柿への想い②

僕が柿を栽培してる地域は、
甘い柿が実る茨城県石岡市(旧八郷町)とゆうところ。
柿に摘した土と気候、
約100年にもなる歴史のある柿一筋果樹園です。

分かってる範囲で僕は4代目。
28歳の若手農家です。

周りは50歳以上の
人生の、
柿農家の大先輩ばかり。

生産技術を学ぼうと思ったら、困る事はありません。

冬は剪定(柿の木を整える作業)をし
春には摘蕾(柿の蕾を一枝に一つにする作業)、
夏にはさらに摘果(柿の実を落とし大きく甘くする作業)、
ようやく秋に収穫ができます。
収穫期のために一年間大切に育てます。

どの作業も就農してから経験しました。
農作物を作る苦労を知り、スーパーや直売所に並ぶ野菜や果物の
ありがたみが強く感じれるようになりました。

茨城県石岡市(旧八郷町)は、
皇室献上柿の栽培が盛んな地域です。
全国シェアこそ少ないものの
その高い品質を保ち、
甘い柿を生産し続けてきた地域の先輩農家さん達には
リスペクトしかありません。

柿の時期になると、
近くのJAやそれぞれの直売所に美味しい柿が並び、
毎年たくさんの方が柿を買いに来てくれます。

毎年来てくれるお客様は
「今年も美味しい柿を買いに来たよ」ともはや
親戚のような感覚で会話を楽しみ、
初めて来たお客様は試食し、
「あまーーーい!」と喜ばれ
「また来ます!」と言っていただけたりします。

柿が実り、収穫できる事はもちろん、
このように、
人との繋がりが感じれる事も農業の良さだったりします。
そういった面でも、
僕は柿農家になり、たくさんの人との繋がりができたなと実感しています。

作物は違えど農家さんだったり、
地元の事業者の方、たくさんのお客様。

柿がなかったら出会う事はなかったと思うと、
本当に柿に感謝です。

柿農家になり、
もっとこの柿を知ってほしい。
子供から大人まで幅広い世代に食べていただきたいとゆう気持ちに
なりました。

柿は、
最古の栄養食ともいわれ、栄養素の高いフルーツです。
ビタミンはミカンの2倍、
ポリフェノールはブドウの5倍とも
言われています。

この栄養素から、
美肌効果、老化予防はもちろん、
二日酔い防止に
血圧を下げたり、
腸を整えたり
甘い柿を食べるだけでも
これだけ体にいい効果があるのです。

うちでは、柿を薄くスライスし
柿のドライフルーツ、
その名も『柿チップ』も作ったりしています。
柿の優しい甘さが感じられ、
子供のおやつにぴったり。
もちろん、大人もはまります。

このように、
加工品にするなどの工夫もしながら茨城県石岡市の特産品である富有柿を子供から大人まで食べていただく方法も模索中です。

農家になってから、
地域活性とゆう課題にも興味を
持ち始めました。
地域の特産品である富有柿を栽培してる立場としては、必然的だったかもしれません。

例えば、
先ほどの柿チップが
石岡市の新たなお土産になったり、
石岡市(八郷町)はフルーツの栽培が盛んな地域なのでナシやイチゴ、ブドウの加工品も増える事を夢見てたりします。
その先には、
後継者不足の農業界に若い人が興味を持っていただき「当たり前」だった畑の景色を守れる流れに繋がる事が理想です。

話がそれましたが、
とにかく僕は、
富有柿をたくさんの人に知ってほしいし、
子供から大人まで幅広い世代にその甘さ、美味しさを伝えたいです。

ありきたりな目標ですが、
全農家がそう思ってるはずです。
でも畑にいると、
目の前の仕事に追われて
それを伝える事は後回しになってしまうのが現実です。
農家はご高齢の方が多いですが、
本当に手間隙をかけ、
一生懸命作物を育ててる人が
たくさんいることも知ってほしいです。

スーパーで手にするのは育てられた
作物だけでその想いまではなかなか伝えきれませんが、僕も含めて、出荷した作物にはそれぞれの想いがあります。

本題の『柿への想い』

柿農家になってもうすぐ10年になろうとしています。
10年間、柿があって生きてこれました。

当たり前の景色を紡いでくる事ができました。
すでに100年の歴史がある果樹園ですが、
またさらに100年続けばいいなと思っています。

柿の時期になると、
畑は葉っぱが紅葉し、
橙色の果実が煌めき、宝石のよう美しいです。

今年もあと、1ヶ月半ほどで柿シーズンが始まります。
収穫するまで柿の心配は尽きません。

しかし、
柿は日に日に大きく成長しています。

茨城の田舎にある知る人ぞ知る
富有柿。

知っていただけると
幸いです。

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