前後編ですみませんでした…。)

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