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過不足を経る

足るを知る。
真理。

真理であるが僕は足るを知るためには寄り道をしなけばいけない。

感謝だけで知足が理解できるほどの経験値がないからである。

ミニマリストに憧れてモノやら何やらほとんど捨てた時期があった。

若気の至りで買った柄がうるさいシャツ
人を合理のみで考え、バツバツ切った人間関係
気に入っていたはずのカピバラのオブジェ

パッケージ化されたTHEミニマリストのように
白いシャツを着て何もない部屋で横になる。

「嗚呼、これではない」


何を食べようかな?と考えるのが面倒になって
食べる種類、食べる量を減らしていった。
昼は毎日ソイジョイ。
考えることが減って楽になった。
鏡に映る見顔色が悪い自分を見て思う。

「嗚呼、これではない」


節約にハマって贅沢を忌み嫌った。
支出を減らしてお金を生んだと勘違い。
値引きされたお惣菜で腹を満たし
口座の数字が少しずつ増えて口角が上がり、ふと我に返る。

「嗚呼、これではない」


これではないから自分なりの正解を見つける。
それでしか適量、足るに気付けない。
1度 極端に振って中庸を模索する。
ストイックと言われるが不器用なだけである。


過不足を経て、足るを知る。
ではないの外枠に気付いて、であるの輪郭を浮き彫りにする。


正解を知るための失敗と思えば失敗も悪いやつではない。

仕事でトチった案件の是正対策を書きながら
失敗した自分を肯定するため、このブログを記す。

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