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これはホントにフレンチなの?~鶏モモ肉のポワレ、柚子胡椒風味のクリームソース~

どーも。都内一流ホテルで16年勤務した、フリーシェフ、僕です。
今回3510字でした!
レシピ制作のポリシーを作りました。
もし気に入ってもらえたらご覧になってくださいね。


今回は鶏モモ肉のポワレ、柚子胡椒風味のクリームソース、です。

実はですね。
コテコテのフランス料理を作っていないのです…!!
アングレーズソース、木の実のガトーショコラ、
シーフードグラタン(ベシャメルソース)なんかは
フレンチでもありますが、今回のクリームソースは
出来るようになると白い肉(後述)と魚に対しての
美味しいソースとして使えます。リンゴ風味やオレンジ風味でも
合うソースとして昇華出来ます。
今回のポイントはクリームソースの作り方と
鶏もも肉をフライパンだけでふっくら焼く方法です。
柚子胡椒は好みです。
付け合わせはサラダと揚げ茄子、フライドポテトです。
ぶっちゃけ作る方の好きな野菜を付け合わせてください。
ただ、僕はこの鶏モモとソースにはこの付け合わせが合うと思いました。
美味しかったぜ☆

THE)材料 4人分

鶏モモ肉 2枚(1人分半分)

玉ねぎ 半分
バター 10g
水 大匙2×2回(後述)
白ワイン 大匙2杯
生クリーム 200cc

玉ねぎ 半分
マッシュルーム 5個ほど
バター10g

バター 30g
柚子胡椒 大匙半分ほど
(最後のバターと柚子胡椒は省略可。後述)

☆付け合わせ
サラダ
ナス 2本
冷凍フライドポテト 

調味料)

揚げ油
ソテー用油
塩コショウ


工程)

ソース作り。玉ねぎ半分繊維断ち切るようにスライス、残り半分はみじん切り、マッシュルームは4つ割り、みじん切り玉ねぎとマッシュルームをバターで炒めて皿に取っておく、スライス玉ねぎをバターで炒める、白いソースにしたいので色を付けないように、塩振って、水分が無くなってきたら水を二回に分けて加えて、水分が無くなったら、白ワイン加えて、この水分が無くなったら、生クリームを加えて一度沸かす、これを漉す。ザルに残った玉ねぎは処分、ソースに入れて沸かす、みじん切り玉ねぎとマッシュルームを入れて、
柚子胡椒入れて沸いたら火を止め、バターを加えてしっかり混ぜる
(この2件は省略可能)
鶏モモは余分な皮を除去、1枚を半分にして、厚さを揃える(後述)
ナスは一個を半分を半分(つまり四分の一)して扇形にカット、フライドポテトはたっぷりの油で揚げる、サラダは水で洗って水気を切っておく、
ソースがいつでも沸かせるようにガス台に置いておく、鶏モモに塩コショウして皮目から油で焼き始める、中火以下位でパリパリにできたら強火にしてひっくり返し、中火に落とす、焼き終わるまで約7分、網などで油を切ったら、盛り付け、完成。


では行きましょう。

まずはソースを作ります。玉ねぎ半分は芯を抜き、繊維を断ち切るようにスライスしてください。ある程度は薄めにすると玉ねぎの味が出やすくなります。


残り半分はみじん切りにして、マッシュルームは四つ割りにしてください。ソースは仕上がりに最後まで残るのでみじん切りは大きさが同じになるように出来るといいですね。
玉ねぎをバターで炒めます。ちょっと塩は振ってください。じゃないと『味がない』状態になっちゃうんです。この玉ねぎは火が入ればオーケー。
中火位で炒めるとこんな感じになります。目指すはこのくらいの状態です。
マッシュルームも同じようににバターソテーで塩を少し振ってください。炒めたら玉ねぎと同じところに置いておきます。
では、クリームソースを作りましょう。
スライスした玉ねぎをバターで炒めて、塩を振ります。水分がなくなったら水を足します。この水分で玉ねぎが焦げなくなります。今回は水を2度入れて炒めてください。
水分が飛んだら白ワインを振って完全に水分を飛ばします。
この場合は中火位で飛ばし、アルコール分を飛ばすのが目的です。ちょっと位残っていてもいいのですが、この水分は仕上がりに苦味に変わります。
白ワインが飛んだら生クリームを加えて沸かします。ここでまた塩を振ります。レシピ外ですが、このソースには岩塩など、旨味のある塩の方がいい仕上がりになります。グツグツ沸かすと焦げますし、分離します。一度沸かしたら濾します。この濾した玉ねぎは旨味が残っていないという考えです。ただし、濾すときはしっかりクリームを絞りましょう。
濾したクリームソースに玉ねぎとマッシュルームを加えます。ここからは好みなんですけど、この時点での味見で沸かしてこれでいいや!と思ったらこれで完成としてください。
この工程は省略可能です。
柚子胡椒をこのくらい加えて沸かします。
沸いたソースに『火を止めてから』固いバターを加えます。
バターモンテという技法なのですが、沸いている時と柔らかいバターを加えると上手く混ざりません。
最後に味見をしたらソースが完成です。
しっかりバターが混ざったらその後は沸かしても分離しません。
付け合せを作ります。
ナスを扇形をカットしておきます。
1人分はナス四分の一をふたつ。
ナスを揚げちゃいます。
高温でカリッと揚げられれば最高です。
揚がったら網に置き、塩を振っておきます。
熱いうちでないと味が上手く乗りません。
フライドポテトも揚げましょう。
揚げ物のコツはたっぷりの油で少しづつ揚げる事です。
サラダも作っておきましょう。
断っておきますが、今回この工程でやっています。
これは鶏肉が焼けるときにレンチンしてから盛り付けるようにします。
じゃないと同時にやる手数が多くなりすぎるんです…。
鶏モモをカットします。
余分な皮は処分し、鶏肉の高さを同じにします。
ある程度でいいのでこれをやらないと火の入りが変わります。
余り凸凹していない方がいい、位の意味で考えておいてください。
では!
鶏肉を焼いてみましょう。
このやり方を覚えてモノに出来れば、皮目がパリパリでジューシーな鶏肉の出来上がりです。
まずは下処理した鶏肉に塩コショウ振って、フライパンに油をしきます。
思ったより大目に見えますが、『油が脂を呼ぶのです』。
計りましたけど大体7分ちょいで焼けました。
油が温まったら中火で行きます。
焼き始めて4分ほどした状態です。
皮目から焼いてこの状態です。
『いいきつね色』になったもうちょい先でひっくり返します。
音もパチパチ落ち着いた音が鳴ります。
決して揚げ物をしているような音ではありません。
火加減はこのくらいです。
撮影のためにこのようにしていますが、これだけ油が出てきます。
返す前にペーパーである程度油を拭きましょう。
一瞬だけ強火にしてからひっくり返し中火に戻してください。
火の入り方によっては、火を消して余熱で火を入れる方法もあります。
油を皮目にかけてもいいですね。乾燥していくのを防ぐのです(後述)。
残り2分ちょいで焼けるのですが
いかんせん火の強さと鶏肉の大きさで変わるので目安でしかありません。
焼けたら網にとって余分すぎる油を取りましょう。
盛り付けました。
じっくり焼くと、こんな風に美味しそうに焼けるのです。
皮目がパリパリでジューシ―。
もし生っぽかったら電子レンジ入れちゃえばいいんです。
次にしっかり焼ければいいんですよ!

プロは、肉を触って焼き加減を判断します。
しばらく鶏肉を焼き続ければ上手くなります。技術ってそういうものです。
なお、この付け合わせであればソースとちょうど調和してたなー、
というのが僕の感想です。

☆おまけ)

☆白い肉があるなら赤い肉はあるの?
あるんです。
白い肉は豚肉、鶏肉、仔牛肉。赤い肉は成牛、鴨、羊、などです。
ウサギやカエルなんかも白い肉ですね。
白い肉には白いソースを、赤い肉には赤いソースを。
昔っから言われている事なんです。
でーもー。
美味しけりゃいいと思うんですよ。

☆今回ポワレって話だけど、ソテーなる技法とは違うの?
違うっちゃ違うんです。
ソテーって油脂で炒める事で、ポワレはフランス語のフライパン(poêlé)
で炒める…だけではなく、蒸し焼きにしたり、
少量の液体と共に焼く事、
皮をパリッとし、中をジューシーに仕上げる方法です。
でも、現代では混同されていることが多いとされています。
コックさんは知っているはずです。…よね?
わざと避けましたけど、
今回皮目に油をかけたのは『アロゼ』という技法です。
必ずしも皮目にかけるわけではありません。

☆これはほんとにフレンチなの?
って話ですけど、フレンチって言い張ればフレンチなんです。
柚子胡椒使っても、作る人がフレンチと言い張ればフレンチです。
技法は間違いなくフレンチの技法です。



読んでくださってありがとうございました。

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