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【保存版】「SDGs×図解」シリーズ 全まとめ&解説

「SDGs」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
聞いたことがある人も多いと思いますが、「SDGs」という名称だけ知っていて、どんなものかしっかりと知っている人は少ないのではないでしょうか?
実際、このnoteを出している僕でさえ、図解を作りながら学ぶことがたくさんありました。

今回は、SDGsの簡単な概要や各目標がなぜ設定されているのかを、僕がTwitterで発信していた図解と合わせてまとめてみました。
ぜひ、最後まで読んで、SDGsについて知り、今日から自分ができるアクションをしていただけると幸いです。

SDGsについて

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SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

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SDGsは、2015年の国民サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を元に作られた、国連加盟国193か国が2016年から2030年の15年の間に達成することを掲げた国際社会共通の目標です。

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SDGsは、17の目標とそれらを達成するための169のターゲットで構成されています。

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SDGsは政治宣言であり、国連加盟国に対して拘束力や強制力はありません。「持続可能な開発のための2030アジェンダ」には、誰がどのようにして目標やターゲットに対して取り組んでいくのかが書かれていません。本当に実現できるのかの検証もされていませんし、SDGsに対する予算はありません。つまり、実行にあたってのルールやガイドラインはありません。
それにも関わらず、世界ではSDGsの取り組みがなされ、企業も動き始めています。

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SDGsには世界経済を成長させるための目標にもなっています。脱炭素化に向けた再生可能エネルギーへの転換やインターネットの普及などの技術革新、地球環境の変動によって注目されているエシカル産業など、新しい市場を創ることがSDGsによってできるのです。目まぐるしく世界が動いていく中で、企業が新しい市場に手を出していくのは当然のことです。

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また、SDGsは全ての経済活動の基盤になっています。私たちの活動は、地球環境は整っていることが基盤にあり、その上で社会が成り立っています。社会が成り立っているから、経済活動を行うことができます。地球温暖化や気候変動問題が深刻になり、地球環境が破壊されると、私たちは経済活動を行うことができません。SDGsの目標を実行し、持続可能な地球に向けて歩みをすすめることが、私たちの生活や経済活動を守ることに繋がるのです。

SDGsの世界観

SDGsがどんなものか少しわかってきたところで、SDGsの目標にどんな想いが込められているのか見てみましょう。4つのキーワードを踏まえながら17の目標を見ていくとSDGsの世界観が読み取りやすくなると思います。

SDGs図解⑳

①すべての人
「持続可能な開発のための2030アジェンダ」では、「誰一人取り残さない」という決意が宣言されています。SDGsのどの目標も、格差のない社会や社会的少数者を含むすべての人が社会に参画できる社会を目指しています。

②自分らしく
SDGsでは「自分の意志で未来を自由に選択できる世界」の実現を目指しています。これは、「自分らしい」人生を送ることを意味しています。

③よく生きる
SDGsでは「身体的・精神的・社会的によく生きられる世界」の実現を目指しています。すべての人が、できることが増え、多くの選択肢から人生を選ぶことができることが「よく生きる」とされています。

④世代を超えて
私たちは未来の世代に持続可能な社会を引き継がなかくてはいけません。地球温暖化や気候変動問題などの環境問題に私たちは立ち向かい解決しなくてはならないのです。

4つのキーワードを元に、17の目標についてみていきましょう!

SDGsの各目標について

ここからは、SDGsの17の目標を簡単に解説し、どうして目標を達成しなければならないのかをお伝えします。

1.貧困をなくそう

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「貧困をなくそう」は「あらゆる場所・形態の貧困を世界からなくす」ことを目標として7つのターゲットが示されています。
世界中にはお金がないために不自由な生活を送っている人たちがいます。また、貧困によって食べ物が手に入らず餓死してしまう人たちがたくさんいます。世界はどんどん発展して便利な生活になっていますが、お金がなくて苦しんでいる人たちがいるのです。SDGsの目標である「誰一人取り残さない社会」を目指すために、貧困問題の解決を目指しています。

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そのために、国際貧困ラインと言われている「1日1.9ドル未満」で生活している人たちを救うこと、安定した生活を続けるために社会制度などの仕組み作り、資源やサービスに誰もがアクセスできるような状態にすることが求められています。

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世界では7億人以上の人たちが極度の貧困状態で暮らしています。これは世界人口の10人に1人です。中でも、アフリカや南アジアの国々で貧困に苦しむ人たちがたくさんおり、発展途上国へのいち早い支援や生活改善が求められています。
また、発展途上国だけではなく先進国でも貧困層の人たちがいることを忘れてはいけません。日本では6人に1人が貧困層と言われています。日本のような先進国では、お金持ちと貧困層の差が大きく開いていることが問題になっています。私たちにとっても他人ごとの問題ではありません。
実は、このままだと貧富の差は拡大していくと考えられています。それは、地球温暖化や気候変動問題によって、私たちの生活が一変する可能性あるからです。

2.飢餓をゼロに

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「飢餓をゼロに」は「安全で栄養のある食料の供給」と「持続可能な農業の促進」を目標として8つのターゲットが示されています。
飢餓に苦しんでいる人たちに、食べ物が安定して供給できるような仕組みづくりを目指しています。
また、地球温暖化や気候変動問題によって、農業を行うための土地が減り飢餓に苦しんでいる人たちがいます。そのような人を守るため、地球温暖化や気候変動問題を解決し、持続可能な農業を行えるようにする必要があります。

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飢餓に苦しむ人をゼロにするために、1年を通して安定・安全で栄養のある食料が得られる状態にする必要があります。また、農業を行う人たちの所得を増やすことで、食料を安定的に手に入れられる状態にすることや農業従事者を増やすることで食料確保に努めます。また、地球温暖化や気候変動問題の解決のために動くこと、気候変動に負けない土地づくりなどを目指しています。

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現在、世界人口の9人に1人である約8億人の人たちが飢餓状態に苦しんでいます。また、世界人口はどんどん増え続けており、2050年には98億人になるといわれています。つまり、5人に1人が飢餓状態になるのです。
飢餓に苦しんでいる人たちはたくさんいますが、実は食べ物が足りていないわけではありません。穀物に関しては、私たちが暮らすために必要な量の2倍を採ることができるといわれています。
そのため、世界中の人たちに食べ物が行き届く世界を目指しています。世界中のみんなが安全で栄養のある食事を楽しくできるといいですね。

3.すべての人に健康と福祉を

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「すべての人に健康と福祉を」はあらゆる年齢のすべての人々の「健康的な生活な確保」と「福祉の促進」を目標として13のターゲットが示されています。
世界中の人たちが、医療や福祉サービスを受けられて、豊かに生活できるような社会を目指して目標が立てられています。

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発展途上国では、満足な医療サービスが受けられないため、妊婦の死亡率と5歳児未満の死亡率が高くなっています。彼らを守ることも「すべての人に健康と福祉を」の1つです。
免疫対策が整っていない国では、伝染病によってなくなる人が多くなっています。伝染病の対策をすることで多くの人が豊かに生活することができます。
また、薬物乱用の防止やタバコ規制のターゲットも含まれています。

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私たちが暮らす日本では自宅の近くに病院があり、医者にいつでも病状を診てもらうことができます。しかし、発展途上国では、医者の数が少ないため病気になっても、すぐに医者に診てもらえません。そのため、救えるはずの命が亡くなってしまう場合もあります…。
また、発展途上国では、日本のように予防接種を受けることができないため、衛生環境の悪い場所で住む子どもたちは、感染症にかかってしまい5歳になる前に亡くなってしまうのです。
「すべての人に健康と福祉を」の目標を進めていくことで、たくさんの命を守ることができるのです。

4.質の高い教育をみんなに

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「質の高い教育をみんなに」は、すべての人に包摂的かつ公正な「質の高い教育の確保」と「生涯学習機会の促進」を目標として10のターゲットが示されています。
教育を通じて世界中の人たちに豊かさをもたらすための目標になっています。

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すべての子どもが義務教育を受けられることで、読み書き計算など基本的なことができるので社会に出て困ることはありません。国によっては、女性の教育の機会や社会進出の機会が損なわれているので、「すべての人に」を目標に掲げるSDGsでは、男女平等に教育を受けられることを目指しています。また、教育の成果を仕事に発揮できるように、仕事で必要な技能を育てる場をつくることも重要です。

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教育は私たちの暮らしの根幹であり、教育があるからこそ私たちは不自由なく生活することができます。
日本では9年の義務教育がありますが、世界には学校に通えず大人になっても読み書きができない人がいます。読み書きができないということは、できる仕事も少ないため、十分な収入が得られません。十分な収入が得られないと、食べ物が得れず栄養状態が十分でなくなったり、子どもを養うことができません。子どもを養えないということは、また子供を学校に通わすことができず、負のスパイラルになってしまいます。
教育の充実した社会にすることで負のスパイラルを脱却し、世界中の人たちが豊かな暮らしをすることができるのです。

5.ジェンダー平等を実現しよう

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「ジェンダー平等を実現しよう」は、「すべての人が性別関係なく、平等に生活し、可能性を広げられること」を目標として9のターゲットが示されています。
女性の人権を守り、女性がより生きやすく社会を目指すことも掲げられています。

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「ジェンダー平等を実現しよう」では、政治や社会活動において男女平等に参画できるようにすることや、女性の権利を守るようなターゲットが定められています。

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発展途上国では、いまだに女性に対する差別がなくなっていません。宗教や地域に習わしによって強制的に結婚させられている現状です。また、学校に行けずに家事をする子どもも多く、教育格差や経済格差が男性と比べて大きくなっています。発展途上国では、古くからの習慣によってなかなか差別が解消されていません。そのため、地球規模で解決に向けて動いていく必要があります。
また、先進国でも格差はあります。日本は、世界の先進国の中でもジェンダーに対する理解が進んでいない国になっており、度々怒りを表したくなるようなジェンダーのニュースが報道されていますよね…。
男性とか女性とか関係ないのに、なんで差別が起きているのでしょうか…。悲しくなりますよね。

6.安全な水とトイレを世界中に

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「安全な水とトイレを世界中に」は、すべての人々の「水と衛生環境の利用可能性」と「持続可能な管理の確保」を目標として8のターゲットが示されています。
水は私たちの生活を支える大事な資源であり、持続可能な利用が求められるため、目標になっています。

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「安全な水とトイレを世界中に」では、水資源を守る目標が定められているのはもちろんのこと、海や川などの水に関連する生物を守る目標も定められています。

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世界人口の4割が水不足に悩んでおり、未処理の汚い水を使って生活している人たちも多くいます。そして、このまま地球温暖化や気候変動問題が進むと世界人口の半数以上が水不足になるといわれています。きれいな水が得られず不衛生な水を使用すると、感染症、胃や腸の病気の原因となり、多くの方が亡くなってしまいます。
日本は水不足で悩んではいませんが、日本は水を海外から輸入していることから、世界で水不足が深刻になった場合、日本も含め先進国で水不足になる可能性が高いです。
水は私たちが生きていくために必要な大切な資源です。私たちは水資源を守るために行動していかなければならないのです。

7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

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「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」は、すべての人々に「低コストで安全な持続可能なエネルギー」かつ「近代的エネルギーの確保」を目標として5のターゲットが示されています。
現在注目されている太陽光や風力などの再生可能エネルギーの利用を推進する目標になっています。

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「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」では、まだまだ普及率が少ない再生可能エネルギーの技術革新や人々への普及を促進する目標になっています。また、発展途上国などの地域に安定的に供給することができるように、低コストであることも求められています。

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発展途上国などの地域では十分なエネルギー供給が行われていません。9人に1人が電気を使うことができないと言われています。電気を使用できないということは、例えば、冷蔵庫が使えないので食料の保存が大変ですよね…。また、電気が使用できないと、機械を動かすことができません。そのため、電気の供給が遅れている地域は産業の発展が遅れています。産業があまりない地域では、仕事や収入源が少ないため、貧困問題などに繋がっています。そのため、安定したエネルギーの供給が求められています。
エネルギーの代表としてあげられるのが、石油や石炭。これらは燃やすと温室効果ガスを排出するため、地球温暖化や気候変動問題の大きな原因となっています。また、石油や石炭の排気ガスは大気汚染の原因にもなっています。そのため、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギーの利用が求められています。

8.働きがいも経済成長も

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「働きがいも経済成長も」は、すべての人々が「安定した雇用に得ること」と「働きがいのある人間らしい仕事に就くこと」を目標として12のターゲットが示されています。
単に雇用を提供するだけではなく、労働環境の質も高めるための目標になっています。

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「働きがいも経済成長も」では、世界中の人たちが仕事に就けることや経済的に自立できること、働く人の権利を守るためのターゲットが定められています。

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アフリカでは急激な人口増加により、雇用が追いついていないため、2億人以上の人が経済活動ができていないと言われています。経済活動ができないと、お金を得る事ができないので、貧困や飢餓に繋がってしまいます。雇用を確保することは、人々の生活を守ることに繋がります。
発展途上国・先進国いずれもジェンダーの理解が浸透していない国では、雇用において差別が未だに残っています。また、ジェンダーだけでなく、肌の色での差別が残っている地域もあります。差別をなくし平等な雇用の機会をつくるためにこの目標が定められています。
「人間らしい仕事に就くこと」の観点では、労働環境・職場環境の改善が求められています。度々、過労死自殺などの報道あり、そのたびに議論になっていますよね…。特に、日本の労働環境のブラックさは世界的に問題視されています。私たちの人間らしい生活や命を守るため、労働環境の改善は欠かせません。

9.産業と技術革新の基盤をつくろう

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「産業と技術革新の基盤をつくろう」は、「強靭なインフラ整備」と「持続可能な産業の基盤を整えること」を目標として8のターゲットが示されています。

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「産業と技術革新の基盤をつくろう」では、インフラ設備を始めとして、各技術の向上や世界中にインターネットを普及させるターゲットが示されています。

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世界には、水の電気などのインフラの供給が整っていない地域があります。インフラが整っていないと労働効率が低くなるため、雇用が生れにくくなります。雇用がないと人々は収入が得られないので、食料問題や教育問題に繋がります。つまり、インフラの安定は産業の基盤であり、他のSDGsの目標の達成に繋がるのです。
インフラを整えることで人々の生活が少しずつ豊かになるため、世界で取り組むべき課題の1つといえるでしょう

10.人や国の不平等をなくそう

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「人や国の不平等をなくそう」は、「各国及び各国間の不平等を是正すること」を目標として10のターゲットが示されています。
「年齢・性別・人種・宗教」などの理由で差別や不平等がない世界を目指している目標です。

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「人や国の不平等をなくそう」では、差別のない社会で全ての人が平等の権利を持つこと、発信力が低い開発途上国が声を出すことなどの、人や国の不平等を是正するターゲットが示されています。

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世界では、ほんの一握りの人が大量に富を持ち、たくさんの人々が貧しい生活を送っています。富を持っていることは権力を持っていることにもなるので、お金持ちが有利な経済の仕組みが作られます。そうなると、ますます貧しい人は苦しい生活を強いられることになります。そのため、格差を減らすことが求められています。格差を減らすことで、平等な経済システムや政策がだんだんとつくられるようになるのです。

国によっては、農村は都市の3倍もの貧困差があるといわれています。しかし、私たちが見るような統計の値は国全体の貧困率の場合が多く、農村と都市の貧困率が平均化されてしまい、農村の貧困の現状が伝わりにくくなっています。農村の貧困の現状が伝わらないと、本当に必要な政策が行き届きません。そのため、国内で貧富の格差を減らすことで誰もが平等に政策の恩恵を受けることができるようになるのです。

11.住み続けられるまちづくりを

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「住み続けられるまちづくりを」は、すべての住民が「強靭で快適」かつ「持続可能な都市に住むこと」を目標として10のターゲットが示されています。

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「住み続けられるまちづくりを」は、安全で快適なまちに住み続けられるように、インフラやサービスを整えることや人々と結びつきのある生活ができるようなターゲットが示されています。

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人々は便利さを求めて都市に移住を続けています。人々が密集している都市では、大気汚染が引き起こされやすく、私たちの健康に悪影響を及ぼします。
人々が密集している都市で地震が起こったり、インフラが途絶えると、多くの人がパニックになり命を落としかねません。また、建物が密集していれば、自然災害の被害はドミノ倒しのように周りに影響を与えるでしょう。そのため、強靭で快適なまちづくりが求められています。

12.つくる責任つかう責任

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「つくる責任つかう責任」は、持続可能な「生産」と「消費」を確保することを目標として11のターゲットが示されています。

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「つくる責任つかう責任」では、大量生産・大量消費によって引き起こされた問題を解決するためのターゲットが多く含まれています。食品ロス問題やごみ問題がその例と言えるでしょう。

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私たちは大量生産・大量消費により、膨大な資源を使い続けています。膨大な資源を使い続けている私たちが、どれほど地球資源に依存しているかを示している「エコロジカル・フットプリント」という指標があるのですが…。
エコロジカル・フットプリントよると、「日本と同じ生活スタイルを世界中の人がした時の地球の数」は地球2.8個分になります。また、世界では地球1年分の資源を8か月で使っていると言われています。つまり、私たちは資源を使いすぎており、このままだと地球を保つことができなくなります。
大量生産・大量消費によって工場などを稼働し続けることで、大気汚染や海洋汚染にも繋がっています。また、作られた食べ物の3分の1が廃棄される食品ロス問題も見逃すことはできません。
私たちの大量生産・大量消費という体質を改善するため、「つくる責任つかう責任」は必要な目標です。

13.気候変動に具体的な対策を

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「気候変動に具体的な対策を」は、「気候変動が引き起こす悪影響への緊急対策」を目的として5のターゲットが示されています。

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「気候変動に具体的な対策を」では、気候変動問題を解決することはもちろん、気候変動問題に対応できるターゲットが示されています。また、気候変動問題への教育を行い、地球のことを考え行動する人を増やすことも掲げています。

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現在、地球の平均気温を「2℃より低く保ち、1.5℃に抑える」ことがパリ協定で定められています。地球の平均気温が1.5℃以上上昇すると、地球環境に大きな影響を与え、2℃以上を超えると人間と自然が共存できなくなると言われています。そして、気候変動問題に対策をせずに経済活動を行っていると、2100年頃には、2℃を軽く超え、4℃から5℃も地球の平均気温が上昇することが専門家が予測しています。
地球の平均気温が上がった際の影響はたくさんあります。
1つ目に、生態系が変化します。サンゴ礁は絶滅すると言われており、他の多くの生物も環境に耐えられず絶滅してしまうでしょう。また、気温の上昇で生物の住む場所が変わり今まで見たことのない生物があなたの周りで暮らし始めるかもしれません。
2つ目に、大規模災害の数が多くなります。最近では、「数十年に1度の台風が日本に上陸」という報道をよく見かけますが、数十年に1度レベルの災害が地球の平均気温の上昇で当たり前になるかもしれません。大規模災害は各地に大きな被害をもたらし、私たちの生活が脅かされます。
3つ目に、インフラの機能停止です。大規模災害が私たちの住んでいる町を襲えば、電柱が倒れて電気が使えなくなる、水道管が壊れて水が飲めない、道路が通れなくて食料を運べないといった影響が出るのです。
気候変動問題によって私たちの生活は今、脅かされているのです。持続可能な地球を守るため、「気候変動に具体的な対策を」はSDGsに必要な目標です。

14.海の豊かさを守ろう

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「海の豊かさを守ろう」は、すべての人々に「海の生態系」や「海洋資源」を守り、持続可能な開発を行うことを目標として10のターゲットが示されています。

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「海の豊かさを守ろう」では、ごみや海洋汚染を減らし、海の環境をきれいにするターゲット、水産資源の管理を行い取りすぎ防ぎ持続可能な利用を目指すターゲットが示されています。

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地球環境の変化によって、絶滅が危惧されている魚や生息地が限られている魚が増えています。このままでは、魚を含め海で生きている生物の数が大幅に減少しています。
海の生物が減少している理由としては、地球温暖化があげられます。地球温暖化によって地球の平均気温が上がれば、海の水温も上がります。生息環境が変われば対応できない生物は亡くなってしまいます。また、魚などの動ける生物は住む環境を変えれば対応できるかもしれませんが、サンゴ礁はそうはいきません。今のままでは、海の水温上昇によってサンゴ礁が絶滅する日はそう遠くありません。
人間が出してしまっているゴミも海の生物に大きな影響を与えています。特に、プラスチックは人工的に作られたものなので、生物が誤って食べてしまうと、消化できずお腹に溜まってしまい、最終的には亡くなってしまいます。近年では、大量のプラスチックごみが海や川に流れており、海はどんどん汚くなっています。2050年にはプラスチックごみの量が魚の数を超えるともいわれています。さらに、プラスチックは海の中で波に揉まれどんどん小さくなり、肉眼でも認識できないくらいのマイクロプラスチックとなります。海の生物は知らず知らずのうちにプラスチックを体に取り込んでしまいます。プラスチックは化学物質を付着しやすいので、魚の体に悪影響を及ぼす物質を取り込んでいる可能性があるのです。また、その魚を人間が食べれば、私たちの身体にも悪影響を及ぼす可能性は考えられます。
一刻も早く海の環境を改善しなければ、きれいな海は地球上から消えることになるので「海の豊かさを守ろう」に必要な目標です。

15.陸の豊かさも守ろう

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「陸の豊かさも守ろう」は、「陸の生態系の保護」と「持続可能な森林の利用」、「砂漠化や土地の劣化の防止」を目標として12のターゲットが示されています。

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「陸の豊かさも守ろう」は、森林を守り、生物多様性を実現するためのターゲットが示されています。

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世界中で毎年、東京ドーム110万個分の森林が失われていますが、森林が失われることによって起こる変化はたくさんあります。
1つ目に、生態系の変化です。森の中で生活する生き物の多くが住む場所を奪われることにより、生物の多様性が失われます。
2つ目に、気候の変化です。森林は光合成を行うので、私たちが排出する二酸化炭素を吸収する役割があります。森林が失われることにより、二酸化炭素の吸収量が減り、地球上の温室効果ガスの割合が増え、地球温暖化が加速し、気候に変化をもたらします。
3つ目に、砂漠化です。木を燃やすことで一時的に土に養分がうまれるので農業などを行うことができるのですが、数年経つと養分は枯はててしまいます。養分が枯はてた土地を人々が放置することで土が風化していき、最終的に砂漠化し、元の木の生い茂っていた森林へ戻すことは困難になります。
森林が失われることで、陸地の豊かさがどんどん失われていくため、私たちは森林を守る必要があるのです。

16.平和と公正をすべての人に

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「平和と公正をすべての人に」は、あらゆる形態の「暴力や拷問の撲滅」と「透明性の高い社会をつくること」を目標として12のターゲットが示されています。

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「平和と公正をすべての人に」では、暴力、汚職、犯罪などの撲滅に向けたターゲットや誰もが平等にサービスを受けれることなどがターゲットに示されています。

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SDGsのスローガンとして、「誰一人取り残さない」ことが宣言されていますが、今の世界を見渡すとどうでしょうか?差別や戦争、紛争が後を絶たず、何も罪のない人達が巻き込まれているのが現状です。世界中の子どもの4人に1人が戦争や紛争に巻き込まれ苦しい生活を余儀なくされています。SDGsでは、「誰一人取り残さない」ことを実現し世界平和の実現に向けて動いています。

17.パートナーシップで目標を達成しよう

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「パートナーシップで目標を達成しよう」は、持続可能な開発のための「実行手段を強化」かつ「グローバルパートナーシップの活性化」を目標として19のターゲットが示されています。

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「パートナーシップで目標を達成しよう」では、SDGsの達成のために必要な「結束」を高めるようなターゲットが示されています。

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SDGsは世界中の共通の目標のため、全世界の協力が不可欠です。政府、国民、企業、技術者といったすべての人たちが結束して初めて達成できるといえるでしょう。政策が上手くいった地域の知識やデータを共有したり、達成があまりできていない地域を援助したりと、SDGsの達成のためにはパートナーシップが欠かせません。
世界中で起きている問題は一人、一国でなんとかできるものではありません。お互いの利害を関係なしに、お互いの強みを共有し合い、助け合うことで世界中でできることが広がるでしょう。

SDGsの達成のために私たちができること

SDGs図解㉑

ここまでSDGsについて学んだ方は、きっと「自分ができることをしてみたい!」と思っていることでしょう。
まずは難しいことを考えるのではなく、自分が今日からでもできる簡単なことから始めてみましょう。いきなり、自分の生活スタイルを変えることは難しいです。無理のない範囲でできることを増やしていくことで、楽しくSDGsの達成に向けて行動することができるはずです!

さいごに

「SDGs×図解」シリーズは終わりましたが、2月からはTwitterにて別テーマで図解発信を行っていきます。noteでのまとめ解説は就活が終わるまでお預けにするので、ぜひプロフィールからTwitterをフォローいただけると幸いです。

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