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夫は共感が苦手

妻とは、年に2回ほど喧嘩します。付き合っている5年間は、ほとんど無かったので、生活を共にする難しさを実感しつつ、本音を言い合う機会も必要、とも考えています。

喧嘩のなかで妻から指摘されたことは、極力、繰り返さないよう覚えるようにしています。今日はその中から、数年前に言われた「否定から入るのはやめて」という話題について、夫目線でお伝えできればと思います。

1.喧嘩に至った経緯

その日は、家族で映画を観にきていました。劇場に入ると、あるポスターに妻が興味を示しました。それは、坂口安吾の小説「桜の森の満開の下」のシネマ歌劇(*)のポスターで、妻はこの小説が好きなようで、特にタイトルの見せ方が良いとのこと。

* 「桜の森の満開の下」のシネマ歌舞伎の紹介サイト:https://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/40/

それを聞いた私は、「このタイトルは、内容が分かりづらく、格好良さを演出している感じが苦手」と伝えました。それが良くなくて、妻から、なぜ否定から入るのか、内容も知らずになぜ否定できるのか、今後は私の好きなものをあなたに伝えたくない、と喧嘩に発展したわけです。この喧嘩は、映画から帰宅して、子供が就寝した後も続きました。

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2.なぜ、否定から入ったのか

妻は、自分の好きな作品を、夫に伝えただけで、急に否定されたわけです。今、文章に起こしていても、私が悪いことは理解しています。それでも、備忘のため、なぜ私がそんなことを口走ったのか整理してみます。

男性と女性でコミュニケーションの方法が異なっていること、に原因があると考えています。男性は、社会で自身の提案に対し、同意や否定を含んだ指摘を受ける機会が多いです。これは、より良いアウトプットを出すために必要な工程です。一方で女性は、誰かの意見に対し、共感を前面にだしたコミュニケーションをとることが多いと思います。

このとき、劇場で私は、妻からの「このタイトル魅力的だよね」に対し、「私の感覚では、分かりづらく、格好つけてる感じが苦手」と指摘したわけです。誰も指摘を求めていないのにも関わらず・・・。

つまり私は、妻との雑談であるのに、会社にいるときのような感覚で会話していたのです。妻は好きなものを急に否定されたわけですから、驚くわけです。

3.その後

先ずは、「否定から入ること」を意識的にやめるようにしました。それ以上に、妻が何を求めて話しているのか、を考えるようになりました。共感なのか、意見なのか、それ以外なのか。少なくとも、今回は私の指摘ではありませんでした。「どんな作品なの?」とか「坂口安吾の作品が好きなんだ」とか、いくらでも言い様はあったのです。

もう一つ、妻の好きなものに興味を持つようになりました。例えば、今回の坂口安吾の「桜の森の満開の下」は青空文庫で読みました。本来は美しいはずの桜を、どこか神秘的かつ恐ろしく表現している、面白い小説でした。

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今回のブログを書いていて、自身のコミュ障ぶりに嫌気がさしています。きっと私は何度も、妻の好きなものを否定してきたのでしょう。ただ、少しずつでも改善して、良い夫婦関係を築いていきたいのです。

もし、ここは違うのでは?といったご意見ご感想がありましたら、お寄せください。

以上、私は共感が苦手、という話題でした。

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