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環境意識の違いは、「地球」のとらえ方によって変わる

この記事は、欧州人🇪🇺と日本人🇯🇵の環境に対する意識の違いが、なぜ生まれているかの仮説について書いた

NZ🇳🇿に来て、シェアハウスに住んでいるが、シェアメイトとよく地球環境についての話になる。だけど、恥ずかしい話、社会人になってこの5年間、日本で環境をテーマに会話をしたことがあるかと振り返ってみると、全くないよなーと思った。

よくよく人生を振り返ると、スペイン留学期間中、ヨーロッパに滞在している時は、よくテーマとして上がっていたけど、日本にいる間でそんな話をしたのは、小中学生の時の社会の授業で少ししたくらいな気がする。

日本🇯🇵もヨーロッパ🇪🇺もNZ🇳🇿も似たような教育水準で大きな違いはないと思っている。じゃあ、僕らと環境に意識の高い彼らとの違いはなんなんだろう?というのが今回の話だ。

そこから派生して、人は具体化するほど、想像力が働くって話まで書いてみる。

違いは地球をどうとらえているか

結論から言うと、以下のような仮説にいたった。

・環境意識の高い人達は、地球を「生き物」として認識しているが、多くの日本人が地球をただの「場所」として認識している

よく彼らは、以下のようなことを言う。

どんな生き物も他の生き物を侵害する権利はない。お互いが自分の行動に責任を持ち、尊重すべきである

これは、正しいし、みんなそりゃそうだと合意すると思う。
ただ、ここでのポイントは、この「生き物」の中に「地球」を入れているかどうかだ。

もちろん、僕も「地球は生き物だ」と認識はしていた。
ただ、それよりも、僕が地球を住むための「場所」としてより強く認識していたからこそ、違和感を感じてたんだと気づいた。

この仮説を導き出すペア読書のおもしろさ

話は、本筋からそれるけど、この仮説にいたるまでの流れが個人的に鳥肌レベルだったので、ついでにまとめておく。

2週間くらい前に、「世界は贈与でできている」という本についてペア読書をしていたが、盛り上がりすぎて第2回目を同じメンバーで行った。

第2回目の対話の流れをざっくりまとめるとこんな感じだ。

1. 鬼滅の刃のおもしろさの仮説。「鬼だろうが人だろうが、死ぬ前に走馬灯のように彼らの人生を描写する」フォーマットこそが、キャラの大事にしてるメッセージを引き立たせてるんじゃないか?(リンクでは、それについてどういうことか詳しく話されている)
2. SFは「当たり前になっている前提」がない世界を読者に想像させることで、贈与に気づくきっかけをくれる。(本書より)
3. 日本にも、SFコンテンツ(小説・映画・漫画)はありふれているのに、なぜ環境意識の違いが生まれるのだろう?なぜ、地球からの贈与に気づけないのだろう?
4. 普段の生活で贈与に気づけるかは、受けての想像力が必要とされる。(本書より)
5. どうやったら、普段の生活で想像力を働かせられるだろうか?どんな時?
6. 「感謝する時」では説。感謝をする時、人は贈与を受け取っていることを認識している。感謝を意識する時ってどんな時だろう?
7. 分かりやすく、自分が誰かのために料理を作った経験があって、料理を誰かに作ってもらった時、その人に感謝するなあ。
8. 相手の顔が想像できている時説。贈与者の顔が想像できないと、感謝までいきづらい・贈与自体を認識しづらいのではないか。
9. 贈与者のことが想像できて、そこに感謝を感じている時、人は贈与を受け取っている(目の前のことは当たり前ではなく、誰か・何かによって与えられているモノだ)と認識できる。
10. 「地球からの贈与を感じている人」=「環境意識の高い人」は地球の顔が見えている説。つまり、地球を人として(生き物として)捉えている。逆に、僕は地球を「場所」として捉えている意識が強い。この違いが大きいのではないか。

ペア読書のおもしろい所は、この点だ。
まさかまさかで「鬼滅の刃」の話から、「地球環境の意識」の話に繋がり、しかも僕が抱えていた疑問が解決してしまったのである。

一見すると、1人でゆっくり考えたら同じ結論が出てくると思われるかもしれない。

しかし、これは体験している人にしか分からないかもしれないが、自分では思いつかない様々な角度からの意見や問いかけがあったからこそ、ここまで思考が進められている

新たな問い

そんなこんなで、今の僕の問いとしては、一歩進んでこんなものが浮かんでいる。

・なぜ、この捉え方の違いが生まれているのか?
・この認識を変える活動はどんなモノなのか?

何かこれらに対して知っている人、考えがある人がいたら、ぜひTwitterのDMからでもいいので、コメントもらえると嬉しいな。ついでにペア読書してみたい人も募集しておきます。笑(DMしてください)

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「世界は贈与でできているーー資本主義の「すきま」を埋める倫理学」については、この本をきっかけに関連して大量に記事を書いてるので、良かったら読んでみてほしい。


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