学会中に頭をよぎる今後の日本の医療費問題
米国心臓病学会(AHA)で発表・聴講のためフィラデルフィアに来ています。いろんな研究結果が出て、本来医学の進歩を喜ぶべきなんでしょうが、米国に来ると物価の高さと相まって、いつもなぜか暗い気持ちになるのは次のような理由です。
今回の学会で、現在糖尿病のみに保険適応のある「やせ薬」を、糖尿病のない患者に使うと心血管病による死亡が減ることが証明され、「肥満は治せる病気になった」などと称賛されました。長嶋茂雄氏や小渕恵三氏が患った心房細動からの脳梗塞の、高価な新規予防薬 (Xa阻害