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オクトパストラベラーのBGMは風景に刻まれている(レビゥー記事)

ゲーム自体は大したことのない腰抜けだけどBGMは良いとか続かなかったネットゲームだけどBGMだけは良いとかそういうのを自分は見てきた。これが示すことが何なのかわかるか? つまり、最高のゲームのBGMなら更に最強を極めとにかく強いというシンプルな答えだ。そしてオクトパストラベラーは中身もギッシリと詰まっており、この世界観……中世ファンタジーとかHD-2Dのすごさを余す所なく伝えるために音楽担当しゃとディレクターはぶつかり続け、カラテを競い……やがて光になり……世界を包んでいった。旅の最中にどこからかともなく聴こえてくるBGMはその光が……作曲者たちがもたらしたものだということを旅人たちはここに来てようやく気づいたかもしれない。今回はそういう音楽の話をする。

まず最初に言っておくが自分はゲームのBGMが好きだ。ゲームをやっている感がはんぱではなく、アドレなリンが垂れ流しになるからだ。そして口笛を吹いたり、鼻歌をうたったりする。だが造詣が深いとはお世辞にも言えない。「最近のゲームミュージックのシーンを捉えている作曲家は~」などと言い出さないし、楽器についてもピコピコサウンドのアレが……何BiTだとか……はっきり言うがそういうこともわからない。つまりズブの素人だ。だがやる気だけはある。見くびってもらっちゃ困ると言っておきたい。

⇒【『オクトパストラベラー』インタビュー】RPG世代として、ユーザーと自分をガッカリさせない音楽を作る。西木康智氏の“進化”への挑戦

オクトパストラベラーの作曲を担当したのは「西木康智氏」だという。当然のようにこの方面の知識がないので自分はインツアーネットに頼ることにした。そしてしんじつへとたどり着いた。ファミ通のインタビュー生地を読んでみたら知っている人だったのだ。これは偶然ではないだろう……。
かつてはKONAMIに所属していた作曲家らしく、音ゲーなどの曲をたんとうしてきたらしい。だが自分は音げーについては何も知らない。自分が知っているのは他に担当していたというカードアーケードゲーム、「オレカバトル」についてだ。

「オレカバトル」についてよく知らなく、ググってみたらカードアーケードだったことで勘違いし子供向けのようちなゲームだと思い鼻を鳴らすやつが出るかも知れないがそんな決めつけをするやつは何の本質も見えていない甘ったれであることがすぐにわかる。
確かにカードアーケードの9割は腰抜けのあほ向けゲームだがKONAMIの生み出したものは毛色がちょっとちがい、その中身は真の戦士に向けたストイックなbattleを提供するものだ。フーッ……。
オクトパストラベラーの話をする前にオレカバトルの話をしておかなければいけない理由ができたようだな。

オレカバトルの話をする

カードアーケードと言われてもピンとこないやつが多そうだからいちおう説明するといわゆるムシキングみたいなやつだ。昔のはゲーム性がなくじゃんけんを繰り返すようなのだったが当時は物珍しくて流行った。それからは版権モノが流行り始め、POKEMONやドラゴボールなどが台頭してからはケオスを極めた。ただ、ゲーム性がないのは相変わらずであり腰抜けの子供だましカード自販機みたいなものとしてかなり進歩がないままグダグダと続いていた。そこに一石を投じたのがオレカバトルだ。漫画とかアニメとかバトルエンピツなども出たがとりあえずほっておけ。自分が今したいのはゲームの話だ。

これまでシリンダー形式といってカードアーケードの景品となるカードの排出は決められたカードの束が機械にセットされていて、そこから一枚ずつ出てくる形式だった。この殆どがNでありたまにRとかSRとかが出てくる。これは配列が最初から決まっているのであまり面白みはない。子どもとかはわくわくしながらやるが、大人などはスマッホなどで配列を表にしたものを見ながら無心に回すだけの冷徹なコンテンツというわけだ。当然はいれつを知る者は流れが分かっているのでおとな同士が集まると転売目的のハイエナ行為などが横行し、ゲーむセンターは見るに堪えない戦場へと発展する。しかし、オレカバトルは違った。

オレカバトルではゲーム終了時にモンスターが印刷され、レベルや能力が上がり技が変わったりする。つまり決まったカードの流れではなく、プレイヤーのやる気……カラテ量……運否天賦で全てが決まるシステムだということだ。オレカバトルはいっぱつで真の狼しか生き残れないアーケード神話時代を創り上げた。子どもたちの中にいた狼たちも駆け巡り、咆えたケッタ。つまりかなり売れた。
さらに同じユーザーネームでなければうまく言うことを聞かなかったりするので転売対策にもなった。オレカバトルがもたらした「印刷形式」はただの自販機でしかないシリンダー形式ばかり横行していたカードア^ケードに一筋の光を与えたのだ。さらにこれだけではなく、長大なディスプレイに映し出される迫力のグラフィッくは人々を魅了し、そしてそこに……サウンドチームが生み出した渾身のBGMがあった。

ここでようやく本筋へと戻ってきたと言える。このオレカバトルのBGMのうち150曲くらいをオクトパストラベラーの作曲家である西木氏は担当したというのだ。この恐ろしい事実は自分を震え上がらせるには十分だった。ファミ通のきじを見ながら自分は震えだし、飲み物をカーペットにこぼした。カーペットの洗濯代はオクトパストラベラーのサウンドのただならないパワーから作曲家をすぐに調べなかったあやまちへの授業料としておとなしく払った……。

KONAMIは妙に気合が入っていてBGMに手を抜かないことで有名だがオレカバトルにおいてもそうだった。カードアーケードが置いてあるゲームセンターはかなり賑やかでやかましいし、他のゲーム筐体から放たれる音やメダルのじゃらじゃら音も混じってBGMは聞き取りにくい。だというのにオレカバトルはBGMに手を抜かず、最初から本気のものを提供した。当時、この意気込みに自分はいたく感動した。健気だとすら思った。腰抜けばかりが揃うカードアーケードコーナーの中でオレカバトルだけは燦然と輝いていた……。

文章でダラダラと書いてても仕方ないからオレカバトル公式があげているやつから西木氏が担当した曲をいくつか紹介する。ぜんぶ自分のお気に入りだ。

オレカバトルの本質は戦いにあるのでほぼ全てのBGMがバトルを彩るものだったが、激しいものばかりではなく、そのステージのアトモスフィアを伝えるような曲も多かった。

オレカバトルにはドラゴンのテーマがあったが、全てのドラゴンに固有のテーマのアレンジが施されていた。ドラゴンごとに曲がすべて違うのだ。作曲家の意地が窺える。

さつじんカンフーにふるえろ。

これらの多種多様なバトルBGMなどの経験値はオクトパストラベラーに活かされているということなのだろう。ちなみにサウウンドトラックも幾つか出ており、その全てがHOTだった。
残念ながらKONAMIは子供向けのカードアーケードからは撤退を始めているようであり、自分は最近見ていなかったがオレカバトルについてもあまり更新されなくなってしまった。この後のオレカバトルがどうなるのかは自分は知らない。だがKONAMIのオレカバトル、そしてオトカドール……KONMAIが送り出したこの二つはかなりほんしつを捉えた真のせんしのためのゲームでありサウンドは魂を揺らすBESTなものばかりであり、ゲームセんターからそれぞれのシリーズが完全に姿を消してもその炎はかつてのファンたちの魂に灯され続けるだろう。

めいかくにテーマが置いてある

オレカバトルはオリジナルのカードアーケード作品でありながらキャラクターや魔物同士の関係をつよく意識して作られており、BGMもそれぞれがリンクしたものが多かった。それと同じようにオクトパストラベラーでは各キャラクターごとのテーマがあり、キャラクターの出発地点である各地方もキャラクターと紐付けられたアトモスフィアをそれぞれの曲の中で印象づけている。

⇒オクトパストラベラー(公式サイト)

実は公式サイトでそれぞれのキャラクターのテーマ曲が視聴できるので聴いておくと冒険のイメージが無限に広がっていくのを感じられる。メインテーマもかなり豪華に聴けるので聞かないと確実に損だ。タイトルてーマが流れ出すと……勇壮な気持ちになっていくのがわかるだろう。現代人たちはかつて勇み足で冒険の旅に出ていた日々を忘れ、手がもう完全にスマッホの手になってしまったとかふぬけの言い訳をしてはウマッホ・ゲームに移行してAUTOバトルとかでお茶を濁してきた。焼き肉に行き、ガちャを10連しヘラヘラとしている次第だ。だがこのオクトパストラベラー公式サイトに来てみたらどうだ? 視界には雄大な大地が広がり、地平線の向こうに輝くものの正体を確かめたくなり……スマッホを捨てて走り出す。

「RPGは昔レジェンド・RぴーGで慣らしたからな今のはなあ」などというご自慢の冒険譚が通用しないことがそろそろわかりかけてきただろう。かつて黄金体験をしたことと最新のゲームシーンであるオクトパストラベラーの旅に出ることは無関係であり、冒険しない言い訳にはならないということをこのメインテーマはにょじつに伝えている。再び立ち上がれと呼ぶ声がして、旅人たちはSwitchを手に取り、そして全てが始まる……そういう息吹を全身で感じたはずだ。

ちなみにNoteにて作曲家本人である西木氏が各楽曲の解説をしている。読み応えがあるのでこれを見ながらサントラを聴くとたぶん最高だ。自分はまだサントラを入手していないがゲームをクリアする前後くらいには確実に入手して聴くだろう。何故ならその頃にはぜったいにオクトパストラベラシックが起こり、いだいなコンテンツを受け止めた後の寂寥感が来るからだ。もう、軽く予兆はある。

BOSS戦が始まる瞬間、何が起こったのかいっしゅんわからなくなる

自分は何気なくメインシナリオをやっていて……ふとBOSSバトルの瞬間にとんでもないことに気づき……

「ワオーーーッ!??」

驚愕してひっくり返った。コントローラを持ったままでだ。とんでもない衝撃だったということが伝わればそれで良い。ゆっくりと解説していこう。まず、メインシナリオではキャラクターが動いたり、喋ったり、走ったりする。これはわかるはずだ。そしてBGMはイベントの曲だったりキャラクターのテーマ曲が流れている。だがBOSSバトルが始まる瞬間に……流れていた曲から何の違和感もなくBOSSバトルBGMへと切り替わるのだ。文章だと伝わりにくいと思うがこれははっきり言ってかなり強烈な体験であり、ひっくり返るのもやむ無しと言わざるを得ない。自分はこの体験でビビり上がったことでインタビュー記事を探し、ファミ通や4Gamerにたどり着いた。

「バトルエクステンド」と呼ばれる8人の主人公のそれぞれの曲がそんざいし、イントロがループし……どの時点で文字送りをしてもシームレスにBOSS曲へと繋がるようになっているというのが自分の受けた衝撃への答えだった。何種類かあるボス曲にそれぞれのエクステンド曲が繋がり……そういう凝った工夫がボスバトル没入感を最大限まで高めている。言わば曲のBOOSTだ。恐ろしい体験をしたことに自分は震え、いつかBGMに関しての記事を書こうと心に決めた。そして酒場の端でグラスを傾けながら書いているのがこの生地というわけだ。

こうして自分で読み直しても何が言いたいのか、何が起こっているのかサッパリわからない。他の者が読んでも同じだろう。だが、確かにバトルエクステンドが起きたのだ。これを体験したかしてないか、この差は今後かなり大きくなるだろう。それは我々がスマッホなどの誘惑であほになり、堕落しきらない限りは記憶の中で輝き続ける。腰抜けが酒場で同席したHOTな女に向かって「俺はレジェンドRPG制覇マンだぜ……」などと自慢げに語っても女の方は見向きもしない。なぜならその女は既にBATTLE-EXTENDを体験しているからだ。

⇒オクトパストラベラー オリジナルサウンドトラック
サウンドトラッコの公式ページではいくつかの曲を視聴することができる。その中にはボスバトルなどもあり、ゲーム公式サイトとサントラ公式サイトをあわせただけでも結構な曲が聴けるのでふんいきを掴んでおいて、メイク・マネーしてから冒険に乗り出す……そういう慎重な旅の計画を練っている者にもかなり有用だということがわかる。様々なBGMに触れたければとにかくゲームを買い、長く旅するのがいちばん手っ取り早いので旅支度を整えるのを最優先にしたほうがいい。自分はかくじつにサントラを買うと思うが、しばらくはゲームの中で風景と共にBGMをあじわう。旅の中で音楽に触れる……それが最も記憶へサウンドを刻みつけるリアルな手段だからだ。港町を歩く時は港町の、峻厳な山々を登るときは山々のアトモスフィアを音楽が伝えてくれる。当たり前のようで素晴らしいことだ。

言いたいことをだいたい書いて気分が良くなった自分は砂漠の歓楽街サンシェイドから出てハイランド地方へとこれから向かう。なので今日は以上だ。

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