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映画「かがみの孤城」感想 孤城×伏線

滅茶苦茶感動したし、面白かった。完全に予想外。いじめにあい、フリースクールに通う中学生のこころが、不思議な孤城で同じような境遇の6人の中学生と出会う。3月までに願いを叶えるための鍵を探しながら、交友を深め、こころ自身も癒やされながら、自分の環境を変えていくストーリーだ。中学生の女子のいじめ方がリアルで、男性はただ痛めつけられている点を観ていると、どうやって考えついたのが気になる。特に、家に来るシーンは怖く、実際にあったのか、夢なのかが分からないようになっている。いじめはいつになってもなくならず、集まった中学生の中にはいじめで学校に行けなくなった子供もいる。ある意味で、同じ痛みを共有できるからこそ、安心していたのかもしれない。なんというか、王道はいいよねと思う。変にこじれた関係もないし、仲間割れもない。お互いを大切に感じていて、だからこその同じ空間にいるのが心地よくなる。ラストのエピローグは本当に好きだ。キタジマ先生がかっこよく、相当な想いがないとできない。7人のうち3人はお世話になっている。このキタジマ先生が最大の伏線であり、正体は7人のうちの一人アキである。理由は3点あり、

  1. こころと同じ中学出身

  2. ストロベリーティーが好みなこと

  3. こころに対する態度がかなり親身

である。アキはラストにタブーを破ってしまうが、その経験からフリースクールで生徒に親身になる要素になっている。アキは7人のなかでもかなり過酷なので、だからこそ自分と同じ境遇の子供を救いたいのかもしれない。わたしはアキか印象に残った。14年後には、こころの前にキタジマ先生として表れる。こころに対して、親密に相談にのり、なぜここまでするのか?と思っていなら、アキなら理由がわかる。素晴らしい伏線。7人は違う時代を生きていて、二十歳以上も離れている子供もいる。最初には、その可能性を考えたが、パラレルワールドでされたあとに、再度実は子供タチは違う時代から集められたという説明は、やっぱりかと納得してしまった。違う年齢だったとしても、子供の姿なら話しやすいというものだ。一番年齢が下の子供を基準にすると、一堂に介した時には、おじさんとおばさん、お兄さんやお姉さんとともに子供が数人いるというカオスになる。


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