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"奄美大島への移住" 家を見つけるまでの240日間にやったこと

奄美大島への移住 家を探すためにやったこと

私たちは東京に勤務する40代夫婦(子なし)。コロナ後にはじめて訪れた奄美大島。みるみる惹かれて、実際に移住を意識し始めた2023年春。そこから物件が決まるまで約8ヶ月。わたしたちがやったことをご紹介します。
これから移住を検討される方、今物件を探している方の、参考になれば幸いです。

物件の条件もしくは希望

MUST条件

  • 賃貸の一軒家

  • 家賃:2〜3.5万円

  • 駐車場、庭付き

  • リフォームが柔軟にできる

  • エリア:繁華街ではなく程よく便利で、付き合いも程よい距離感のところ

WANT条件

  • インターネット・WIFI環境がある

  • 家電一式が揃っている

  • 近くにジムがある

旅行で訪れた際にはいつも古民家に泊まっていた私たち。移住するなら古民家一軒家に住めたらいいよねと考えていました。
また、建物自体へのキレイさは求めず、自分たちでDIYしながらリフォームを楽しんだり、庭ではプチ農業でちょっと自給自足的なことをやってみたりしたいなというのが絶対条件でした。

参考までに私たちがよく泊まっていた古民家宿"伝泊"のHPを貼っておきます。皆さまもぜひ一度は泊まってみていただけるとその良さを感じていただけるのではないでしょうか。

私たちもこの古民家のイメージのような生活ができるといいなーと思って物件探しをスタートさせました。

また、希望条件はあくまで希望で、もし万が一直近まで住まわれていた方がそのまま家電など残して行ってくれたらいいなぁというとても淡い期待と、仕事柄リモート対応が必要になるので通信インフラが既に整っている、ないしはすぐに整えられそうな基盤があるといいなーくらいの感覚でした。

そして最後のジムは完全に私の趣味です。約4年ほど続けてきた筋トレ。仕事での憎しみを込めて上げてきたバーベル。ストレス発散の1つの大きな要因となっていたため、これも必須ではないが、希望の一つでした。

物件が決まるまでの流れ

  • 2023年5月:家探しを決意

  • 2023年6月:現地物件探し(1回目)

  • 2023年11月:現地物件探し(2回目)

  • 2023年12月:契約

実際にやったこと

⚫︎奄美市空き家バンクへの登録

物件を貸したい、借りたいというそれぞれの要望を、市がマッチングという形で担ってくれています。登録しておくと、物件が出た際に連絡がもらえたり、内見の手配をしてくれるようです。
ただし、物件はかなり不定期で出てくるのと、公募→抽選→契約というプロセルになるため、時間がかかるのと、競争率もそこそこ高そうな雰囲気がします。
登録自体は無料なので、登録だけしておくことに損はないと思います。

⚫︎空き家ラボへの登録

こちらはNPO法人さんが運営する空き家のマッチングサービスです。年会費は5,000円かかりますが、月一回物件情報が送られてきたり、仮に希望の物件が見つかった際には、現地での内見手配をしてくれたりします。(サイト上だと5回まで)

私たちも空き家ラボさんにに登録後、実際に紹介できそうな物件を2,3件見せていただきました。ちなみに会費は現地でお支払いしましたw
物件探しのために2回ほど奄美に行ったのですが、いずれも空き家ラボさんにはお世話になりました。
外観からの見学含めるとトータルで7,8件は見せていただいたと思います。その間に、奄美での物件探しの仕方、相場間、奄美式の契約スタイルなど、いろいろ参考になる情報を教えていただきました。

奄美式とは、家の補修は基本自分たちで、トイレは汲み取り式も多い、知らない人が勝手に敷地に入ってくる..など

⚫︎知り合いの奄美出身の方への相談

幸いにして、私たちの後輩に奄美出身の子がいたため、その子にまずは奄美生活のことを聞きました。また、その子の同級生も東京と奄美を行ったり来たりの生活をしているようで、東京に来ている時に、お話を伺いました。
奄美の伝統や仕事などを聞かせてくれたり、実際にこの子は奄美でゲストハウスも運営しているため、施工の話に憧れつつ、なんとなくの費用感もイメージできました。

また、取引先の方の中に奄美出身の方もおり、その方にお時間いただいて、奄美の魅力やエリア毎の特徴や遊びなども教えてもらいました。
自分たちで悶々と計画していくのではなく、実際に住んでいた人から話を聞くのは大事ですね。

⚫︎現地の人と仲良くなる

物件探しの際も伝泊を使わせていただいたのですが、その際にスタッフさんに相談したら、根掘り葉掘りいろいろ教えてくれました。奄美のいいところ悪いところなどご飯食べながら教えていただいたことで、より移住への感情が高まったと記憶しています。
スタッフさんの中には、生まれも育ちも奄美という方もいれば、奄美に惹かれて移住してきたという方々もおり、移住組の奄美への憧れに共感しつつ、ギャップなども再認識できてとてもよかったと思います。

台風が猛烈、虫嫌いだと大変、じめってて革製品にカビが生える、とか
一方、子供たちは挨拶・礼儀正しい、島の男たちは酒呑みも仕事、とか
(小学校の横を通った時に、野球少年たちが見ず知らずの私に"こんにちは!"って元気に挨拶してくれたことに感動)

また、自転車で散策していた際に、ふらっと訪れた農園のおっちゃんとも仲良くなれたことが、さらなる後押しになりました。奄美に行くたびに手土産持っていつも挨拶に行くのですが、いつも気さくに迎え入れてくれて、奄美の話を聞かせてくれたり、パパイヤや冬瓜などを代わりに持たせてくれます。
話の中で、家を探していると伝えると、そのおっちゃんが管理を任されている物件を2,3件見せてくれました。本当にその心がありがたかったです。
また、おっちゃんのところに行くと、お友達も来ていることがあり、その方が、大工だったり、物件所有者だったりで、この後自分でDIYしていく際に、用具や知恵を貸していただけそうなネットワークができ、これも非常に安心感になりました。

⚫︎地場の不動産屋さんの物件を見る

地場の不動産屋さんも数件あり、そこに問い合わせするのもアリです。それぞれ、新聞広告やYoutubeなどで都度物件情報を発信しているので、その情報を見て何度か問い合わせしたこともありました。

奄美NEXT不動産(Youtube)
奄美NEXT不動産(新聞広告)
ココカラ リアルエステート(インスタ)

実際には、すぐ決まってしまう可能性が高かったり、売買情報も多いため、私たちは各エリアの相場間比較や、イメージを膨らませるための参考として動画を見たりしていました。

内見から物件を決めるまで

私たちは2回目の物件探しで契約を決めました。当時はまだ入居者さんがいたため内見はできなかったのですが、実際に敷地に入って外観と庭をみることができたのでそこで70%の意思は固まりました。後日内観の動画を見せてもらいそこで契約を決めました。

動画を見ると、実際に中はボロボロでしたw トイレは水洗ではあるものの、屋根はサビきっていて超絶雨漏りし、中から外の景色が見えるほど穴ぼこだらけに隙間風ビュービュー、お風呂は壁面がボロボロ、窓枠サッシももはやなかったりと想像の上をいっていましたが、リフォームのしがいがめちゃくちゃあるなと感じました。大家さんからも自由にやっていいよと言ってくれたので、これはやるしかないな、と思いましたw

実際の評価

上記の動画を見て初めて知った事実もあったので、その他という項目を追加しています。実際のリフォーム代金として、おそらく追加で60万円程度+家電一式20万円程度は追加でかかる想定のためバツ2ですw

屋根の補修、外壁塗装、壁紙貼り直し、床材貼り替え、窓作り、風呂場モルタル打ち直しなど..なのでこれらを家賃に上乗せして評価すると、家賃も×ですねw

島での物件探しにおいて重要なこと

⚫︎条件と時期を明確にする

まず自分たちの意識が高まります。これが重要です。目標を明確にすることで後戻りできなくなりますw そして不動産関係者の方々にこれらの条件を伝えることで真剣に探してくれるだけでなく有益な情報もさまざま教えてくれます。
不動産関係者の方と物件を回っていると不思議とチーム意識みたいなものも生まれ、"あ、ここだな" って物件が出てくる瞬間があります。その瞬間を共感しつつ、あとは勢いで決めることがとても重要です。私たちも勢いでいきめましたw

⚫︎物件を探していることを周りに言う

不動産関係者以外の方にも伝えることで、みんな親身なって手伝ってくれます。おっちゃんも空き物件に連れて行ってくれたり、スタッフももし空き家物件があれば連絡しますねー!って言ってくれたり、とにかく気持ちがありがたかったです。
周りに伝えることで、不思議と不動産屋さんにない物件情報が集まってきたりします。

⚫︎妥協も必要

希望条件を並べることは重要ですが、それ以上に諦めのラインを決めることも重要です。島で古民家を探す時点で何かが必ず欠損していますw

トイレが水洗でなかったり、トイレがボットンタイプだったり、鍵がかからなかったり、虫がたくさん入ってきたり、
近くにスーパーや飲食店がなかったり、人付き合いが大変な集落だったり..
もちろん、繁華街であれば快適な生活ができる物件があります!また、予算も潤沢にあれば理想の物件は手に入ると思います!

完璧な条件が揃うことはないと自分に言い聞かせ、あるものを評価し、ないものはあきらめたり、自分たちで作ればいいさ、という考えを持って家を探すことも大切です。
たぶん、家賃は欠陥を考慮した金額設定になっています。実際に生活し始めて欠陥や不都合が見つかることもめちゃくちゃあると思います。後からいろいろな経費が乗っかってくる可能性も大いにあると思います。
なので、家賃だけで見ず、自分たちが妥協できるライン(誰が補修するかと家賃以外にかけられる経費)も決めておき、総合的な判断と割り切りも大切です。
完璧を求めすぎるあまり、物件が永遠に決まらない、という方もそこそこ多い気がします。

感謝の気持ちを忘れない

皆さんとても親身になって助けていただける分、感謝の気持ちはいつも示すようにしています。また、できるだけ挨拶と顔を出すことにしています。その際、表現がいやらしく感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、手土産を持っていくことも大切だと思っています。(お酒やちょっとしたお菓子など)
日頃の恩返しの気持ちを表現することで、⚫︎⚫︎さんだったらやってあげようと思っていただけることも大切だと思っています。
実際にそうなるかはわからないので、見返りを求めず、あくまで感謝の気持ちをお伝えする程度で考えています。

おわりに

そんなこんなで、物件探しをはじめてから契約まで、私たちは7ヶ月間程度かかりました。早いと感じるか、遅いのか、それぞれだと思いますが、このnoteが、何かの形で皆さんの参考になれば幸いです。

皆さんの物件探しの状況や、実際に住んでみての感想などがあれば、お気軽にコメントをいただければと思います。


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