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二兎追う者は一兎をも得ず、されど二足の草鞋を履く

2021年6月某日。快晴。28℃。


いつからか「できる」ことが、ちゃんと「すごい」ことになり、きちんと評価されるようになったと認識している。それもここ5年くらいのこと。

小中学生の頃、居間でTVを見ながら、当時はアナログ放送から地上デジタル放送への移行期だった記憶があるが、「できない」人たちを笑っていた。
音痴な人が歌のヘタさを競う番組や、おバカさんが一般常識で解けそうな問いに苦戦する番組、リアクション芸人から俳優さんまでが騙されたり穴や水に落ちたりするドッキリ番組。
いつからだろう。そういった「できない」を目にすることが少なくなった。高校生になって勉強や部活や恋愛に忙しくなったからか、TVを見なくなったからか、そもそもそういう番組が淘汰されたからなのか。

それから幾らか時が経って、二刀流、100m9秒台、ゴルフテニス水泳将棋界の若きチャンピオン、東大生、クイズ王、億万長者の社長、脚本をエッセイを書くお笑い芸人、俳句の読めるタレント、音楽をする俳優、演技をするミュージシャン、などなど。挙げればきりがないが、そんな「できる、できまくる」彼彼女らが彗星のごとく現れ、スポットライトが煌々と当たるようになった。気がしている。


さて、消えていった「できない」と「地デ鹿」の二兎でも追いかけてみるか。

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