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粗鋼生産ランキング1位を狙えるか!?日鉄とトヨタの関係に潜む今後

「日鉄、USスチール買収 2兆円粗鋼世界3位に」

日本製鉄は米鉄鋼大手USスチールを買収することで、粗鋼生産量の世界3位に上がるとされています。

一面トップの2022年ランキング図を見ますと、日本製鉄4437万トンとUSスチール1449万トンを足して5886万トンになるので、そうなのでしょう。

しかし、3面の「日鉄、成長市場の米強化」の記事には以下のように書いてあります。

「かねて日鉄は世界で粗鋼生産能力を1億トンにする目標を掲げてきた。今回の買収で、生産能力は現在の6600万トンから8600万トンになる」

8600万トンであれば2位のアルセロール・ミタル6889万トンを超えるので2位に浮上するはずです。

どういうことかと思ったのですが、もしかしたらこれは2023年ではなく2022年の粗鋼生産量の図だからズレがあるのかと思いました。

そうであれば世界2位に浮上?と書いても良いように思いますが、読み進めていきますと

「国内粗鋼生産能力は19年度から25年度末にかけて2割減らす」

と書いています。つまり、微妙なラインなのかもしれません。

それから、目標の1億トンに達成したとしても2位に浮上するだけで1位の宝武鋼鉄集団1億3184万トンを超えることはできません。

そこで狙ったのがアメリカ市場なのでしょう。

「米国は世界4位の粗鋼生産国で堅調な鉄鋼需要が見込める。先進国のなかでも人口が長期的に増えており、経済安全保障などを理由に米国国内での製造業の回帰も進み成長も確実視される市場だ」

アメリカは出生率が減っているのに人口が今後も増えていく国です。理由は移民が流入しているからですが、来年の大統領選でトランプさんになれば抑制されるかもしれません。

と思ったらここ最近はバイデン大統領も抑制しているようですから、どちらがなっても抑制の方向にいきそうです。

ではどうやったら、1位になれるのでしょうか?

日本製鉄はトヨタと組む、というのが重要なのかと思いました。以前、特許侵害ということで日本製鉄が宝武鋼鉄集団とその宝武鋼鉄集団の部材を扱っているトヨタを訴えました。

最後は引き下がったようですが、長い軋轢があるようです。今まで技術提供してきた日本に助けられてきたはずですが、そこに頼らざるを得ない状況はある意味、負けてしまったのかもしれません。

日本製鉄も部材の値上げ、というより安すぎるのを何とか通常の値段に戻したいという思いと、トヨタの日本製鉄だけでは数が足りないという思いも交錯します。

しかし、日本がいちがんとなって協力しないと中国の規制にまたしてやられる気がします。

鉄鋼業界はただでさえ、環境問題でいろいろ言われてしんどいでしょうから、対策を水素などで取るにしてもコストはかなりかかってきます。

記事には「日鉄の24年3月期の連結純利益は前期比39%減の4200億円の見通しだ」と書いてありますが、21年から毎年利益を上げ続けての一旦、24年に下がり、また25年予定だと上がっています。

そう考えると、日鉄製鉄は今後、伸びていく企業として好感でき、日本にとっても良いと見ることができるのではないでしょうか。
#日本製鉄 #粗鋼生産量
#移民 #アメリカ大統領選

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