セミ3部作です（3作目）。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　こんなにセミについて書いたことは、今迄なかった…。1作目はこちらから↓　　　　　　　　　　https://note.com/oshaberinote/n/n6956f6b026e2　　　　　　　　　　

1週間と聞く いのち

セミのなきがらが

カサカサと

風に鳴って

揺れている

ますます

軽くなってしまった

なきがらのセミは

こんな

アスファルトで

きっと

死にたくなかったろうに

可哀想に…

6本の脚を

きっちりと

その身に

折り畳み

律儀に

縮こまっている

こんな

灼熱の太陽の照り返しを

死んでも

まだ浴びているのか

ご苦労なことに…

土なら

木陰の土なら

なきがらになっても

涼しくて

気持ち良くて

風にカサカサと

鳴らされず

揺らされず

翻弄されなくて

草陰で

ひっそり

静かに

土になれたのかも

知れない

土が広がった大地が

あまりにも

少なくて

探しても探しても

きっと

見つからなかったんだね…

木も悲しんでいるだろうよ

お前さんを

土の上で

弔ってやれなくてーー

                                                                                                     (2020.8月21日)

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初もののスイカのかどに/不眠なし

セミの連作・2作目はこちらに張り付けておこう⇓　　　　　　https://note.com/oshaberinote/n/n7c2593d403b1