私には弱くて繊細な部分があります。
だからすぐに、頭の中に「死にたい」という言葉が浮ぶことが多かったです。

1年と少し前のある時、
高いところから飛び降りて死のうとしました。
その時、「怖い」と思う自分がいました。

ハッと気付いたのです。
この一歩を踏み出せば死ねるのに、
俺は死ななかった。

いつでも踏み出せる一歩を、
俺はこの25年間踏み出してこなかった。

何度も「死にたい」と考えたけれど、
結局俺は、「死にたくない」んだ。

その時から考え方が少しずつ変わってゆきました。
「死にたくない」のだから、
生きる覚悟をしなくちゃいけない。

生きる覚悟をするのだから、
より豊かに生きることにだけエネルギーを注ぐのだと、
覚悟しなくちゃいけない。

もう「死にたい」を、
同じところを旋回するための
言い訳にしていてはいけないのだ。



絶え間なく死が許された
この長い長い時間を経て

その肥沃で穏やかな時間の上で
今生きている人たちは
"生きる覚悟"をしなくてはいけないのだ。