Kyozo Shimogawa

久留米絣織元 下川織物3代目。久留米絣の220年の歴史を継承し、技術 の維持・普及に努…

Kyozo Shimogawa

久留米絣織元 下川織物3代目。久留米絣の220年の歴史を継承し、技術 の維持・普及に努める。S N Sを活用した情報発信と同時に国内外から多くの 工場見学者を受け入れている。 海外コラボレーションプロジェクトに意欲的に取り組み久留米絣を世界に広げている。

最近の記事

プルミエールビジョン2024の振り返り

フランス・パリで開催されたテキスタイルの国際見本市「プルミエールビジョン」 2回目の出展を終えて、振り返ってみました。 日時 2024年2月6~8日 場所 パリ・ノールヴィルパント見本市会場    住所 : ZAC Paris Nord 2, 93420 Villepinte, FRANCE Tel : +33140682222 プルミエールビジョンとは 1973年設立され、現在では世界最大規模で最も影響力が有るとされている素材の見本市です。 メゾンデクセプショ

    • インターン from Germany

      Vera Brackloは、昨年の9月に東京藝術大学への短期留学が決定した時点で、その後、、2月〜3月に下川織物でのインターンの申し入れをしてきました。3年前に同じ大学から東京藝術大学へ短期留学し、下川織物へインターンシップで滞在し久留米絣を学んだナディアがいましたが、彼女からも話を聞いて下川織物へのインターンシップを強く決心したようです。現在、下川織物は、職人の世代交代の時期に差し掛かっており工場も人手不足の状況でしたので、Veraは、より実践的に工場内の作業を多く学ぶこと

      • 2024年の指針

        2024年が明けました。輝かしい一年となるよう今年も充実した日々を過ごしていくための指針として、noteにまとめることにしました。関係者の皆様、これから出会う方々と共に発展的な取り組みを作っていけたらと思います。 下川織物のミッション1)世の中のあらゆるものとコラボレーションする 2)普通の努力だけでは到達できない世界への挑戦と実現 3)伝統工芸製造業の新たな事業形態の確立 1)について 220年続いてきた久留米絣を未来に繋いでいくために「多様性、柔軟性」をキーワードと

        • 2023年の振り返り

          2023年が終わろうとしています。10年ほど前から、お盆休みと正月休みは、内省の時間と決めていて、一人で静かに過ごすことにしています。今回は、2023年の主な取り組みをnoteに書き留めつつ2024年に向けての準備を始めたいと思います。 「工場見学」がすべての起点駒澤大学の大田先生に「来訪型マーケティング」と論文にまとめていただいた下川織物のSNS+工場見学を軸にしたビジネスの循環、ネットワーク作りのための工場見学がすべての起点であることは、2023年も変わりません。「出会

        プルミエールビジョン2024の振り返り

          久留米絣という名の未来を共有するインタビュー

          Interview Shimogawa-san Self introduction: Lab: My name is Anneleen Bertels and I am a textile creator based in Brussels. In my Textile + Embroidery Lab I research how new (sustainable) materials and innovative technologies interact with

          久留米絣という名の未来を共有するインタビュー

          インターン From Paris

          Parisのデュペレ応用美術学校の学生であるMatisse Garlopeauは、4月17日から6月22日まで、2ヶ月ちょっと下川織物に滞在して久留米絣を学ぶ。インターンの期間も終わりに近づいた今日(6月19日)にこれまでを振り返ってインタビューした。2021年にインターンで訪れた学生同様、マティスも久留米絣のことを学ぶだけではなく、この土地に住んでさまざまな人と出会い交流することで何かを掴んだようだ。 こういった取り組みは、短期的には結果を見出すことが難しいが中長期目線では

          インターン From Paris

          プルミエールビジョン2023出展の振り返り

          日時 2023年2月7~9日 場所 パリ・ノールヴィルパント見本市会場    住所 : ZAC Paris Nord 2, 93420 Villepinte, France Tel : +33140682222 プルミエールビジョンとは 1973年設立され、現在では世界最大規模で最も影響力が有るとされている素材の見本市です。 フランス・パリで年2回開催され世界中から1200社以上の出展企業、来場者も3日間で7万人(コロナ前実績)。 出展料などコスト面も含めて、中小零

          プルミエールビジョン2023出展の振り返り

          2022年の振り返り~2023年の抱負

          「来訪型マーケティング」と呼ばれるようになった下川織物の取り組み、事業戦略ですが今年も工場見学を通じて多くの方との出逢い、学びがありました。2022年の総括は、「次なるステップに向けた準備期間」と言えるかなと思います。2023年以降につながる出逢いやきっかけに恵まれたような一年でした。 次の五つに分けてまとめてみました。 ・商品開発への取り組み ・海外展開 ・海外交流 ・コラボレーション企画 ・新規事業構想(未来ビジョン) 1)商品開発は、下川織物の特徴の一つでもありま

          2022年の振り返り~2023年の抱負

          パリデザインウィークにて久留米絣コラボ作品を展示

          Paris Design Week Factory展にて、@akiwatanuki、@cecilevignauが下川織物へデザイン提供したコラボレート久留米絣が展示参加しています! 共鳴という意味の「Résonance/レゾナンス franco-japonaises」をテーマに パリのL’ENSCI-les ateliers(国立工業デザイン学校)で出会った二人の日仏テキスタイルデザイナー綿貫亜希とセシル・ビニョCécile Vignauのそれぞれが下川織物とコラボレート

          パリデザインウィークにて久留米絣コラボ作品を展示

          インドネシアの多様な文化祭:百万色のお祭り

          開催日:  2022/07/30 10:00 – 16:00 開催場所 : 横浜ラジアントホール ; 〒 231-0033 神奈川県横浜市中区長者町5丁目85番地明治生命ラジオ日本ビル1F 入場料 : 無料 インドネシアの多様な文化祭は、在東京インドネシア共和国大使館、在インドネシア日本国大使館、そして多くのスポンサーと協力して、在日インドネシア留学生協会が皆様にお届けする文化フェスティバルです。 <インドネシア共和国> 人口 2.7億人(世界第4位) 300民族

          インドネシアの多様な文化祭:百万色のお祭り

          Galaxy 2022~久留米絣関係世界~

          第1章~Galaxyの夜明け~ 開催趣旨 2015年以降にそれぞれのタイミングでお会いし、お取引き関係を築いてきた古賀円さん、橋村舞さん、小倉知子さん。2019年に下川織物主催で東京・新宿で開催した「Kasuri Works」をきっかけに3人が出会い、コロナ禍の中、オンラインイベントなどを通じて通称「絣3姉妹」として、久留米絣コミュニティの構築を目指して活動されているのを陰ひなたで応援させていただいておりました。そんな絣3姉妹と絣職人であるKyozo Shimogawaで

          Galaxy 2022~久留米絣関係世界~

          絣図案を世界と共有するプロジェクト

          久留米絣セミナー(国際下川絣未来賞)の開催 単なる広報活動としてのセミナー開催ではなく、未来に向けた取り組みとしたい。歴史的な文脈を踏まえて職人として日本の伝統工芸を世界に紹介するために。大きな展示会にブース出展するのではなく、欧州のトップレベルの美大・芸大で講演し なおかつ商談会、企業訪問などのビジネスもからめる。学生のみならずラグジュアリーブランド関係者、デザイナーなど社会人もオープン参加。 開催に至った経緯 JETRO 日本貿易振興機構(ジェトロ) 新輸出大国コン

          絣図案を世界と共有するプロジェクト

          下川織物のミッション

          歴史に敬意をはらい職人としての天命を全うする 江戸時代後期に誕生した久留米絣は、当時貧しかった庶民の暮らしに大きな影響をもたらし時代が江戸から明治に移行していく中で地域の経済発展に大きな功績を残した。歴史に学び先人の知恵を受け継ぎ何を未来に伝えていくべきなのか。産地の未来をつくっていく。 そのために下川織物として、何ができるかを考えてみた。 久留米絣を作り続けるために定期的にご購入いただく顧客を開拓し続ける。 1 広報活動 大学、行政、企業などからの講演依頼に応え、オン

          下川織物のミッション

          2022年の下川織物の指針

          明けましておめでとうございます。実り多き年となるように今年の抱負をまとめました。下川織物および関係者さま、皆様にとっても素晴らしき1年になるようにお祈り申し上げます。もちろん個人的にもさらなるスキルアップに努めて貢献できるように精進したいと思います。 まずは、昨年の振り返りから 昨年を振り返って • 夢を叶えるプロジェクト • 海外インターン生の受け入れ • 東京2020聖火リレーの参加 • 海外ウェビナー • 新たな形での工場見学ツアー • オンラインセミナー、オンライ

          2022年の下川織物の指針

          夢を叶えるプロジェクト2021

          下川織物がビジネスの重点として考えている方向性 依頼主と生産者の制作プロセスの共有と、ある一定の情報の開示により伝統工芸におけるD2Cビジネスモデルの構築を図る。 その一つとして「夢を叶えるプロジェクト」を立ち上げた。 概要 一生に一度の大切な記念に寄り添う久留米絣の制作企画。さまざまな人々の人生の写し鏡としてリアルなストーリーに基づいた久留米絣を作る。同時に依頼者の思いと制作者(職人)のプロセスをクロスオーバーさせ共有することで新たなビジネスモデルを確立し、なおかつ事業

          夢を叶えるプロジェクト2021

          久留米絣未来ビジョン

          福岡県の伝統工芸織物「久留米絣(くるめかすり)」織元 下川織物3代目の下川強臓と申します。これまでウェブサイトのブログやInstagram、Twitter、FacebookなどSNSツールで職人自らの言葉で久留米絣のことを情報発信してきました。モノづくりに対する思いやこだわりなど「作り手目線」で画像中心に発信してきましたが、「note」では、久留米絣を通したさまざまな活動、未来を見据えた下川織物あるいは職人として経営者としての指針についてご紹介していきたいと思います。

          久留米絣未来ビジョン