『君は僕の友だちだから』
君が生まれ出ずる困難に晒され、打ちのめされて、誰かの愛が必要なのに、誰も、誰も、君に道しるべを示してくれなくても。ゆっくりと目を閉じて、僕を感じて欲しい。僕は君の元へすぐに駆けつけるから。君の心の闇に、必ず明かりを灯すから。
ただ僕の名前を呼んでくれればいい。僕はいつでもどこでも、何度でも君の元へ駆けつけるから。
冬でも春でも夏でも秋でも。僕の名前を呼んでくれればいい。直ぐに行くから。君は僕の友だちなのだから。
雲にまみれた闇夜の空が、君を覆いつくそうとしても。そして強く吹き付ける北風が君を打ちのめそうとしても。僕と君の心は一つなのだから。僕の名前を呼んで欲しい。君が閉ざされている部屋の、心のドアを必ずノックするから。
冬でも春でも夏でも秋でも。僕の名前を呼んで欲しい。僕は必ず君の元へ駆けつけるから。
君が誰もから冷たくされても、僕は必ず君の友だちでいたい。誰かが君を傷つけ、置き去りにして、君の魂を奪い取ろうとしても。僕は必ず君の友だちでいたい。
ただ僕の名前を呼んで欲しい。僕はどこにいようと、走って、走って、君の元へ駆けつけるから。
冬でも春でも夏でも秋でも。走って、走って、君の元へ駆けつける。そして僕は君の側へ寄り添う。
僕は君の友だちなのだから。そうだよ。僕はずっと君の友だちだから。僕たちは、ずっと友だちだから。
『You've Got A Friend』Carole King
写真 小幡マキ 超訳 大崎航
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